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グリーンティーの森

 お菓子のダンジョンを進む四人、歩きながらお菓子のダンジョンについて説明するデコレ。


「お菓子のダンジョンはパティシエにとっては夢のような場所でありとあらゆる最高級のお菓子の原料が採取できる最高のダンジョンなんですよ」


「ここにくればお菓子の国辺りでは珍しい日本の和菓子の素材も手に入るんでしょ?私とお姉ちゃんに飛びっきりの和菓子を食べさせて貰うって約束守ってもらうわよデコレ!」


「はいもちろん、でもそのためにはまずお菓子のダンジョンを攻略して素材手に入れていかないと」


「任せておきなさい!モンスターとの戦闘なら私とお姉ちゃん、それについでにリングお姉さんでちゃちゃっと片付けちゃうわ!」


「ええ……私も頭数に入っちゃってるの?」


「そりゃそうだろここまで来て何いってんだリング期待してるぞ」


「戦闘は苦手なんだよぉあまり期待しないで欲しいな」


「お菓子のダンジョンボスがいるお菓子の家に行くまでにはまずグリーンティーの森を抜けていかなきゃいけないんです」


「グリーンティーの森!?グリーンティーって抹茶って意味よね?もしかして抹茶が手に入るの?」


「はいグリーンティーの森を攻略しながらバディさんの大好きな抹茶菓子を作るための茶葉を採取していこうと思ってます」


「うおおおお!気合いが入ってきたわ!どんどん攻略していきましょう!」


「あまり一人で突っ走るなよバディ、ダンジョン攻略はパーティーでの協力が大事なんだから」


「そんなの姉さんからいつも口すっぱく言われるから分かってるわ、デコレ、リングお姉さん、私とお姉さんがしっかりリードしていくから大きな飛空挺に乗った気持ちでいるといいわ!」


「はーい頼らせてもらっちゃいますねバディ」


「その調子で私の分の戦闘もお任せするよバディちゃん」


「それじゃあ今日はお店じゃなくてお外なのでお外で手に入れた材料で即席でお菓子を作っていきますね」


「待ってました!デコレのお菓子楽しみだわ!」


「せっかくひろーいお外にいるのでお外でしかできないことをしましょう」


「外でしかできないこと!?なになに?」


「材料をいーっぱい集めてすごーく大きなお山のようなお菓子を作るんです!一回やってみたかったんですよ」


「お山のようなお菓子!?すごいわ子供の夢じゃない!いくら食べても食べきれないほとのお菓子に飛び込んでみたかったのよ私」


「ふふふ、バディなら喜んでくれると思ってました、ということでみんなで協力してたくさん材料を集めましょう!」


「おー!」


 こうしてダンジョン攻略しながら材料も集めることになりました。


「でも材料を集めるって言ってもなんの材料集めればいいの?」


「バディの大好物は抹茶菓子なのでたくさん草を集めましょう、そこら辺に生えているものはもちろん、草系のモンスターも倒して材料根こそぎゲットです!」


「抹茶!抹茶!私本当に大好きなのよあのなんともいえない風味が!ありがとうデコレ!材料集め気合い入れて集めるわー!」


 そうやって話していると急に草村から何かが現れた。


『グリーンティーマンドレイクA、B、Cが現れた!』


「あっ!あれはグリーンティーマンドレイク!あのモンスターをたくさん倒せばたくさん抹茶の材料が手に入りますよ!チャンスです皆さん!」


 マンドレイクは植物系モンスターの一種で薬草がモンスターに変異したモンスターである。このゲームのマンドレイクは可愛らしい妖精のような見た目をしている。ダイコンのような白い根っこのボディに可愛らしいクリクリの赤いおめめ、頭の上に新鮮な抹茶の茶葉を生やしている。


 そのマンドレイクたちを前にしてバディ、パーティー、リングは固まっている。


「どうしたんですか?3人共早く攻撃しないと逃げちゃいますよ?」


「そうは言われても……」


「ていうか……」


「とっても可愛いー!こんな可愛い生き物を攻撃するなんてあたしには無理だー!」


 パーティーはマンドレイクのところに滑り込んでほっぺたをスリスリしてしまう。


「あちゃーパーティーってああ見えて可愛い物大好きだから」

 

「そんな姉さんも可愛いわ!」


「もーパーティーさんなにやってるんですか、リングさんとバディは?」


「私もこういう可愛らしい生き物攻撃するのはちょっと無理かな」


「なんか動物虐待するみたいで気が進まないわ……」


「もー皆さんってばもういいです私がやります!」


 デコレはお菓子の盾を召還して戦闘体制に入った。


 「鬼ー!悪魔ー!」


 パーティーが泣き叫ぶ。


「なんとでも言ってください材料のためです!ほーらこっちに来なさいマンドレイクたち、スイートセント(甘い香り)!」


 デコレがスキルを発動すると甘い香りが辺りに広がった。


「あ、なにこれいい匂い」


「思わずよだれがでちゃうわ~」


「う、あたし甘すぎる香りって苦手なんだよ、ちょっと気分が……」


「甘い香りでモンスターを呼び寄せるスキルです、ほらこっちにおいで~怖くないですよ~」


 グリーンティーマンドレイクたちはデコレの目論見通りデコレの近くに集まりだした。


「キュー?」


「キュキュー!」


「キュキュキュー!」


「よし集まりましたね!シールドクラッシュ!(盾の押しつぶし)」


 デコレはまたもスキルを発動し集まってきたマンドレイクたちをスキルで大きくした盾で押しつぶした。


「うわぁぁぁぁ!マンドレイクたちがー!」


「容赦ないねデコレちゃん……」


「私は何も見なかったことするわ」


 倒したマンドレイクたちがアイテムに変わった。


『高級抹茶×3を手に入れました』


「やりました、高級抹茶ゲットです!これでバディのために抹茶菓子を作れますよ!」


 デコレの大胆な行動によりお菓子のダンジョンの初めての戦闘を終えたのでした。

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