初めてのお客さんのギフトちゃん
「こんにちはなのですー今日も暑いですねー」
「あっギフト今日も来てくれたんですね」
「今日も配達がたくさんなのでデコレのところのお菓子で素早さアップして頑張ろうかとー」
「そういいながらも本当は自分が酸っぱいもの食べたいから来てくれたんでしょ?」
「えへへバレましたかー酸っぱいものは志向!とくにシュワシュワなものは格別なのですー」
「じゃあ今日もいつものシュワシュワソーダゼリー用意するね」
「お願いするのですー」
「それじゃあ用意してくるのでリングさん適当にギフトの接客しててください、この子私のリア友だしこのお店の常連なので緊張しないで大丈夫ですよ」
「ええ!?デコレちゃんちょっと……!?」
いきなり初対面の子と二人きりにされてしまった……
「ふふふ、デコレの言うとおりなので緊張しないで大丈夫なのですよ?お姉さん」
「う、うんありがとう」
こんな小さな子に気を使われてしまった!恥ずかしー!
「お姉さんは新人さんなのですかー?」
「うん、このお店で今日から働かせてもらってるリングっていいますよろしくね」
「よろしくなのですーリングさん、ギフトはギフトというものなのですー是非お見知り置きをー」
なんだかとても独特な話し方をする子だけどいい子そうだし小動物みたいで可愛いなこの子
「うんギフトちゃんよろしくね、その衣装は魔女?可愛い衣装だね」
「ありがとうございますー姉さんに作ってもらったギフトもお気に入りの衣装なのですー」
「お姉さん……この子も姉がいるんだ、なんだかプレゼンの魔女衣装と似てるような気がするけど気のせいかな?」
「そっかギフトちゃんお姉さんがいるんだ、私にもギフトちゃんやデコレちゃんと同じくらいの妹がいるからもし会うことがあったら仲良くしてあげてね」
「それは偶然なのですーもちろんあったら仲良くさせていただくのですー、お姉さんのような綺麗な人の妹さんならきっと可愛い子に違いないのです!姉妹共々是非こちらからも仲良くさせていただきたいのですー」
この子小さいのになかなかしっかり者だな、デコレちゃんといい最近の小さな子はこういう感じなのだろうか?うちの妹もこれくらいしっかりしてたらお姉ちゃん安心なんだけどな
「ありがとう、そっちのお姉さんともこちらこそ姉妹共々仲良くして欲しいな」
「是非是非ーっと言いたいところなのですが、うちの姉はなかなかユニークな性格をしているのでリングお姉さんに迷惑をかけてしまうかも知れないので無理に仲良くしてくれとは言えないのですー」
「そ、そうなんだでも私これでも変わりものの友達が多いから大丈夫だよ」
どんと胸に拳を当てて頼りになりそうなところをアピールしてみたリング
その頃……
「ハックション!うう……風邪ではないですよね、身体は元気だし、誰かに噂されてるんでしょうか?」
プレゼンが大きなくしゃみをしていた。
「頼りになるお姉さんなのですーお姉さんみたいな新人さんが入ってくれたならギフトも少しは安心なのですー」
「うん? 安心ってどういうこと?」
「デコレのことなのですーデコレは一人で頑張りすぎるところがあるからお姉さんみたいなしっかり者の年上の人がそばにいてくれると友達としても安心なのですー」
「ええー? でもデコレちゃんってあんなに小さいのにゲームの中とはいえこんな立派なお店を出してるぐらいだし私がいなくても……」
「しっかり者すぎるのも良くないことなのですー詳しくはデコレの家庭の事情なのでギフトの口からは喋れませんがとにかくリングお姉さんしばらくここで働くのならデコレのことよろしくお願いするのですー」
「う、うんよくわからないけど任されたよ、デコレちゃんより私の方が年上なんだからそこは任せて」
家庭の事情……デコレちゃんにも色々あるのかも知れないが家庭の事情ってのは大なり小なりあるものだし私にできる限りのことはデコレちゃんにしてあげよう、そう思った。
「ありがとうなのですーリングお姉さん、それよりもさっきギフトの魔女衣装のこと誉めてくれてありがとうなのですー、リングお姉さんのウェイトレスさんの衣装もとっても素敵なのですー」
「ありがとう! 私もこの衣装はとっても気に入ってるんだ」
「ギフトも一度は着てみたいものですーあとで暇な時にでもデコレにギフトも働かせてもらえるように頼んでみるのですー」
「うんうんそれがいいよギフトちゃんならきっと似合うよ」
ちょっと気になることは一つあったけど私はアルバイトを始めて初めてのお客さんのギフトちゃんを相手に楽しく談笑を楽しんだのでした。