表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/89

ステータスを上昇させるお菓子

「それじゃあリングお姉さん、簡単にうちのお店のことを説明しますね」


「はいオーナーよろしくお願いします!」


「オーナーはやめてくださいよ、照れちゃいます……」


デコレは恥ずかしそうに両手を両頬にあててはにかんだ


「まずこのお店くる大多数のお客さんはフィールドとかダンジョンを冒険する前にステータス上昇するためにうちのお菓子を食べにくるんです。」


「え? ステータスの上昇? 普通に美味しいお菓子を食べるためじゃなくて?」


「リングさんこの街にどれほどのお菓子やさんがあるか知っていますか?」


「うーん、数え切れないほどあるね」


「そうなんです、そんな中でうちみたいな新規のお店にシンプルに美味しいお菓子を求めてやってくるお客さんなんて……ほんの一握りですよ」


 そんなことない!っといいかけたリングだが確かに現実的に考えたらデコレ言うとおりだった。


「プロのパティシエさんたちに比べたら私なんてまだまだです」


「私は好きだけどねデコレちゃんのお菓子」


「もーそんなに誉めないでください…リングさんにそんなに誉められたら私調子にのっちゃいます……」


また頬が赤くなったデコレは小声で呟いた


「え? 最後の方なんていったの?」


「なんでもないです気にしないでください」


「でも単純なお菓子が目当てじゃないとしたらなんでこのお店はあんなに賑わってるの?」


「ふふ、それには秘密があってですねそれがさっきいったこのお店のお菓子を食べるとステータスがあがるって話に繋がってくるんです」


「なるほど、でもステータスがあがるって具体的にどんな効果があるの?」


「例えばポーションっていうゲームだとおなじみのアイテムがあるじゃないですか」


「ああ、HPつまり体力を回復したり傷を癒やしたりするあれだね」


「そうです、だいたいはあれと同じ原理であらかじめ食べておくと一定時間最大HPがあがったり、モンスターに与えるダメージがあがったりするんです」


「なるほどね、そんな効果があったんだ考えてみたら鎧を着ている人とか大きな剣をもっている人とかスイーツとは縁遠そうな人たちがお客さんに多かったね」


「単純な味で勝てないならそういう差別化させてどうにかお客さんを呼び込めないか考え出したのがステータス上昇の効果のあるお菓子を提供するってことだったんです、私としてはとにかく自分の作ったお菓子をたくさんの人に食べてもらって感想を聞いてお菓子作りの経験を蓄えたかったのでこのゲームのシステムがちょうど良かったんですよね」


「なるほどねデコレちゃんよくそんなこと思いついたねすごいよ!」


「もぉーそんな大げさに誉めるのはやめてくださいって言ってるじゃないですか~」


口ではこういってるデコレちゃんだけども顔はニコニコはにかんですごく嬉しそうだ、私がデコレちゃんのお菓子を大好きなのは本当のことだしこれからもできる限りデコレちゃんの力になりたいなと思うリングなのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ