妹写真品評会
「ねぇねぇの私のカシミアちゃんの写真とってもプリティじゃない?」
「それよりこのリボン見てよ! モンスターを倒す決定的瞬間! 我が妹ながらカッコ可愛い! アングルがいいよ~! さすがウールー! ありがとね」
「ふっふーん任せておいてよ~何年妹の写真を撮り続けてと思ってるの!」
「私も頑張っているけどウールーにはまだまだ叶わないなぁ」
「そう落ち込むことないよリングも充分上達してきてるよ」
「そうかな? ウールーにそう言われると自信ついてくるよ」
「リングはフェチズムってものをよくわかってるからね筋がいいよ」
「ふっふっふリボンのことならこのお姉ちゃんである私が一番理解してると自負してるからね、どの角度からどんな表情、その瞬間を取ればいい写真になるかなんとなく感覚で分かるんだ」
「言うね、まあ妹愛に感じちゃ私も負ける気はないけど」
「でもウールーってカシミアちゃんにちょっと距離取られてない?」
「う……それを言われると心に突き刺さるねカシミアちゃんは私のことをお姉ちゃんとしてだけじゃなくて同じファッションコーディネーターのライバルとして見てるからリングとリボンちゃんみたいに純粋な仲良しこよしというわけにはいかないのよね~」
「問題はそれだけじゃない気がするけど……今回みたいにウールーが暴走してカシミアちゃんの気持ちを無視してやりたい放題するのも原因なんじゃないの?」
「また胸にグサリと……! でも私は……! 私なりの妹愛を貫くためにはそれでも引くわけにはいかなのであった!わーはははは!」
「こりゃダメだ、絡まった糸みたいに二人の気持ちがうまく折り合いがつかないね」
ウールーとカシミアの心が寄り添えるようになるにはまだまだ時間がかかりそうだ。