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バナナを生み出す能力のお陰で私は毎日幸せです!  作者: フレア
プロローグ 転生1日目!
1/90

うまいなこのバナナ!

どうも、フレアです。超思い付きで作ってみた小説ですが楽しんでいただけたら幸いです。

あと最初の作品紹介があらすじとなっているので先にご覧いただければ幸いです。

「どうするか…この状況」


やあ!私はナナ!(と言うらしい)前世で死を遂げ、気づいたら転生させられていた…俗に言う異世界転生者だ


おまけに死因を覚えていない!!


じゃあなんで死んだって分かるんだよ!と聞かれればなんかわかったとしかいいようがないのだが…


まあとにかく私は絶賛大ピンチ!!


何転生早々私の目の前に巨大な化け物が立ちはだかったのだ


私何かしたか!?強いていうならバナナ弄ってただけだぞ!?




「ニンゲン…」


「うおっ!」


突如として喋りだした化け物。仮称ゴブリンに思わず声をあげてしまった


ていうか意志疎通が出来るのかコイツ…しかも日本語


これはもしかしたら、少し発育の良い日本人だったりする可能性もあるわけないだろうが、会話が通じるなら交渉次第でなんとかなる可能性もある


少なくとも一方的に人を襲うような野蛮生物ではないのかもしれない


というかそもそもまだ敵と決まった訳でもないしな!


「どうも!私はナナ!付かぬことをお聞きしますが――――」


「…」




瞬間。生存本能かなにかか、反射的に私が左に避けると、轟音と共に先程まで私がいた地面は大きく抉られる。そこに振り下ろされていたのは彼の剛腕だった


前言撤回。コイツと意志疎通はできない。一方的に人を襲う野蛮生物だ


私ははゆっくりと後ずさる


「ニゲテモ…ムダダ。オトナシクシテロ」


ノイズが掛かったような聞き取りづらい言葉ではあるもののハッキリと私を殺すという意思を突きつけられる


「ま、まあそう言わずに、バナナでも食べる?」


「……ミョウナマホウダナ…」


パッと生み出したバナナを差し出す私をみてゴブリンが口を開いた


私も思ったよ。炎とか氷とかじゃなくてなんでバナナ出てくんだよ、おかしいだろ。っていうかバナナ出る魔法ってなんだよ


炎や氷ならばコイツを倒して危機を切り抜けることが出来たかも知れないのに……!


悔しさを押し殺して交渉を続ける


「だろ?多分私しか使えないぜ?こんなの」


「ソウカ…」


「サラバダ」


「いや、早い早い早いッ!!!」


再び振り挙げられた拳。次はそれを目視してからダメ元で体を動かす


勿論回避など間に合うわけもなく、私はグチャグチャに…


「ヨケラレタ…!?」


「まじか…!?」


火事場の馬鹿力か。振り下ろされる腕よりも早く、私は全身を動かしていた


自らの本気に驚いていると新たに声が響く


「そこまでだよ!」


「ア?」


「?」


「キサマラハ…」


「そう!私達こそ!伝説の勇者パーティ!!」


伝説の勇者?


胡散臭いことこの上ない少女が名をあげる


「私は未来の大魔法使いリノア!!勇者パーティの一員なり!!!」


赤い髪を揺らし、バッと手を振るって己の姿を見せつけ、声高々に名乗りを上げるリノアと名乗る少女。


しかし…


「お前1人しかいなくね?」


「あれ?」


「ちょっと?あれ?ミリノちゃーん!?!?」


おい、大丈夫かアイツ


キョロキョロと辺りを見回し、草むらなどをあさるリノア。


何?伝説の勇者って虫か何かなのか?


命の危機という場に似合わない、唐突で騒がしい登場。だがお陰である程度恐怖は失せ、私は落ち着きを取り戻すことが出来た


「どうしよう!!はぐれちゃったぁぁぁぁぁ!!!」


あっちはそうでもないようだが


「ゼェーゼェー」


「い、います、ここに…」


慌てて草むらを探り続けるリノアの背後の木々がガサガサと音を立てる。


その木々の中からぜぇーぜぇーと息を切らせて現れた青髪の少女


現れたその少女の腰には如何にも…っという綺麗な剣が備えられていた


「ミリノちゃん!!どこ行ってたの!?」


「リノアさんがいきなり走っていったんでしょう!?」


少女を目にした途端目、声をかけながら駆けていくリノア


その反応から察するにこの青髪の少女こそが勇者なのだろう


「ユウシャノツルギ!?」


ヘンテコな場面だが剣をみたゴブリンが声を上げる


…どうやら本当にRPGなんかで良く見る勇者であるみたいだな…


ゴブリンに魔法使いに勇者。そして私は転生者。まるで異世界ものの物語だ


能力がクソの役にも立たないというノイズを除けばな!!



「そ、そうです…私こそが勇者ミリノ!貴方たち魔王軍を滅ぼす存在です!!」


「そしてそのパーティの魔法使いリノア!!」


ぜぇーぜぇーと息を切らすミリノと一足先に現れたお騒がせ少女リノア




「バカナ!!コンナヤツラガ!!」


一切表情を変えることの無かったモンスターの表情がみるみる焦りに染まっていく


その焦りようからして勇者というのは本当に凄まじい存在なのだろう。バナナを口にしながらそう思う


「キサマハナニヲ…クッテル!!」


「出しちゃったんだから食わなきゃ勿体無いだろ」


ほんとうまいなこのバナナ、絶対良い値で売れるぞ。


「それにどうせもうお前は終わりだ!お前みたいなのは大体勇者に瞬殺されるって決まりなんだよ!!」


ゴクンとバナナを飲み込んだ後、バッと勢いよくモンスターを指差し、そう宣言するナナ



「その方の言う通りです!」


「諦めたほうがいいよ!」


その言葉に二人の少女も力強く同調した


「ドイツモコイツモコケニスルナァ!!」


「行くよ!ミリノちゃん!」


「勇者の力見せて上げます!!」



二人の少女と謎のモンスター


それがこの世界に来て始めてみた戦闘だった

ナナ レベル??? 職業 なし

年齢 16歳

容姿 黄色の髪に所々黒髪や茶髪 身長は平均より少し低め

能力 バナナ生成




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