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俺と僕と私と儂  作者: キュウ・ナナレー
第一章 テラとガイア、銃と魔法
23/39

第20話 「錆びた鉄の匂い」

「!!」


 久しぶりの魔術行使の感覚で胸が騒ぎ、上を見ると()()()()()()()()()()()()()のが見えた。


 (ケイコ)はラケールを落ちてきた物体から遠ざける為に術式を省いた魔法で自身を強化し、体当たりをした。


「グェ?!」


 変な声を出したラケールに悪いと思いながらも二人で床を滑りながら入口の方から叫ぶ声と“じゅうせい”がした。


「各隊員、確保するのが最優先だ! 散って逝った戦友の弔い合戦だ!!」


 入口の方額を見ると覆面を着けた数人の人達が走りながら銃を使い、通りすがらに人を撃つのが見えた。


「何て事を?!」


 信じられなかった。


 今までとは違い、撃たれていく者達は手に武器を持っていたが今回は違う。


 明らかに武器を持っていようがいまいが無差別に皆撃たれていく。


「いッッッッた…ティダ帝国の特攻隊ねあれは────」


 ラケールが体を起き上がらせながら小物入れから小さめの銃を取り出す。


「まずは比較的安全な場所に移動するよケイコ!」


「で、ですが────」


「まずは自分達の安全、その次に他の人よ!」


 ラケールが私の手を取り、走る。


 _________________________________________


「クソ、このタイミングで────!」


 (マイケル)は今ほぼ反射的に掛かってくる(多分)ティダ帝国の特攻隊を護身用の小銃で威嚇しながら移動していた(鼻血は花を噴き出した後袖で拭いた)。


 さっきの金髪共は置いといて今はこいつらが厄介だ。

 特攻隊なら出来るだけ暴れてお仕舞いだからな。


 俺は持っていたFN Five-seveNのマガジンを交換し、残りの弾薬と敵の確認をした。


 チェンバーの中に一発。 弾倉に20発で合計21発、スライドを引く必要無し。

 スペアマガジンは後二本。

 敵は私服偽装の為ボディアーマーは恐らくIIかIIIーAがせいぜいだろう。


 それでも今の装備じゃ荷が重いか。 まずは奥にあるシェルターに行って、装備を充実させるか状況によっては逃げる。

 朧気に覚えている博物館の見取り図を脳内に思い浮かべて行動を開始し始める。


 が、いつもと違ってここでケイコとラケールの二人も思い浮かぶ。


 そう言えばあの二人は大丈夫か────?


 _________________________________________


「どうするのですか?!」


 ケイコが走りながら(ラケール)に話しかけてくる。


「まずは奥のシェルターに行ってからよ! こういう時に備えて各公共の場には正規軍が常時警備している筈よ! そこで装備を整えて────グェ?!」


 ケイコに突然襟元を掴んで首が締まり、変な声が出る。


「ゲホッ。な、何よ────?!」


 ケイコが“静かに”というジェスチャーをしながら通路の脇によると先の交差点を敵の特効部隊の何人かが走り通る。


「…これで先に進んでも大丈夫と思います」


「ちょっと何今の? 今何をしたの?」


「え? 普通に足音が聞こえて来たので慎重に動こうかと────」


「ちょっと何それ、エスパー的な感じ奴?」


「“えすぱー”とは何か存じませんが、ただ聞こえやすいように魔法を────」


 …なんですと?


「ちょ、ちょいまち。 え? 何? 今時魔法ごっこ?」


 この歳で“魔法ごっこ”ってどれだけ────


「いえ、遊びや冗談ではなく」


「魔法」


「はい」


 何この真剣な顔。 冗談でしょ?

 あ、これは緊急事態によく起きる場を和ませる冗談ね。


「…じゃあ何? アンタは掌から冷や水を出したり出来る訳?」


「確かに出来ますが今は役立つのはやはり探知系の魔術や魔法かと」


 ほらやっぱり冗談────


「て、えええええええ?!」


「え?! ど、どうしたんですか?! 何かあったんですか?!」


「あ、うん…ちょっとね…」


「?」


 ハア~。

 ……何か言うのも疲れてきた。


「…えーい!」


 バシン、と私は自分の頬を叩く。


「え? ど、どうしたんですか?! どこか具合が────」


「────ううん、今は使える物は全部使うわ」


 逆に考えて、この子が本当に魔法とか使えるならとことん使って今の状況を有利に持って行こうじゃない!


「よし、作戦変更よ! ケイコちゃんが使える魔法や魔術一通り教えて!」


 _________________________________________


「マジか」


 (マイケル)は物陰に身を寄せながら通路先を防いでいる旧式の装甲兵員輸送車BTR-80の30ミリ2A72に搭乗している敵の特攻隊を見る。


 やっぱり古いとは言え、ティダ帝国の装備品を先に奪取して使うか。


「不味いな、見事シェルター行きのメイン通路にキャンプしていやがる」


 周りと通路に寝っ転がっている30ミリの直弾を受けたと思われる死体とかが辺りに悪臭を放つ。


 と言っても何時もの血と生臭い、焼けた肉のような匂いだが。


「さあて、どうするか」


 ちょっと困ったなこりゃあ。 迂回するか、戻って他に人手を見つけてこっちも車両を使うか? 

 …いや、人手が見つかるどころか敵の後続に挟み撃ちになる事もある。


 戻って対戦車ミサイルかライフルを────


「ん?」


 微かにだがこっちに向かうような音がしたと思い、耳を床に付けるとキャタピラの音がスゴイ振動で近づくのを聞く。


「ヤベ、遮蔽物がねえ!」


 俺は周りを見て、大きめの死体の下に潜り込む。

 所謂“Play Dead”って戦法だ。


 出来るだけ自分も死体に偽装するとM4 Sherman戦車が腹にグッと来るようなうねった音を上げながら猛スピードでこっちに来ていた。


 敵か? 味方か? 

 いや、味方だ! 敵なら友軍が先にいる通路をあんなスピードで飛ばす訳が無い!


 ティダ帝国の特攻隊もこの考えに至ったのかBTR-80に搭載してあるの30ミリキャノンがM4 Sherman戦車のキャタピラを狙って撃ち始める────


 ────と思ったらM4 Sherman戦車のほうが先に撃ち、BTR-80に着弾する。


 鉄と鉄のぶつかる、耳をつんざく様な音が響きBTR-80がひどく揺れている内に今度はM4 Sherman戦車本体が体当たりをかます。


 おお、スゲエ。 てかM4 Shermanのヤツ、めっちゃ思い切った事をするな。


 BTR-80は14tだが対してM4 Shermanは30t前後に加えてあの猛スピード。

 見ている内にBTR-80が横に倒れ始め、中から敵兵が避難する。

 が、M4 Shermanに搭乗している奴らもこれを知っていたのか、上にあるコマンダーハッチが開き────


 ────中から両手にM1トンプソンサブマシンガンを構えているラケールが飛び出た。

 って乗ってた奴はよりによってアイツかよ?!


 そのまま飛び出たラケールはM1トンプソンサブマシンガンを片手ずつ使い逃げていく敵を撃ち、それに乗じて俺も“Play Dead”をやめFN Five-seveNを撃つ。


「遅いわよマイケル!」


「うるせえ、そっちこそ無茶しやがる! ケイコは?!」


 そう言っている内にM4 Shermanの中からケイコが出ようとしているのを見て、手を貸す。


「おう、無事だったか────」


「ありがとうございます!」


「うお?!」


 いきなりの叫び声で思わずこけそうなのを何とか踏みとどまる。


「あ、すみません! 耳が少しキーンとして────!」


「マイケル、早くターレットを反転させて────!」


 ケイコとラケールが俺に叫ぶがふと通路のほうを見るとRPG-22でこっちに狙いを定めている敵兵が見えた。


「退避────!」


 俺はケイコとラケールを無理やり押し/引っ張りM4 Shermanから距離を取らせると共に敵がロケットを撃つ。


 あ、駄目だわこれは。 無理。


 _________________________________________


 (ケイコ)はマイケルさんが押すと同時にこちらに飛来する物体を見ていた。

 今日見た展示品で確かラケールが“ろけっと”と呼んでいた物で────


 ────気が付くと私は既に魔法を行使し、風を起こし“ろけっと”の飛ぶ方向を無理やり変えた。


 _________________________________________


 あ、これ死んだわ。


 (ラケール)は後ろからくるロケットを見て死を覚悟したけど()()()()()()が体を襲い、ロケットの軌跡が横へと変わり私達の横を素通りし少し置いた距離で爆発する。


「も、もしかしてこれが魔法?」


 …ちょっと待てよ。()()()()()()

 …何だろうこれ。

投稿が少し遅くなってすみません。 ORZ


先日家の地下にあるウォーターヒーター(日本で言うと家全体の湯沸かし器タンク?)にガタが来ててお湯がすごい漏れてて大変だった。


結局はタンク全体を取り換えたんですが久しく使ってない筋肉総動員して使いました。 ハイ。


今メッチャ身体中筋肉痛です。


メッチャ重たかった(タンクは約330パウンド、㎏で言うと140ぐらいってグーグル先生が)


という訳でシップはって明日の仕事に備えて寝ます。


See you all next week!

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