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俺と僕と私と儂  作者: キュウ・ナナレー
第一章 テラとガイア、銃と魔法
13/39

第11話 「“撃て!撃つんだ!”」

第11話です!


今回はケイコ視点からです!

「ハア、ハア、ハア────!」


 (ケイコ)の息が上がるにつれ、甲冑(ヘルメット)のガラス部分が時々曇る。


『ケイコ、撃て!』


 (マイケル)が私にそう“むせんき”経由に叫び、私は自分の手が握っているレバーを見る。


 このボタンを引けば私は……


 何故、こんな事に?


 _________________________________________


 時は少し遡り、戻る。


 (ケイコ)がマイケルに“じゅうろくしき”という機械の事を聞いている時にディダ帝国の偵察部隊とやらに敵襲を受ける直前と聞き、活き活きとしたマイケルさんの顔を見る。


「……何だか嬉しそうですねマイケルさん」


「ん? そうだな。ひっさびさの戦闘だからかな?」


 彼がにやけた顔で()()()()()()()()()()()()言葉を返す。


「……」


 言葉が見つからない。

 胸に湧き上がるこの気持ちは何なんでしょうか?


 私は彼に付き従い“格納庫”に集合しつつある人だかりのほうに動いた。


 そこにはさっきの訓練生なども見え、何やら士官らしきものが情報共有をしている。

 程なくして出撃準備の号令がかかり、皆がバラバラに動き出す。


「マイケルさん」


「ん?」


 私はさっきの訓練生達も出撃する手配されているかの様な作戦に嫌な予感がし、マイケルさんに聞く事にした。。


「先程の作戦、まるで訓練生の方達も戦に出るような流れだったのですが────」


「んあ? ()()()()()()()()()()()


 ……え?


「で、ですが……」


「ん?」


 彼らはまだ年端も成人しているかどうかも分からない見た目。

 もしやマイケルさん達は長命種?


「彼らの歳は?」


「う~ん……15,6歳じゃね?」


 え?! なんて若い……

 と思い、彼の次の言葉に驚愕する。


「ま、初陣としては遅い方だな。っと、俺たちも行くか?」


「遅い方?」


 あの成人したての年で?


「それに行くって、どこへ?」


 マイケルさんが“じゅうろくしき”に指さす。


「別に船の中に居ても良いが当たり所が悪かったら避難しないといけなくなるが言葉をまだ完全にマスターしていないし違う勝手だろ? だったら俺の側の法がいいんじゃないか?」


「……」


 これは、()()()()()

 おかしい。

 具体的に何がおかしいのか私にも漠然としか思えないが、()()()()()()()


 “じゅうろくしき”の制御場らしき場所に私とマイケルさんが近付き、彼が私の事を“初戦に参加する訓練生”として乗り込む。


 中は2メルー(メートル)程でしょうか? 前後に人が座る場所があり、“ればー”や“光る板(コンソール)”等の物がある。


「よっと……よし、ケイコ後ろの席に座ってくれるか? オペレーター無しでも動かせるがこの際知ってもらっても損はないと思う」


「“おぺれーたー”?」


「補助制御士みたいのものだ。要するに、一緒に十六式を動かす。っと、別に強制じゃないが────」


「いえ、やらせてください」


「ん?」


 もしこの“じゅうろくしき”が天空人、もしくは彼らに関係しているのならば……

 それに、知らなければならない。マイケルさんの世界は()()()()()()()

 もしやこのせいで彼の心は病を?


「────乗り方と制御の仕方は初心者向けの設定にして、ヘルメットと接続してっと────」


「ひゃ?!」


 突然私の甲冑(ヘルメット)の半分閉まった状態のガラス部分が光を灯し、周りに文字などが表示される。


「悪い、文字はまだ読めなかったっけ。じゃあ文字の代わりにAR(拡張現実)表示を文字から絵に変更して────」


 彼が言ったように文字が絵に代わり、甲冑(ヘルメット)越しに私も分かる絵などが見えるようになる。

 やはりこの“かがく”というのすごい。


 “じゅうろくしき”の“こっくぴっと”(マイケルさんがそう制御室の事を読んでいた)に私達二人が搭乗すると声が甲冑(ヘルメット)越しに聞こえ、“意思疎通の風”のおかげで私の理解できる言葉に代わり、その間マイケルさんが“おぺれーたー”の説明を私にする。


『全機発進後、僚機との同期を確認し展開せよ。ディダ帝国の偵察部隊らしき巡洋艦1隻、軽巡洋艦3隻、駆逐艦6隻────』


「って強行偵察部隊かよ?! マジ運が悪い」


 マイケルさんが叫び、苛立つ。


「強いのですか?」


 私の質問に頭を振り、マイケルさんは“こんそーる”に向き合いながら答える。


「敵の強行偵察部隊に対して俺達のは軽遠征救助隊だからな。これが普通の遠征救助隊なら良いが、今は軽巡洋艦4隻、駆逐艦4隻、コルベット8隻。ちょっとキツイな」


『各モビルソルジャー部隊は我が艦の援護射撃斜線を確認し、敵の小型艦やモビルソルジャーを抑え』


「そう簡単に言ってくれちゃってまー」


 マイケルさんがこめかみを押さえながら反応する。


「何かあるんですか?」


「敵の小型艦やモビルソルジャーにも対艦装備があるから実質そいつらに取りつかれた船は沈む。要するに俺達が母艦を守りながら相手を攻める」


『206号、発進用意』


「っと、俺達の番だ。ヘルメットのバイザーを────」


 マイケルさんが甲冑(ヘルメット)の横にあるボタンを押すとガラス部分が完全に閉まる。


 私もそうすると、空気の匂いが若干変わった気がした。


『あー、テステス。聞こえるかケイコ?』


『はい、聞こえます。』


『よし、無線機の状態良好だな。他には……ベルトをちゃんと着けておけ。一応オート(自動)で閉まるはずだが確認は大事だ』


『は、はい!』


 私が“べると”を確認している間(胸辺りがきつかったので少々緩くしました)、“もびるそるじゃー”の扉が閉まり、周りのガラスが周辺の景色を表示する。 


「やはり、すごいですね」


『なんか言ったか?』


『いえ、独り言です』


 私達の“きたい”が揺れと景色の変わり具合から動いているのが分かる。

 まるで巨人になった気分ですね。

 胸が高鳴るのが感じます。


 私達の“もびるそるじゃー”が通路らしき場所に着くと、身体が“むじゅうりょくくうかん”に感じた浮遊感に包まれる。

 最初はキツイと思ったこの“ぱいろっとすーつ”と甲冑(ヘルメット)(長い髪でもなんとか着けられた)も気にしなくなった。

 通路の開けた場所の先に真っ黒な空間に光などが走っているのが見える。


『戦、なのですね』


『艦隊戦がもう始まっているのか。戦闘に入るから揺れと衝撃、高Gに備えておけ。後舌を噛むかもしれないから口はあんまり開けるな。』


『はい! あと、“こうじー”と言うのは────?』


 突然急加速による急激な重みによって身体と身体の中身がシートに押し付けられる感覚が私を襲い、汗がじんわりと滲んでくる。


『ひ?!』


 な、なんなんですのこれは?!

 昔子供の頃に父上と乗った馬に似ているけど違う!

 その数倍はしています!!!


 目を何とか凝らし“外”を見ると通路の中をもの凄いスピードで動き、瞬く間に真っ黒な空間に出て、身体の重みが無くなり始める。


『大丈夫かケイコ? 吐いてないか?』


『う……は、はい……何とか』


 マイケルさんの声が聞こえ、何とか返事をする


『上等だ。大概の奴は吐くか……まあこれからが大変だ』


 そこからマイケルさんは私達の乗る“じゅうろくしき”を操りながら私に説明を続け、“引き金”の事も説明する。


『このボタンを押せば……』


『ああ、そうすると選択した十六式の銃火器が敵を撃つ。他に────』


 そう声を変えずに説明を続けるマイケルさんとは別の感情が浮き上がる。

 “怖いですね”っと。


 動作一つで命が無くなる。

 戦士の果し合いの中の様な場所ならまだしも、こんな簡単に命が散るのは────


『敵が来た! オープンコンバット(戦闘開始)!』


 私が考え事をし始めるとマイケルさんの声が“むせんき”越しにそれを遮る。


『え?え?』


『掛け声の了解は“Jaー(了解)”で良い────』


『や、“やー”?』


『────回避!』


『う?!』


 “じゅうろくしき”がまた揺れ、私の身体が急激な動きで重くなり、目が霞む。

 外の私達がいたらしき場所に光が走り通り、後ろを見ると小さな花火の様な物が光る。


『あー、一機撃墜されたか』


 え?


『撃墜?』


『今のは爆発だ、運が無かったな』


『中の人は────』


『即死だなありゃ。上手くコックピットブロック排出機能が働いていれば生き残れるかもしれないが、そんな動作は見えなかった』


 こんなにも呆気ない死など────


「うぐッ」


 また“じゅうろくしき”が揺れ、“じゅうろくしき”の腕が掴んでいる“銃”らしき物から光の洪水が黒い空間を走り、また小さな花火の様な光が一瞬現れる。。


『よし、こっちもまずは一つ』


 また命が意味も無くに散る、そんな考えに背筋がゾッとする間マイケルさんが操縦を続ける。


『二つ目』


 いつかの胸の高鳴りは消え代わりに冷たい、氷に似た感じがお腹辺りから広がる。


 こんな世界にマイケルさんはずっと────


 左から耳に来る音がし反射的に見ると“じゅうろくしき”とは違う形のした“鋼の巨人”が赤く甲冑(ヘルメット)のガラス越しに赤く点滅しながらこちらに近づいてくる。


『下からもだと?! 挟み撃ちか! ケイコ、左の奴を撃て!』


 撃つって、私が?


「ハア、ハア、ハア────!」


 (ケイコ)の息が上がるにつれ、甲冑(ヘルメット)のガラス部分が時々曇る。


『ケイコ、撃て!』


 (マイケル)が私にそう“むせんき”経由に叫び、私は自分の手が握っているレバーを見る。


 このボタンを引けば私は……


 息がさらに荒くなり、心臓が聞こえるように強く鼓動するのを感じる。


『撃つんだ、早く!』


 何故、こんな事に?

ちなみまだまだ彼女自身に馴染みのない言語は“”+ひらがなで表示しています。


無理もないですよね、中世の人に車とか話しても理解出来るかどうか。。。

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