4枚目、進化したキャベツ
春キャベツ美味しい、この甘みがいいよね!
さて皆さんお久しぶりである。
キャベツの王のなった我、ハイキャベツである。
もちろんまだ名はない。
我が進化により意識を失いかれこれ3日程経っている。キャベツに上の種族があり、我がそれになるとは思いも寄らないことだったが、神を打倒しようとしている我にとっては進化によるキャベツパワーの変換率上昇が最も嬉しい。ただ我がここでたらたら喋っていても我のどこが進化したのかが解らないと思う。
よって我が直々に説明してやろう。
まず見た目である。
前のみずみずしいキャベツ色、薄い黄緑からなんと『ハイ』の名に相応しい金色に。重量、強度も色相応になった。またそれまでの見た目はただのキャベツだったのだが、何と眼が出来たのである。そうくりくりとしたかわいらしいものだ。キャベツの王たる我にかわいらしい眼とはかなり不釣り合いだと思うが視界を確保出来たのは良かったと言えよう。
つぎにスキルである。我がスキルは
『暴食』『キャベツ変換』『群馬』の3つであるが、前の2つは変化していないので良いとして、問題は『群馬』である。何とこのスキル、
『群馬に存在するものを理解し操ることが出来る。また、任意で群馬に存在するものを呼び出すことが出来る』
というものだったのだ。群馬は我が吸収したためこの世に存在しない。よってこのスキルの利用価値は0になる。とんだ地雷スキルだ。『暴食』との相性が悪い。これからは県丸ごと吸収は止めようと思う。
最後に我が力の源泉、キャベツパワーである。
そう、なんと進化により変換率が10倍に跳ね上がったのである。つまり、1キャベツで10,000ジュールなのだよ。神よ我が力の前にひれ伏し給え、ふはははははは・・・・・・
すまない、取り乱してしまったようだ。だが1つ気になる事がある。この我が取り乱すような力を手に入れてからしばらく経つのだが神からのアクションまだがない。群馬を浮上させた神がすぐに駆けつけてきてもおかしくないのだが、何故だろうか。油断しこちらのことを全く気にしていないのならまだ良いのだが、何か違和感を感じる。またそれを早急に解決しなければならない気がする。
これを解決する案は我には1つしか思い浮かばなかった。そう群馬浮上の原因となった下級神格の首を取りに行くことである。何か企んでいるのなら真っ向から勝負して勝てないということ。攻めるなら今である。
このキャベツを食べられる方がいるなら是非お目にかかりたい