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やっぱり異世界だった

「いや、君のおかげで助かったよ。私はエドワード・ポルトという。ところで君はユーディン皇国の人間かい?」

「どうも、梅森翼です。ユーディン皇国?いえ、自分は月面都市出身ですが?」

「月面都市?近隣でそんなところ聞いたことがない。」

「ところで、ここはなんて名前の惑星ですか?」

「ん?ここはデーリルだが、変なことを聞くね、君は。」

「デーリル?聞いたことがないなぁ、、、」


翼は混乱していた。どことなく話が噛み合っていないようであったし、何よりデーリルなんて植民可能惑星は聞いたことがなかったからである。


「くそ、超長距離通信にも反応ないし、天測で座標を出そうとしたが見たことがない星ばかりだ。」

と文句を言いながらこちらに叔父のジャックが寄ってきた。周りの騎士たちが少し警戒している。

「彼は?」

とエドワードに問われ、

「叔父のジャックです。おじさん、こちらエドワード・ポルトさんだって。」

「どうも、ジャック・ワイルズです。」

とエドワードと握手を交わすジャック。それからは私と同じようなやり取りをしていた



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「うーん、どうやらとんでもないところまで飛ばされちゃったみたいだねぇ。」

「おじさん、どーするんですか!もう少ししたら学校も始まるっていうのにわけわからない惑星に飛ばされるなんて。第一、魔法って何ですか!ファンタジー小説じゃあるまいし!」

「いいじゃない、魔法の使える惑星なんて。僕にとっては天国みたいなもんだよ」

「ああ、こんな時にこの人はー!」


ジャックはこういったファンタジー要素が大好きなのだ。


「第一、あのワープ装置は何だったんですか!?」

「あれか、あれは昔研究されていたものなんだが実験中に何人か行方不明になった人が現れて実験中止になったもんだよ。」

「そんなものを使ったんですか、あなたって人は!?」

「まあまあ、お二方落ち着いて」


とエドワード護衛のマイルスそんな押し問答している私たちをなだめる


「まあまあ、とりあえず私の城に来てください。どうやら今のままでは帰れないようですし。」

とエドワードが言った。

「「城!?」」

と私とジャックの声がハモる。


「しっかりと名乗っていなかったな。私はポルト王国第二王子エドワード・ポルトという。」

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エドワードの城までの道中叔父と話していた。

「いやー、すごいね。まるで中世にタイムスリップしてきたみたいだ。」

ホバー走行で馬車の後ろについていく道すがら町並みを見ている。建物はレンガや石、木でできたものばかりだ。

「どうするんですか、本当に、現状帰る手段がないじゃないですか、、、あっ!もう一度あの装置でワープしたら帰れるんじゃないんですか?」

と嬉々として提案するが

「残念なことにメイン基盤が焼けちゃってて動かないみたいなんだよ。」

「そんな、、、」

と落胆する。私もこういったファンタジー世界は嫌いではないし、帰れないと決まったわけではないがこれからの生活を考えると不安で不安で仕方がなかった。

「まあ、そう落胆するほどのことじゃないじゃない、せっかく異世界に来れたかもしれないのに楽しまなくちゃ」

「あなたって人は、、、」


と言ってるうちに白い大きな城が見えてきた


「すごい、本当に城だ、、、」

とつぶやく。


すると、コンコンと窓が叩かれマイルスが声をかけてきた。


「とりあえず、城に入って右側に広場があるのでそこにこの乗り物と魔動甲冑を止めてください」

「わかりました」

と返す。


城に着くとすぐに護衛のマイルスによって城の応接室らしき部屋に通される。そこにはすでにエドワードが待っていた。

「ようこそ我が城へ、今後のことについて話をしないといけないと思ってね」

と言って二人にソファーに座るように促す。


そして、現在自分たちは未知の惑星にいることや自分たちの素性、現在連邦軍士官学校に通っていること、叔父はジャンク屋として宇宙でジャンクを集めてそれを売っていることなどを話た。


「おそらく二人は別の世界から来たのだろう。珍しいことではあるがここでは時々そういったものたちがいる。それに、この世界では星々の海で活動しているなんて信じられないことであるし、あの乗り物がいい証拠だ。あんなもの見たことがない。」


と言われ私は唖然としていた。横のジャックは目を輝かせていたのは言うまでもない。


「まあ、こちらにも召喚してしまった非はある。二人の衣食住はこちらでなんとかしよう。」


異世界での生活が始まった瞬間であった。

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