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うろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話  作者: 桜月りま
7月30日

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受領中です


わーい。訪問感謝です。









 賀川さん、司先生の家からそのまま仕事先に行ってしまいました。今日からはタカおじ様の家に戻るのではなく、自宅に戻るのだろうなと漠然と思いました。

 暫くして司先生のお見舞いも終わり、清水先生のお家から出た私は、賀川さんがいる間、あまり行かなかった森へ足を向けます。

 本当は……無白花ちゃんから守ってはもらったけれど、変な人に刃物を振り上げられて少し怖い気がしていたのもあります。

「結局タカおじ様にも賀川さんにも言えなかったな」



 日が高いうちに森へ来たので、何もなかったです。

 そうそう何かあったら困るよね? 私は連絡して、そのまま森で一晩過ごしました。



 その朝。

 ああ、私を呼ぶ声がします。『ゆきちゃーん』って。

 そんなに可愛く呼んでくれるのは彼しかいません。

「手袋ちゃんだっ!」

 ばたばたっと出て行って、ハッとしました。

 手袋ちゃんは猫です。でもっ手袋ちゃんだけじゃないっ! 人影が多いしっ!



 来てくれたのは四人、一人は天音ちゃん。

 剣道大会の時に「森の人」って私の事を言った少女です。

 何処で会ったのかわからなくて。

 でも「白い」と言われる事は多くても「森」と呼ばれるのはちょっとなくて、良く覚えていました。



 それから鎮さん、一番年上っぽいです。

 あと、男の子の双子ちゃん。柔らかい茶色の髪に綺麗な瞳は、遠く高い空の様に澄んでいました。りゅーい君とりょーい君。



 手袋ちゃんの案内でやってきた四人が運んできてくれたのは素敵な絵。



挿絵(By みてみん)



 いつだか手袋ちゃんと一緒に来てくれた男性、三春さんが描いたものといいます。素敵な緑色、緑の中に浮かぶ赤が私の瞳……これを見て天音ちゃんが私の事を「森の人」と言ったのだとわかりました。

 それから持ってきてくれたサンドウィッチとクッキーをいただき、私の絵を少し見てもらいました。三春さんみたいな綺麗な絵を描く人が近くにいる方達に見せるのは少し照れましたが。

 そうしている間に、りゅーい君の方が特に懐いてくれた感じがして、弟が出来たみたいでとても嬉しかったです。



 帰りに手袋ちゃんと美春さんのイメージで書いた絵を持って帰っていただきました。

「一緒に帰らなくていいの?」

 四人が帰って行くのに、手袋ちゃんは家に残りました。私の腕の中で丸くなって、なあ、と鳴きます。ふわっふわの毛並みを見ていると、彼がどれほど可愛がられているのかわかります。

「幸せ?」

 そう問うと彼は私を見上げます。



 その瞳が私を写します。白い影、赤い瞳。

 心を透かし見るような瞳孔を覗き込むと、目を細めて、スリスリと体ごと甘えてくれます。

「ありがとう」

 きゅっと抱きしめると、ふにゃりと柔らかく暖かい彼がとても愛おしく感じました。

 こんな風にとは言いませんが、もう少しわかりやすければこんなに悩まなくていいのに。

「なぁっ」

「そうそう、手袋ちゃんの事、賀川さん軍手くんって呼んでたの。知ってる? 水玉模様の運送屋の人なの……」

 少しだけ手袋ちゃんは私を見て、興味無さそうにぐるぐると丸まりながら、暫く私の膝の上で眠ってから、帰って行きました。 




とにあ様 URONA・あ・らかるとより、天音ちゃん、鎮くん、涼維くん、隆維くん

とにあ様 時雨 より、時雨ちゃん(手袋ちゃん)




今回のイラストは とにあ様からのいただきもの(三春さん作)となります。


雪姫が美しいです。

いつもありがとうございます。

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