哀しみの座っていた場所
哀しみはいつもチャイムを鳴らさずにやって来る
そしてずっと前からそこにいるような顔をして
いつまでもそこに座り続けるような奴だ
もうそろそろ僕らはこの哀しみに文句を言って
退出してもらう時期にきたのじゃないのかな
だって君は哀しみと双子でも伴侶でもない
静かにやって来たときと同じように
静かに出ていってもらおう
君は哀しみが座っていた場所を見るとき
何か物足りないような気持ちになるかもしれない
だっていつも哀しみと2人向かい合ってきたのだから
どうしても哀しみと話したくなったら
僕を思い出してごらん
僕の間抜けな顔を描いて笑ってごらん
哀しみが座っていた場所に僕の笑った顔をおいてごらん
だって僕はいつだって君と一緒にいたいのだから