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卒業‥そして‥
「祐ちゃん。」
「ん?」
「離れ離れになっちゃうね‥」
「何,言ってんだよ。どこ行く訳でもねぇんだから。」
「だって‥」
「下らねえ事言ってねぇでさ‥」
「祐ちゃん‥」
「もう美樹の言う事は聞かねぇ。下らねえから。」
「良いよ。」
「何が?」
「祐ちゃん,美樹の事好きにしても。」
「?」
「祐ちゃんしか,美樹考えられないから。シたかったら‥祐ちゃんなら良いよ。」
「美樹‥」
「その代わり,美樹の事祐ちゃんのお嫁さんに。」
俺も美樹も小さい頃からそのつもりでいた。
美樹が中3に,俺が高校に上がる頃の事だった。
おたがいにもちろん経験もなく,何度目かにしてやっと結ばれたのだった。
「祐ちゃん‥」
「美樹‥大丈夫か‥」
「大丈夫。祐ちゃん,続けて。」
「美樹‥」
「祐ちゃんのお嫁さんに‥」