第2話引きこもりの考えたこと
さて、テスト勉強かモンハンか……
どうする、俺、どうすればいいんだぁああぁ!
まぁ『何をやってもダメ』ではなく『何をやっても平均的、もしくはちょっと上程度』なんですよ。んでまぁガキの頃はそれでもよかったんですけどね、中学校に入学して少し経った頃ですかねぇ。
俺の2か月後に産まれた妹の才能が突然なんの予兆もなく開花したんすよ。しかもその才能がまたとんでもない。『天から与えられた才能』いわゆる『天才』だったんすよ。スポーツやらせりゃ日本のオリンピック選手
顔負けのスポーツの才能。勉強をやりゃせりゃ東京大学に余裕で合格する勉強の才能。などなどいろいろありそのうえ世界レベルの美少女で性格も完璧。まさに完璧最強天才美少女ってな感じなんすよ。
んで俺はさっきも言ったように『平均的、もしくはちょっと上を出せればいい方』で才能のさの字もない。てかぶっちゃけ才能の数が0なんすよ。そのせいっすかね?マスコミが妹を話題に挙げるたびに
「それに比べてお前は……」って親や同級生―――あんな奴ら友人なんかじゃねいネ―――近所のボケどもに比べられるようになったんすよ。つらい、物凄くつらかった。んでそれが暴力になるのに
そう時間はかからなかったな。まぁそうなると中学生だった俺は引きこもりましたよ。なんせ親まで比べてくんですからねぇ~妹は知りませんが……。まぁ1週間ぐらいですかね、そんぐらい引きこもってたら
急に周りを見返したくなりましてね。んで見返すとして何をやるか?ってことを考えましたね。運動で見返すのは即却下になりましたね。運動は日々の積み重ねですからね。自称帰宅部部長の俺には無理ですよ
となるとあとは知識なんだが普通の知識じゃ見返せない。それで俺は何を思ったか、知識は知識でもアニメとかの俗に云うオタクの知識に走っちゃいましてね。最初はアニメ、次にファンタジー系のなにか
んで何をどういったか忘れましたが最終的には『魔法』に落ち着きましたね。『魔法』って言ってもアニメとかの『魔法』ではなく、オカルトなんかの『魔法』関連の知識を片っ端から調べて記憶していきましたね。
『魔法』の理論や歴史、文化その他もろもろ『魔法』のようなものは片っ端から。んで覚えていくと使ってみたくなるのが人の心情。……まぁ習得方法なんかわからないから基本的に絶食の極限状態での座禅など
修行僧の真似事をしていたら…………体の奥底に『何か』を感じたんだよ。その『何か』を認識した瞬間にその『何か』の正体が分かったんだよ。その『何か』それが『気』だったんだ。
『気』を認識してから後は速かった。まず今まで見えなかったものが見えるようになったね。『魔力』?も見えるようになったね。まぁ大気にある『魔力』はやたら薄いね。一か所に集まったら色つきでわかるけど
そうじゃなかったらまずわからないなぁ。んで『魔法』、これ使えましたよ。即興で創った明りの魔術だったけどね、普通に発動したよ。発動した時はうれしかったなぁ~。
それからは部屋の中で修行や研究と勉強―――『魔法』は魔法陣やら呪文なんかで勉強しないとまったくできないからな―――してたら、あっという間に中学を卒業しちゃったんだよね。
んで妹は超有名私立学園、久留間学園に編入したそうだ。……まぁ引きこもってるから直接は聞いてないんだけどね。んで俺は……