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巻き込まれた魔法使い  作者: 白銀
第二章砂漠の都
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第18話チンピラ


俺はテーブルの上で突っ伏したまま暇をもてあそんでいる。

あの後テーブルに運ばれたきた料理を見たら本当に此処は異世界なのか?と疑問に思ったぜ。だっておすすめがハンバーガーなんだぜ。ドナ○ドもびっくりだろ!異世界にまであるって。

んでま、食い終ったらロディアスさんと魔女っ娘リディシア男の娘パロクはなんかそろそろギルドの本拠地に戻る、とか何とかで話し合っている。

正直言って食べ終わった俺はちょ~暇だ。製作途中の魔法もほとんど完成させて後は実際に使ってみるだけだもんなぁ。はふぅ、暇だなぁ。ってかそろそろリーディアスさん起きたかな?部屋に戻ろっかなぁ~。

そんなことを思いながらテーブルの上で頭をゴロゴロさせていると。


ガシャン


「おい!コッチ来いよゲヘへ。」


「っひ、や、やめてください。」


「おいおい、つれないこと言うなよグフフフフ。」


…………


「さぁ、ちょっとこっち来なゲヘヘ。」


「いや、やめてください!」


「お客さん。止めてください!」


「うるせぇ!俺たちゃ『黒炎』だぞ!逆らうとこの店を燃やすぞゴラァ!」


「っな!っく、上等だ!燃やすもんなら燃やしてみろ!とにかく娘は返してもらう!」


「糞が!離せゴラァ。」


「おい、もうぶち殺そうぜ!グハハハハ」


…………………プツン


「煩せぇぇぇぇぇぇ!!ア~ンド、ウゼェェェェェェェ!!」


と言い瞬時に立ち上がり座っていた椅子をウザい2人組の内の1人。緑色の巨体で顔がごつい奴、おそらくホブゴブリンかな。そいつの頭部に投げつける。


「ぎゃあ!」


と言いつつホブゴブリン(仮)は地面をのた打ち回っている。


「テ、テメェ俺た―――」


「おら!!」


俺はもう1人のトラ頭の奴、獣人かな。そいつに飛びかかり膝蹴りを顔面に食らわす。


「ぎゃっ!!」


と言い顔面を抑えたまま後ろにたたらを踏むタイガーヘッド(仮)


「ク、クソがぁ。」


と言い、床に這いつくばっていたホブゴブリン(仮)が、立ち上がり俺に向かって持っていた棍棒を振り下ろしてきた。


「っは!効かんな!」


と言いつつ棍棒を受け流し、裾から『打神鞭』を取り出し思いっきりホブゴブリン(仮)に目掛けて振り下ろす。

空中でカッカッカという音を鳴らしつつホブゴブリン(仮)の頭に叩きつけられる。


「ぎゃあ!!」


と言いつつホブゴブリン(仮)は床に倒れ伏す、がまだ意識があるのか呻いて立ち上がろうとしている。

俺は『打神鞭』をホブゴブリン(仮)の背中に押し当てて『打神鞭』に彫り込んである魔法陣に魔力を通し呪文を唱える。


「【雷撃モノ・ヴォルト】!」


そう叫ぶと『打神鞭』が淡く黄緑色に発光し、そして閃光と共に黄色い雷を放電。


バリバリバリバリ!!


「ギャバベロブギャァァァァ!」


と意味不明の言葉を叫びながら感電し黒コゲになって地面に突っ伏した。うわ、ピクピク痙攣してら気持ち悪。

まぁ、おそらくギャグ補正が働くから死にはしないだろう。

俺は『打神鞭』を構えたまま振り返りタイガーヘッド(仮)と向き合う。


「っな!お、おまえ俺が―――」


「煩い!!」


と叫びその場でタイガーヘッド(仮)に向かってライダーキックをブチかます。

てかさっきからこいつ喋れてないな。まぁ俺が遮ってんだけどね。


「ギャッ!」


ガン!バキャン!


と言いつつ後ろに吹っ飛びドアをブチ破って表通りに飛び出て行く。


「オラ!忘れモンだ。……ゴラァ!」


と言い床で気絶しているホブゴブリン(仮)をタイガーヘッド(仮)に向けて投げつける。


―――――――……ギャァ!……ぉい、………―――――…大丈…か……―――


「ふぅ。」


あ~、煩かった。なんか遠くで何か言ってたような気がするけど。気のせいだろう。


「え?え?」


「…………」


給仕の少女がなんか驚いていて、え?を連呼していて、宿のオヤジはドアに指さしたまま呆然としている。

う~ん、まぁその内復活するかな?

俺は宿の親子2人をその場に放置し席に戻る。


「「「……」」」


席に戻ると3人までも呆然としている。

……そんなに驚くものかね?


「どったの?」


と聞いてみると。


「い、いえ、た、ただ凄いなぁっと。」


「あの巨体を片手で投げるなんて……。」


「おまえやっぱ強いな。どうだ儂らのギルドに来ないか?」


とのこと。う~ん、ギルドか。


「いや、まだまだ気楽に旅したいんでね。考えだけ考えとくわ。」


「むぅ、そうか。いや~残念だ。」


と禿げた頭をペシリと叩いている。


「さて、んじゃ俺は面倒なことになる前に部屋に戻るわ。」


「面倒な事?」


と男の娘が聞いてきた。

俺は無言でさっき俺が原因で壊れた椅子とドアを指さす。

椅子は木端微塵に砕けており、ドアもほとんどその存在意味をなさなくなっている。


「そんじゃぁな。」


と後ろ手で手を振りながら2階へ行く階段へ行く。


「は、はい。ま、また今度、あ、会いましう。」


と噛みながら言う魔女っ娘。う~ん、可愛いな。


「それじゃあまた、縁があれば会いましょう。」


という男の娘。……ここの世界でも縁って言葉あるんだ。


「まぁ気が向けばギルドに入ってくれよ。」


といまだ諦めてないのかしつこく言ってくるロディアスさん。


「気が向けばなぁ~。」


と言いながら階段を上る。

さ~て、リーディアスさんは起きてるかなぁ~。


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