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巻き込まれた魔法使い  作者: 白銀
第一章旅立ち
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第10話 合格祝い

短いです。


―――亜須香寮・リビング―――



今俺は寮の自室に居ます。あの後、俺は必死なってあの美形集団とは別の寮にしてくれ。と真祓と交渉したのだが、健闘むなしく受け入れられず寮はそのままということになってしまった。

嫌だなぁ。まぁ、いっか。こっちもタダでは終わらせずに、南地区の『魔剣』があった廃ビルの所有権を頂いたからな。これであそこを思う存分調査できるったもんだ。

でも、やっぱりあの美形集団の中にいるのは辛い。物凄く辛い。てか場違い感が凄い在り過ぎる。こりゃとっとと部屋に退散してよかったな。今リビングでは新入生の歓迎会を開いている。

が、俺はあの美形集団の中に入っているのは精神的苦痛が半端じゃないので、適当な理由を付けて自室に避難したんだよ。まぁ、あの2人がいるから俺が抜けても大丈夫だろう。

そんなことを思いながら適当に部屋で過ごしていると携帯が着信音を鳴らしながら震えている。


「ん?誰からだぁ?」


と言いながら携帯を開く、携帯の画面には≪着信アリ≫の文字、俺は携帯の着信ボタンを押す。


「はい、もしもし、どなたですかぁ?」


と月並みのセリフを言う。


「あっ!繋がった、繋がった。聞こえる?幸助君。」


と若干幼く、んでかなり焦っている様な声が聞こえてきた。


「あれ?どうしたんですか?彩子さん。」


電話の相手は知り合いの狂科学者マッドサイエンティスト颯希彩子さつきさいこさんだった。彩子さんは近所に住んでいる狂科学者だ。

中学時代に彩子さんの研究所で助手とかの『バイト』をしていたんだよ。けっこういろいろあったなぁ。彩子さんは狂科学者といっても人造人間とか人体実験をするという典型的な狂科学者ではない。

ただ単に研究に夢中になると周りが全く見えなくなり、しかも研究の邪魔をされるようなら邪魔者を排除する。と言う程度の狂科学者だ。しかも研究内容はだいたいが合法の研究だ。

一番行って黒に近いグレーだ。決して法に触れるような研究はしていない。んで、完成した物は時々譲ってくれたりするときがある。警棒なんかがそうだな。他にもいろいろ貰っていたりする。

まぁ全部亜空間の中に仕舞ってるんだけどね。依頼者クライアントが時々国のお偉いさんやCIAの人の時もあってその依頼品も貰った時がある。まぁ兵器だな。

俺1人で四国あたりなら壊滅させれるぐらいの量を貰っていたりする。まぁ使わないがな。……てか珍しいな。彩子さんが電話してくるなんて、基本的に電話しないのになぁ。

電話しないのは電話する暇がないくらい次から次へと研究をするせいなんだけど、何かあったのかな?


「実はね、ちょっと研究の人手が足りなくて困ってるの!だからお願い!手伝って!報酬としてできたら1つ上げるから!」


と切羽詰まった感じで言ってきた。はぁ、またかよ。


「またか、仕方ないなぁ。いいですよ。手伝いますよ。毎度のことでしたからね。んで、何の研究を手伝えばいいんですか?」


前は人工太陽の研究とか原子力の研究とかしてたけどな。


「うん、えっとね、『永久機関』の演算機器の事なんだけど……――――。」


『永久機関』の手伝いか。うわ、徹夜決定じゃね。しかも話を聞いていくとどうも3、4日徹夜した程度じゃ終わりそうにないんだけど。はぁ過去の3週間徹夜記録を塗り替えるのかなぁ?

うぅ、今から考えたら鬱になる。けど彩子さんの頼みだしな、しゃぁない頑張ろう。


「――――……という事を手伝ってほしいの。じゃあPCの秘匿メールで送るからね。私が押しつけておいてなんだけど頑張って。」


「ええ、分かっていますよ。けど、一応俺は学生になったんで遅いかもしれませんがそれでもいいですよね。」


「もっちろん。手伝ってくれるだけで御の字だよ。」


「分かりました。んじゃ頑張りますよ。」


「頑張ってね。あと遅くなっちゃったけど……。」


「ん?なんですか?」


「幸助君、合格おめでとう。」


と母親のような優しい声色で言ってきた。


「……あ~、ありがとう。」


「ふふふ、無理をせずに頑張ってね。それじゃ!」


「うん、彩子さんもご飯ちゃんと食べてくださいよ?それじゃ!」


と言い電話を切る。しばらく俺は切れた携帯を眺めていた。……やべ、泣きそう。亜須香寮のみんなに、合格おめでとう。と言われたが今ほど感動しなかった。何でだろ?

確かに俺は寮のみんなから……神成さん以外から言われて嬉しかった筈だ。けど、彩子さんに言われるとそれ以上にすごく嬉しく感じる。なんでだろ?……まぁ、あとでじっくり考えよう。

俺は部屋の中央に光の魔法陣を描き、亜空間と繋げる。亜空間からノートPCを取り出し机に置く。魔法陣を霧散させて机に向かい椅子に座る。ノートPCの電源を付けるて秘匿メールボックスを開く。

その中に在る資料をHDDに移し、メールを破棄する。俺は鞄から電子タバコを取り出し口にくわえる。この電子タバコは彩子さんから貰った特注品だ。このタバコの主な効果は疲労回復、覚醒状態維持などだ。

電子タバコの電源入れる。すると若干ミントのいい香りがする。俺は資料を開く。今の時間はまだ8時ぐらい、まぁ大丈夫か。


「さ~て、頑張りますかぁ!」


俺はデスクワークに励むことにした。

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