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吾輩は猫である。夢は秘密である。  作者: ゴリさん


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8 吾輩専用アイテム10号 猫じゃらし君

吾輩、昨日はおかしなイベントで、不覚をとってしまった。

今後二度と不覚を取らないようにもっと強くならなければならない。

そのために吾輩は、肉体強化特訓を行う事にしたのである。


吾輩は今、主とトレーニングルームで特訓中である。

吾輩の主はランニングマシーンや体の各部を強化する器具・バーベルなどを使っている。

吾輩は、主が過去に作った吾輩専用アイテム10号の猫じゃらし君を使って特訓中である。


猫じゃらし君の特徴は、木のように真っすぐ伸びた柱に木の枝のように向き・長さ・高さが異なる棒がついている。棒の先端部分に猫じゃらしもどきが取り付けられている。


猫じゃらし君レベル1では、静止状態である。まずは、吾輩のウォーミングアップとして静止してある状態で猫じゃらしもどきを吾輩の猫パンチで「にゃにゃ」と蹴散らしてゆく。

その後はいったんキャットタワーとキャット専用ランニングマシーンを使った運動に移る。


全身を使ったトレーニングを一通り終えると、いよいよ本番である。


猫じゃらし君レベル2では、前後に動くようになる。集中して対峙しなければ、後ろへ吹き飛ばされてしまう。油断はできない。ヒット&アウェイで吾輩の猫パンチをお見舞いするのである。


仕上げの段階で猫じゃらし君はレベル3となる。今度は、回転して動いてくるので左右や高さなどを注意しなければならない。油断をしていると猫じゃらし君は、猫じゃらしの部分で吾輩の顔面を右に左に鞭のような攻撃を仕掛けてくる。吾輩は動きの中で、ウィービングやスリッピングの技術を磨いてゆく。

吾輩の猫パンチは洗礼された動きへと進化してゆく。


吾輩は、猫じゃらし君に勝利を確信したのだが、吾輩の認識は甘かった。


猫じゃらし君裏モードなるものが存在していた。主がこっそりと追加機能をつけたらしい。

裏モードの猫じゃらし君は強かった。

前後の動きに加え、右回り左回りと非常に動きが多彩であった。


吾輩は心の中で何度も叫んだ。「立て、立つんだ、じょにー」

吾輩ひらめきの必殺クロスカウンターは、決まらなかった。


吾輩は完膚なきまでに攻撃された。

猫じゃらし君裏モードは、まさに魔王級であった。


吾輩は、赤い稲妻のじょにーである。借りは返さなければならない。

魔王猫じゃらし君にリベンジを果たすために、さらなる強者の頂きを目指す決意をしたのであった。



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