2 吾輩の必殺技 スプリング猫パンチ
吾輩は黒猫3兄弟と対峙した。
お互いに睨み合いの状況が続き、緊張から体が少しずつ硬直するのを感じた。
このままでは思い通りに戦う事が出来ない。
吾輩は決断する。と同時に彼らも決断したようだ。
「「「にゃんこすと・・・・ 」」」
黒猫3兄弟が必殺技を繰り出す前にじょにーが動いた。
「ビヨーン!」
じょにーの腕が勢いよく前に突き出された。その直後。
「ボン!!」
「あべぇしー」
じょにーの腕が黒猫3兄弟のカイアの顔面を捉え後方へと大きく吹き飛ばした。
カイアが吹き飛ばされることにより後方にいたマックとオルペカも一緒に吹き飛んだ。
「ブゥー。ブブブ。ブリ」「あっ」
「「「くっさー。鼻が・・・ 」」」
黒猫3兄弟が吹き飛ばされた直後、オルペカのおならが炸裂した。黒猫3兄弟は自爆したのであった。
じょにーは、黒猫3兄弟が攻撃を仕掛けくる前に、必殺技を繰り出すことに成功していた。
じょにーが装着している腕のアイテムにはスプリングが内蔵されており、腕を勢いよく大きく前に繰り出す事が可能であった。その結果、黒猫3兄弟の先頭にいたカイアに必殺のスプリング猫パンチが炸裂し、縦並びになっていた3兄弟を豪快に吹き飛ばしたのであった。
「どうだ!吾輩の必殺スプリング猫パンチの威力を思い知ったか」
「「「そんなパンチはたまたま当たっただけだ」」」
「お前の腕は1回だけしか使えないゴミだ!その証拠にお前の腕は床に落ちているではないか」
カイアはかなり負けを認めたくないようである。
「もう一度、にゃんこすとりーむあたっくを仕掛けるぞ。思い知らせてやる」
カイアはまだ戦いを続ける気であった。しかし、ここで予想外のことが起こる。
「カイア、ごめんなさい。おいらのおなら攻撃は打ち止めだよ。さっきの攻撃でちょっとおしりがまずい状態になっているんだ」
オルペカがカイアに謝罪した。
「うむむむ。仕方がない。じょにー!今日は見逃してやる。次は覚悟をしておけ。NEWにゃんこすとりーむあたっくでぎゃふんと言わせてやる」
「お前達、帰るぞ」
カイアは吾輩に言いたいことを言ってマックとオルペカを連れて彼らの住む研究室に帰った。
「ふー。とりあえずは終わった。吾輩も疲れたから部屋に戻るとしよう」
「にゃむろ。またね」
唖然としているにゃむろに別れの挨拶をしたじょにーは、部屋の入口まで戻ってきた。
ここで問題が発生する。
じょにーの腕は先ほどからスプリングが伸びた状態で先端部分の腕が床に落ちた状態であった。
腕の先をずるずると引きずるような状態であり、じょにーが出入りする小さい扉に腕の先が引っかかってしまい部屋に入ることが出来ない状況になってしまっていた。
「にゃにゃにゃ。まずーい。困ったー。どうしたのものか」
暫く悪戦苦闘していたじょにー。その時、救いの神のごとくじょにーの主が現れる。
「何をやっているんだ、じょにー。アイテム発動後の腕の処理に困っていたのかな?そのアイテムは改良の余地があるね」
「まぁ、まずは部屋に入ろうか」
じょにーは主の手で抱え上げられ、無事に部屋の中へと戻ることが出来た。
腕と足に装着されたアイテムを主に外してもらい、部屋の中にあるソファーの上でゆっくり昼寝を楽しむのであった。
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