16 レオ VS MR2
吾輩は、レオが鼻で「起きろ起きろ」と訴えかけている気がして目が覚めた。
玄関の方では何やら騒がしい。どうも主がおばあちゃんと買い物に出かけていたようだ。
レオはまた吾輩に「遊ぼう遊ぼう」と催促しているようだった。
吾輩がおばあちゃんの足元へ逃げ込むと、それを見ていた主が「これでじょにーも少しは楽になるだろう?」と言ってMR2を2匹、レオのもとに出してきた。
レオはすぐに2匹のMR2を追いかけることはせずに、動きを観察しているようだ。MR2は2匹が別々の方へと動いている。レオはじっと見ている。らいでんはレオを観察している。
しばらくしてからレオは1匹のMR2に向かって動き出した。らいでんはレオの後を追いかけた。MR2は相変わらず巧みに逃げ回り、レオに捕捉されないように隠れたり、小さい隙間を通ってレオから距離を置こうとしていた。レオは闇雲に追いかけまわすことをやめて、どのように仕留めるかを考えているようだった。
レオが動き出した。レオはMR2が広い方へと逃げるように誘導している。
MR2は広い場所の方へと逃げざるをえなくなり、進行方向を変え動き出した瞬間、レオに捕捉されそうになる。MR2は動きにフェイントを数回入れるが、レオは反応する。ここでレオのドッグスマッシュがMR2を襲う。MR2のはじかれた先にはクッションがあり、破壊さることはなかった。MR2はすぐに動き出し、レオから距離を置くために、狭い隙間を探して動いている。
らいでんはレオの行動に触発されたのか、もう1匹のMR2を追いかけ始めた。
吾輩はレオとらいでんの動きを観察していた。
レオはMR2に何度もドッグスマッシュをお見舞していた。その度にMR2は弾き飛んでいたが、壊れることなく逃げ回っていた。もしMR1ならとっくに壊れている事だろう。MR2の耐久性はすばらしいものである。「タフ」とはMR2の為にある言葉なのかもしれない。吾輩がそんな思いで観察を続けているとMR2は囚われの身となっていた。
レオはドッグスマッシュを放たずに、両腕でMR2の動きを封じ、その後、MR2を口でくわえたのである。レオは「もう逃がさないぞ!」とでも言わんばかりに、MR2を口にくわえて満足そうである。
両手で抑えて歯で「ガシガシ」と噛んで遊んでいる。MR2の表面につけられていたものがどんどんはがされていく、そして一部分が破壊されてしまった。
レオは満足したのか、興味をなくしたのか理由は分からないが、MR2を放置した。
らいでんは相変わらずMR2を追いかけていた。レオはじっとそちらを観察し始めた。しばらくするとレオも行動を開始した。レオとらいでんはMR2を狭い場所へと逃がさないように動いている。すると、らいでんの猫スマッシュがMR2を直撃した。MR2は運悪く、弾き飛ばされた先にレオが待っていた。レオはすかさず両腕でMR2を拘束。MR2はレオの噛み噛み攻撃を受けるのであった。
2匹のMR2は無残にもレオによって破壊されてしまった。レオはとても満足そうである。
破壊されたMR2を見つけた主は「あーあー。こうなっちゃたかー」と言って、MR2の残骸を集めていた。
レオは尻尾を振り回して、主に「どうだ!俺すごいだろう」とでも言っているように見えた。
そんな主はレオに向かって「やっぱりお前じゃ壊しちゃうよな」と言った。
吾輩は知っている。主の性格なら必ず進化したネズミ型ロボットを誕生させることを。
研究所に戻れば、進化したらいでんとMR3が見られるだろう。
また楽しみが増えたようで幸せを感じる吾輩であった。
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