14 CR1 改め らいでん
吾輩の予想通りCR1は腕の可動部分が増えて、歩き方の動きがとても良くなっていた。
「CR1は、腕の可動部を2カ所増やしたから、より複雑な動きが出来るようになっている筈だよ。どのように動けるかを見てみようか」
主はそう言ってCR1の正面にモグラ叩き君を置いた。
モグラ叩き君の動きから通常モードのようだが、昨日と比べて格段にCR1は対応出来るようになっていた。
主はCR1の動きをしばらく観察していたが「こっちはどうかな」と言いながら、猫じゃらし君を出して来た。猫じゃらし君はレベル1のようだ。以前に比べるとCR1の動きは良くなっているとは思うが、足の動きがとてもぎこちないのが目立つ。
「やっぱり足にも手を加える必要があるなぁ」と主はボヤいた。
「部品が必要だからすぐには無理だな」
どうやら足の改良には時間が必要そうであった。
「折角だから足以外にも手を加えるとするか」と何やらいろいろと考え始めたようだ。
吾輩はなんとなく主に声をかけてみた。
「にゃー」
「どうしたの?じょにー。何か希望があるのかい?」
吾輩は何か希望があるわけでもなく、主に声をかけたのだが、主は何やら不思議そうな表情で吾輩を見ている。
「うーん。なんだろうな?」
「もしかして、CR1の名前かい?」
吾輩は特に考えていなかった事ではあるが、確かに名前はCR1よりもっと別の呼び方が良いだろう。だから吾輩は返事をした。
「にゃ」
「そうか。では名前を考えるとするか」
「うーん・・・・・。何が良いかなー」
「じょにーとコンビを組むのであれば、らいでんとかでも面白いかも。知っている人なら何らかの反応が見られるだろうし、知らなければ別におかしいとは思わないだろう」
「よし!CR1 改め らいでんでどうだ?じょにー」
主が吾輩に尋ねた。
吾輩は特に問題を感じなかったので「にゃ」と返事をしてみた。
「決まりだな。CR1。お前の名前は今から らいでん だ!」
「じょにー&らいでんの誕生だな」
主はとても満足そうな表情をしていた。吾輩も友に名前が付けられたのなら良い事だと思い、うれしい気持ちになった。
らいでんの次の進化後、どのくらいの変化がみられるのか本当に楽しみである。
いつの日か、窓の縁まで一緒に行けたらすばらしいなと思う吾輩であった。
お読み頂きありがとうございます。
少しでも話の内容に興味を持って頂けましたら、【☆☆☆☆☆】の評価をお願いします。
また、ブックマーク登録や感想も、今後の執筆活動を続ける上でとても励みになりますのでよろしくお願い致します。




