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軍議と戦略

王宮の軍議室で、作戦会議が開かれた。巨大な地図が広げられ、獣人領の地形が詳細に描かれている。


「作戦は至ってシンプルです」参謀長が説明する。「ミツル様の【絶対正義】を中核とした正面突破。獣人族に逃げ場を与えず、完全殲滅を目指します」


ミツルが地図を見つめながら言う。「でも、もしあいつ...カズマが現れたらどうします?」


宰相が冷笑を浮かべる。「1000の軍勢の前に、一人の力など無に等しい。それに、君には龍神の血による強化もある。恐れることはない」


「そうですね」ミツルが頷く。「今度こそ、完全に決着をつけます」


参謀長が続ける。「第一陣500名で城壁を突破し、第二陣500名で市街地を制圧。ミツル様は第一陣と共に前線に立ち、敵の士気を完全に削ぎます」


出撃の前夜、ミツルは最後にナギサとリュウヤを見舞った。二人はまだ包帯を巻いており、満足に動くこともできない状態だった。


「ミツル...」ナギサが弱々しい声で呼びかける。「今度は1000人連れて行くのね?」


「ああ」ミツルはしっかりとうなずく。「君たちの分まで、必ず戦ってくる。今度は絶対に負けない」


リュウヤが歯ぎしりしながら言う。「クソッ...俺も一緒に行きたいのに...この傷がなければ...」


「心配するな」ミツルが彼らに向かって微笑む。しかし、その笑顔はどこか冷たく、以前の温かさが失われていた。「1000の兵と共にあいつを倒して、君たちの無念を晴らしてくる。それが僕の使命だ」


「頼む...今度こそ、完全に叩き潰してくれ」リュウヤが拳を震わせながら言う。


「私たちの屈辱...1000倍にして返してちょうだい」ナギサも涙を浮かべて訴える。


ミツルは深く頭を下げた。「約束する。今度こそ完全勝利で帰る」


出撃の朝、王宮前の大広場に1000の兵士が整列していた。重装騎兵の甲冑が朝日に輝き、魔法師たちの杖から微かな魔力が立ち上っている。圧倒的な戦力の前に、見送りの民衆も息を呑んでいた。


「我らの英雄よ」騎士団長ガイウスが厳粛に言う。「王国史上最大規模の討伐軍だ。この戦力を持ってすれば、どんな敵も恐れるに足らない」


「承知いたしました」ミツルが1000の兵士を前に敬礼する。


兵士たちが一斉に剣を掲げ、雄叫びを上げる。「正義のために!王国の栄光のために!」


宰相が最後に馬上のミツルに近づいて、小声で囁いた。「龍神の血の効果は十分に現れているはずだ。1000の兵と共なら、何も恐れることはない」


大軍団は王都を出発し、獣人領へと向かった。1000騎の行軍は大地を震わせ、通り過ぎる街道の住民たちが畏敬の念を込めて見送った。


ミツルは軍の先頭で馬を進めながら、心の中で呟く。


(これは正義の戦いだ。1000の兵と共に戦えば、絶対に負けるはずがない)


しかし、行軍の途中で小さな疑問が頭をよぎる。(でも、もしまたあいつに会ってしまったら...古代魔法は予想を超えていた...1000人でも大丈夫だろうか?)


その疑問を振り払うように、ミツルは頭を振った。龍神の血で強化された今の自分に、圧倒的な戦力が加わったのだ。必ず勝てるはずだ。


(これは正義の戦いだ。僕は間違っていない。絶対に)

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