表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

かかし人間     【★★★★】 

 俺はかなりの田舎に住んでいる。見渡せば田んぼか畑しかない。

 

 田んぼや畑が多いのに比例してかかしも多い。

 

 学校が終わり俺はいつも通りまわりに田んぼや畑しかない道を通って帰っていた。

 

 すると昨日までは、なかったかかしがあった。

 

 俺はそのかかしが気になり、かかしの顔を覗き込んだ。


 「うわっ」

 

 そのかかしの顔はとてもリアルな人間の顔だった。


 「本物じゃないよな」

 

 不気味に思った俺は走って家まで帰った。

 

 俺は今日見たリアルなかかしのことを父さんに話した。


 「この村でかかしなんて珍しくもないだろ」


 「普通のかかしじゃないんだよ。顔が本物の人間みたいで不気味なんだよ」


 「そんなかかしのことよりお前気をつけろよ」


 「何の話?」


 「この辺で若い奴が行方不明になっただろ?」

 

 そういえばそんな話を学校で聞いた気がする。

 

 次の日


 俺は学校が終わり昨日と同じくあの道を通っていた。


 だが一つ異なるところがあった。それはかかしがもう一つ増えていたのだ。


 増えていたかかしの顔も本物の人間のようだった。


 次の日もまた次の日もかかしは増えていた。


 俺はこのかかしを置いているのが誰なのかが気になり夜に張り込むことにした。


 最初は張り切っていたが、明かりがなくとても暗くて不気味だったので帰ろうとしたその時、こちらに歩いてくる人影が見えた。


 俺はとっさに姿勢を低くして隠れる。


「あいつが犯人か」


 俺は腕に違和感を覚え、腕を見ると大きな虫がついていた。


 「うわっ」


 俺は驚いて大きな声を出してしまう。


 「誰かそこにいるのか!」


 驚いた声でそいつに気づかれてしまった。 


 そいつは俺が隠れているとこに近づいてくる。


 「ひっ!」


 俺は驚いた。


 なぜならそいつの顔がかかしだったから。














「そういえばよ最近変なかかしがあるよな」


「あのリアルなかかしのことだろ」


 二人の中学生が学校帰りにあのかかしの話をしていた。


「これこれ」


 中学生たちの前には若い男の顔をしたかかしが立っていた。


 END


ブックマークと『☆5』の評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ