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私の事、誰かに任せたりなんかしないで貴方が責任を取って私と結婚してよ!

作者: 七瀬







“私の事、誰かに任せたりなんかしないで貴方が責任を取って私と結婚してよ!”




俺は11年付き合った彼女に、そう言われる。

確かに、彼女と付き合っているこの間にチャンスは山ほどあったのに俺は彼女

にプロポーズする事も出来ずに、ズルズル今までほったらかしにしてきた。

彼女も俺が、もう彼女に“プロポーズ”しないんじゃないかと思ってるようだ!

それどころか? “こんなに長く付き合っているのに結婚もしないなんて、と

彼女自身も想っているだろうし。”




・・・だけど俺は、こういうチャンスを悉く逃していくタイプの人間で、

仕事も出世のチャンスは何度もあったはずなのに、そいう時だけ何故か

上手くいかず、出世の機会をいつも逃しているんだ!

そもそも“チャンスを掴むタイミング”っていつなんだよ!

それが全く分からない俺だから、こうやって何でもズルズル時間だけが

過ぎていくんだ!



まあ、話を戻すけど、、、?

今付き合っている彼女からも、“俺と結婚できないならもう別れた方がいい

んじゃないかと何回か言われた事がある!”


でも? 最近は、11年も付き合ってるんだからいい加減! 責任取って

結婚してよと俺は彼女に言われるようになったんだ!

ただその前に、一度だけ俺はもう彼女の為にもこのまま別れた方がいいん

じゃないかと俺の男友達を彼女に紹介した事があったから。

それを彼女は、気に入らないと思ったのか?

俺と結婚したと言い出したんだ。

彼女と付き合い出したのが、彼女が27歳の時だ。

あれから11年! 彼女も38歳にもう直ぐなる!

俺と別れて他の男を見つけて付き合いだしても、もう子供は産めない

かもしれないと彼女自身も不安を感じている。

それなら俺とこのまま結婚した方が、幸せなのではないのかと

思うように彼女もなったのか?

正直、俺にもどうしていいのかもう分からないんだよ!




『“あのさ、私の事! どう想ってんの?”』

『・・・ど、どうって?』

『“結婚する気はないの?”』

『“また、その話?”』

『またって? だったらいつ私と結婚してくれるのよ! 私達付き合って

もう11年だよ! 私だってもう直ぐ38歳になるし、今更他の男性ひと

と付き合えない! それなら責任取って結婚してって言ってるだけでしょ!』

『・・・そ、そうだけど、』

『それとも? 結婚する気がないのに、ズルズルと今まで私と付き合って

たって事?』

『・・・そ、そうじゃないよ!』

『じゃあ、なんで?』

『“俺さ、昔からタイミングとか分からないし、今までズルズルと付き合わせた

のは本当に申し訳ないとは思うけど? 結婚ってなるとなんか直ぐに決められ

ないって言うか......。”』

『“だから、男友達に私を紹介したの?”』

『その話は、もうやめてくれないか? 愛紗美だって! 俺と別れたいって言っ

てたから、それなら他のやつの方がいいのかなと思ってそうしただけで、

本気でそうしたかった訳じゃないよ!』

『・・・ふーん、どうだか?』

『疑ってんのかよ!』

『“普通! 疑うでしょ!”』

『分かったよ、そんなに言うなら、結婚しよう!』

『“投げやりで結婚とかなら出来ないわよ!”』

『はぁ!? じゃあ、どうしてほしんだよ!』

『“だから、私と結婚して!”』

『・・・もう、意味が分からん!』

『ちゃんと自分で決めて、結婚してほしいの!』

『・・・ちゃんとって、考えて言ってるし!』

『私がそう言ったから、結婚しようと思ってるだけでしょ!』

『ち、違うよ!』

『嘘つき!』

『・・・・・・』

『光香瑳が嘘ついてる時って、私は見ただけで分かるんだからね!』

【ギクッ!】

『図星じゃない!』

『・・・・・・』

『ない頭で少しは自分で考えて!』

『・・・あぁ、ううん、』






・・・まあ~あそこまで言うかね!

でも彼女にあそこまで言わせたのは俺だよな。

分かってる! 百も承知なんだよ、でも俺はその決断がまだできないだけなんだ!

彼女に、あんな風に言われてもう引き下がれないし。

ちゃんと彼女に、“俺と結婚してほしい”って面と向かって言わないとな!

それなら彼女も、問題ないだろうし。

まあ、彼女の喜ぶ顔が今の俺には目に浮かぶよ。



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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