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ヲタッカーズ12 泣かないでエレギャーナ

作者: ヘンリィ
掲載日:2020/12/19

聖都の危機にアキバのCharlie's angels

"ヲタッカーズ"が立ち上がる!

オトナのジュブナイル第12話です。


今回は、巨大メディア企業で左遷された人気DJが、落雷により怪人エレギャーナに変身してしまいます。


ジャドーのエレギャーナ捕獲作戦に協力するヲタッカーズですが、善悪入り乱れ電撃娘同士の対決となって…


お楽しみいただければ幸いです。

第1章 夜鳴る雷とDJ


アキバ防衛秘密組織ジャドー。


その司令部は地下アイドル通りのゲーセン地下深く秘密裡に作られ日夜"リアルの裂け目"から襲来スル怪人に敢然と挑戦している。


「歩け!収容区画に収監スル」

「ガウォー!」

「暴れるな!麻酔弾を撃つぞ!」


今、苦闘の末に捕えた怪人を拘束し、捕虜収容エリアへと移送中だったが…

怪人は文字通りの怪力で拘束具を破壊し監理員をぶっ飛ばして脱走を図る!


「コード5発生!怪人脱走!戦術チーム、緊急出動!」

「動くな!原子に分解するぞ!…ぐわっ」

「ガウォー!」


怪人、暴れる!


完全武装で駆けつけた戦術チームだが、凶暴化した怪人の前に電子分解銃手は壁に叩きつけられ、麻酔弾は厚い皮膚に跳ね返されるw


悲鳴と絶叫の末に屍累々w


「ダメだ!歯が立たない!」

「怪人を司令部に入れるな!1歩も引くな!」

「ヲタッカーズが来るまで時間を稼げ!」


そこへ!


ムーンライトセレナーダー登場!ファイティングポーズを取る…ンだけど、何と珍しく肩から下げてるポーチの中のスマホが鳴って…


「ミユリさん?今、何処?」

「あら?レイカ司令官!ジャドー司令部前の通路だけど…」

「何でウチの司令部に?今日は私とランチの約束でしょ?!」


電話の相手は、ジャドーのレイカ司令官だw


「今、ちょっち忙しいからかけ直すわ!」

「貴女、私の大叔母さんとランチの約束をしたじゃない!」

「わかった!わかりました!…怪人を捉えたら直ぐ逝くから!」


ムーンライトセレナーダーが怪人の背後に回りフルネルソンで絞り上げる。怪人、絶叫w


「ギブアップ!」

「ふぅ。彼、なかなか手強かったわ」

「失礼。ムーンライトセレナーダー、彼ではなく彼女です」


ムーンライトセレナーダーは、驚いた顔で足元でピクピク痙攣する"彼女"を見下ろす。


「嘘。ソレは失礼…で、私はランチに逝っても良いかしら?」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


ムーンライトセレナーダーは、急いで御屋敷(ミユリさんのバー)に御帰宅、メイド服に着替えショータイム(ご出勤)…

昼下がりの御屋敷で彼女を待っているのは、ジャドーのレイカ司令官。激レアの私服姿w


「ごめん!ただいま戻りました!」

「遅いわ、ミユリさん!この嵐で大叔母が遅れてるから良いモノの」

「ソレが…巨人みたいな宇宙人女子が逃げようとしてたの。司令官のトコロの若い子達がちょっちパニくってて」

「あのね!昨年は、貴女が独り身だってコトで私が怒られたのょ?ソレが、ムーンライトセレナーダーになったナンて…もう、今年は何を言われるやら」

「でも、電話では平気だったンでしょ?確か

パイを焼いて下さるとか…」

「あなたの好物ょね」

「アチコチ旅をしたけど、あのチョコレートパイは銀河系イチだわ…あ、お見えょ!」


御屋敷は、駅に直結した高層タワーの最上階にあり地上からの専用エレベーターがある。


「わぁ!いつ来ても素敵な眺め…と思ったら嵐?ヒドい天候ねwでも、いつ見ても可愛い自慢の娘達!ミユリさん、レイカ!会えて嬉しいわ。2人とも元気そうね。ミユリさん、メイド服がとっても似合ってるわ。レイカ、貴女は疲れた顔。研究が忙しい?」

「まぁまぁね」

「飛行機はどーでしたか?レイカ司令…じゃなかった、レイカさんの大叔母様」

「大丈夫ょ、ミユリさん。少し揺れたけど」

「あれ嫌ですょね?私も妖精に落とされそうになって…おっと危ない」

「ミユリさん。頑張ってるのね」


私服のレイカが鋭く質問、いや詰問?


「大叔母様、それは本心?」

「もちろんょ」

「いつもミユリさんばかり」←


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻。アキバNo.1DJラズリがオンエア。


「Goooooood morning, WOTAKU!昨日も元気だった?ラズリがワラッタプラザから生放送でお届けスルわ。恒例企画よ。私が死んでも感謝しないものリストの発表。今回リスト入りしたのは1つだけ。ムーンライトセレナーダーね。あのオバサンは、アキバの歯周病だわ。たまらなくムカつく!」


アキバ最高聴取率を誇るラジオ番組"ラズリのDJショー"が今宵もスタート!嵐だけど…


「ムーンライトセレナーダーの、あの"私、誰かに愛されてます"って態度がね。堪らなく鼻につくの。しかも、ビキニtypeのコスチュームが超絶ダサい。年増のベリーダンサーじゃあるまいし。しかも、ビキニにニーハイ?もぉ勘弁してよ。センスなさすぎ。痛い上にセクシーさもゼロ。男にウケない。まぁアラサーのオバサンに萌える男もいないでしょ。もしかして、女が好きとか?そっちの気があるカモ。夜毎に男前なコにマークをつけてたりして。あ、この辺でCFに行くわ。ソレから…」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


ソンなDJがオンエアされてるとは夢にも思わない御屋敷(ミユリさんのバー)でミユリさんとマリレがお喋り。


「ミユリ姉様、レイカ司令官の大叔母さんとランチしたンだって?」

「え、あ。うん。楽しかったわ。でも、レイカ司令官は…いつ彼女の怒りが爆発するかとヒヤヒヤだったの…って何ょ?」

「本物の爆弾じゃナイのでしょ?気楽なモンょね」

「Xmasはどうするの?」

「今年は予定がギッシリょ。ウーパーイーツでタイ料理を食べて韓流ドラマを見るのよ!」

「…え?あ、そうw家族は?」

「ヤメて。トラウマなの」

「ダメょそんなXmasの過ごし方。友達とかいないの?ってソッチもトラウマか…あら?サリアさんのトコロに見かけない女子が来てるわ。誰かしら?」

「こんな嵐でも、姉様はアキバでの出来事は全部お見通しなのね。ついでに、何を話してるのかスーパーパワーで聞いちゃえば?」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


スーパーパワーで盗み聞き。

サリアCEOが激怒してるw


「昨夜の放送!何なのアレ?ヲタッカーズは叩くなと言ったハズよ!」

「フン。小言はたくさんだわ。いつもと同じよ。警告されれば、より過激にスルだけ」

「マイナーなラジオ局から引き抜いて以来、アンタには目をかけてきた。今では人気DJね。でも、若い女子をカラダ系の性的ネタにスルのは許せない」

「だって、色気がゼロなのよ。聴取率さえ取れれば誰を批判しても構わない契約だったわょね?ソレが番組の持ち味のハズ。でも、ムーンライトセレナーダーだけはダメなの?何で?」

「彼女はね。私が唯一良い関係を築いて来たスーパーヒロインなの。出来るコトなら養女にしたいぐらい」

「でも、CEOだって自分の記事ではケナしてたわょね?」

「あの記事には"愛込め"がしてある。貴女のDJに愛はあるの?とにかく!今後、一切ヲタッカーズをネタにスルのを禁じます」

「私の番組に口を出すつもり?」

「YES。ヲタッカーズはアキバの世論を変えつつある。アキバは、貴女の毒舌より前向きさを求めてる」

「ポジティブなヲタクなんてキモいわ」

「貴女は終わりよ」

「未だ2年契約が残ってる。CEOも違約金は払いたくないでしょ?」

「YES。だから、クビにはしないわ。でも、異動してもらう。貴女は交通ヘリから渋滞情報を伝える係に転勤ょ」

「マジ?」

「さぁ夕方のラッシュが始まる前にヘリに乗って。あ、今宵は乗り物酔いの薬が要るわ。ヘリが嵐で揺れそうよ」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


引き続きジャドー司令部。


暴れた怪女の後始末も終わり一段落だが、やっと御出勤?のレイカ司令官は浮かぬ顔だw


「嫌な嵐ね。でも、コレで大叔母もホテルで大人しくしてるでしょう。夕飯までは」

「しかし、司令官の誕生日を祝いにワザワザ毎年アキバまで来るなんて、愛されてる証拠ですね」

「冗談じゃないわ!迷惑よ!自分のお誕生日がこんなに憂鬱だなんて!」

「愛する人達には仲良くして欲しいな。司令官も大叔母様とのお誕生日会を楽しんで」


レイカ司令官は、複雑な表情を浮かべて、何かを探るような目をしてミユリさんを見る。

実は、数時間前からアキバ上空に"リアルの裂け目"が発生、ヲタッカーズは待機中(イエローアラート)だ。


「大叔母は、ホントは怒ってるけど、平気なフリをしてるだけだと思うの」

「疑ぐり過ぎ!ねぇこうは思わない?大叔母様はホントに怒ってない…私達って、もうオトナょね?」

「ミユリさんは、大叔母のお気に入りだからソンなコトを言うのょ」

「じゃあ正直に話せば?私はジャドーの司令官やってマス、ホントは大事な仕事をしてるのよって」

「WAIT!ジャドーで働いてるコトを話せと?あり得ない。無理に決まってるでしょ?極秘なのよっ!」

「思い切って話してみれば?だって、レイカさんは、ヲタクを守り、アキバを護る崇高な使命を果たしてる」

「でも、ヲタクを護るのは仕事じゃないし」

「あら。でも、ソレが1番楽しそうに見えるけど?」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


嵐の中を飛ぶヘリ。

大揺れに揺れてるw


「嵐がヒド過ぎる!引き返すぞ!」

「NO!ダメょ。サリアCEO様は、あくまで渋滞情報を流せと御命令なの!」

「フザけろ。DJをクビになったアンタと心中はゴメンだ!」


その瞬間ヘリは突風に煽られ高層タワーの谷間に落ち込み木の葉のようにクルクル舞う。

安全ベルトを忘れたパイロットが振り落とされ絶叫を上げながら、地面へと真っ逆様だw


「助けてくれー!」


路上に叩きつけられる寸前にロケット兵装備のマリレに抱き抱えられ空中に舞い上がる。

野次馬から一斉に歓声が上がり、嵐に負けない拍手が沸く。マリレは落雷を避けて着地。


「ミユリ姉様は?大丈夫?」


マリレが見上げる先に、完全にコントロールを失い螺旋回転するヘリに…ミユリさんが!

ヘリの外から操縦桿を操り安定を取り戻そうと必死だ。ヘリの中のラズリは完全に気絶w


ソコへ無情の落雷!


ムーンライトセレナーダーの背中に落ちた雷がヘリへ貫通スルw

次の瞬間、あらゆるモノが真白く輝く光の渦へと巻き込まれて…


第2章 嵐に生まれし者


嵐は次の夜も続く。


ナゼか"リアルの裂け目"は閉じたのでジャドーはコンディションイエローを解除スル。

待機が解けたミユリさんが前夜にヘリ墜落の危機から救ったラズリをお見舞いに逝くと…


先客だ←


「でも、私、病院って大嫌いなのょ。もう帰っても良いかしら?」

「サリアCEO?!冗談でしょ?」

「本気ょ。コロナの院内感染が恐怖なの。白髪頭になったラズリも超絶ブキミだし」

「でも、CEOはラズリさんを御心配されて、入院費も全額ポケットマネーで御負担されたと聞きました。ソレにしても、外部には公表していない入院先にまで、お見舞いに見えるとは」

「そーゆー貴女は?…ねぇ彼女の御家族は?」

「連絡がつかないみたいです。やや?となると、この大量のお見舞いの花って誰が?」

「ファ、ファンからでしょ?地獄耳だから…会社にも大量に届いてるわ。ホント、オフィスに入るのに邪魔ったらナイわ!」

「ところで、ヲタッカーズが落ち込んでるそーです」

「あら、どうして?」

「"リアルの裂け目"からの激しい放電現象を調べに接近したら、その場でヘリの事故に出くわして…」

「え?アレって落雷じゃなくて、異次元からの放電だったの?」

「あ、調査中です。ネタ元は秘匿して下さいwとにかく!最初にヘリに取り付いたらパイロットが振り落とされて。ソレを救いにマリレが飛んだ隙にヘリが放電に直撃されて。幸いムーンライトセレナーダーの操縦で無事に着地しましたけど」

「ソレに、ラズリは生きてる。責められるのはヘリに彼女を乗せた私だわ。誰にも責めさせないけど。さ、お見舞いはもう終わりょ。会社に戻って仕事しなきゃ。あ、ミユリさん。貴女も帰れば?」


ミユリさんを追い払ってから、サリアCEOは目を閉じたママでいるラズリに話しかける。


「目を覚ましなさい(カモン)、ラズリ。貴女は、雷なんかに負けないハズょ。しっかりして!」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


大嵐の中に屹立スル外神田の高層ホテル。

大叔母さんの部屋をレイカ司令官が訪問。


壁掛TVからニュースが流れる。


「過激発言が売りの人気DJラズリ氏ですが、突撃取材中のヘリに落雷、未だに昏睡状態が続いています。彼女の命を救ったのは、秋葉原のヲタクヒロイン、ヲタッカーズで…」


「TVニュース、消して」

「え?見てるのょ?」

「良いから」

「大叔母さん。ヤッパリ怒ってるのね?正直にそう言えば?」

「あのミユリさんって子は…ヲタッカーズね?貴女は、彼女がスーパーヒロインを名乗るのをナゼ止めなかったの?」

「どーして止めるの?彼女は立派に闘ってるじゃナイ?」

「でも、未だ若葉マークのスーパーヒロインょ?危険過ぎない?」

「彼女は、オトナょ?ソレに、大叔母さんが不満だからって、私を責めるのは筋違いだわ」

「ミユリさんの目を見てると、あの子には、簡単に人を信じてしまうトコロがあるって思うの。シッカリ者の貴女が気をつけてあげて」

「そうょね。私は、疑い深い性格だからウッテツケょね。嫌な役目」

「この話は、やめましょう。ねぇ?せっかくだからヲタッカーズの子も、貴女のお誕生日会に招待しない?」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


ところが、その部屋の遥か下界。嵐で人通りも絶えたパーツ通りに自問自答する人影が…


「どういうコト?何なの?私は…誰?」

「おっと。嵐の夜なのにツイてるゼ。ビショ濡れのナイスバディの姉ちゃん、俺と一緒に嵐の夜を楽しまねぇか?」

「ナンパ?この嵐の中で傘もささズに?ドンだけ間抜けなの?」

「冷たいコト言うなょなぁ一緒に…」


バチン!大音響がして通りに電光が走る!


「触らないで!」

「う、げげ…」

「あははは」


高笑いスル女の足元に黒焦げの男が転がる。


「すごいパワーだわ。ふふふ」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


私服姿のレイカ司令官を囲み、高層ホテルの部屋でお誕生日ディナーが始まる。

外は連夜の嵐、ルームサービスでのディナーだが何とヲタッカーズもお呼ばれw


この面子が全員私服と逝うのは最早奇跡w

特にヲタッカーズ妖精担当のエアリのは←


「あら、レイカさんの大叔母様?こんな"時代"に何しに来たの?」

「えっ?そーゆー貴女こそ…おやおや。ステーキがミディアムレアだわ。EVの時間を見込んでレアで頼んだのに」

「大叔母様、ミディアムがお好きですか?私が少し火を通します?」

「あ。ミユリさん、お願い出来る?」


ミユリさんが指先から"軽く"電撃を放つと忽ちステーキ皿の上で肉が焼ける匂いが…

その場にいる全員が、その様子をニコニコと見守ると逝う不思議なお誕生日の食事会w


「みなさんがスーパーヒロインだとお聞きしてお呼びしたのょ。ウーパーイーツのディナーだけど楽しんで。しかし、電撃って便利ょねw」

「ソレに、こんな嵐でもスーパーヒロインなら直ぐ集まれるし。でも、最初は心配でした。電撃でお肉を焼いても平気かなって」

「高周波が出ない分、電子レンジよりも安全なのにね」

「さぁ!今宵はレイカのお誕生日。あいにく外は嵐だけど…召し上がれ」

「どれも美味しそうです。特に大叔母様が焼かれたパイが」

「銀河系1美味しいって言ってくれるのょレイカが」


おぉ良いムードだ。

マリレがはしゃぐ。


「ねぇ。せっかくだからお食事しながら、今何に萌えてるか順番に言わない?」

「そうね。他にも家族や友人と分かち合いたい萌えを話しましょう。じゃスタートよ!先ずミユリ姉様から!」

「え?私?良いわょ。私は…先ず、みんなに萌えてる。最高のヲタ友。いつも力になってくれる司令…じゃなかった、レイカさん。そして、私をレイカさん同様に愛してくださる大叔母様」

「その通りね!じゃ次は、レイカ司令…じゃなかったレイカさん!」

「私はパス」

「え?何で?…じゃエアリ?」


ソコへミユリさんに電話…

さっき別れたサリアCEO。


「ミユリさん?どうしてる?」

「あ、さっきはどーもです。コッチは、今宵は女子会ですょ。あ、食事中なので少しハズします」


ミユリさんは、席を立つ。


「あ、お待たせしました。サリアさんは何をしてるの?」

「会社ょ。ヲタッカーズがラズリを意識不明にしたって意見が寄せられてて…ミユリさんは、どう思う?」

「まぁそんな御意見が?」

「ウソ。ミユリさんがレイカ司令官と大叔母さんとの板挟みで悩んでるかなって。何か励まし必要?」

「ありがと。でも、何とか大丈夫です」

「お誕生日会はどう?」

「豪華で満腹で…いらっしゃいます?」

「いいえ。こんな嵐でも来ないとゆっくり仕事が出来ないし」

「御馳走ですょ。あ、お開きになったら、顔を出しますから」

「ありがと。待ってるわ」


ミユリさんが食卓に戻るとレイカが話題になっている。

レイカは、どうも仮の身分を科学者としているようだ。


「科学者なんてかっこ良いわぁ!」

「厳密に言えば生物工学ね。かっこ悪いわ。研究室にこもって…大叔母様。実は私、お話があるの」

「あらあら。どうしたの?」

「私、大学では遺伝子工学を研究してたの。その業績が認められて、政府機関にスカウトされた。今、私はジャドーと言う組織の司令官よ。"リアルの裂け目"から襲来する怪人を監視し、ヲタッカーズと共に闘い、ちゃんと彼女達を護っているわ」

「何ですって?!貴女、何考えてるの?何をしたの、スト・レイカ!」


ミユリさんがヲタッカーズに小声で警告w


「ホラ始まったわ。大叔母さんが司令官をストレイカと呼ぶ時は大荒れになる(スル?)サインょ。ヲタッカーズ、撤退準備(ダイナモさくせん)!」

「何をしたですって?全人生をかけてヲタクを護ってるの。大叔母さんにそうしろと言われ続けてきたから」

「私に嘘をつくなんて」

「大叔母様、ヒドい。命がけで人助けをしてるヲタッカーズはスーパーヒロインなんでしょ?でも、私は同じコトをしても怒られる。不公平よっ!」

「ソレで誰が喜ぶの?」

「話にならないわ」

「あ、ジャそろそろヲタッカーズは帰りまーす。御馳走様でした…」

「お待ち!未だデザートが出てないよっ!」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


嵐のお誕生日パーティから抜け出したミユリさんが次に訪ねる先は、ワラッタ・ワールドワイド・メディアHQのサリアCEOルーム。


「電話会議したいのに通信手段が全滅だわ。パソコンに携帯、予備の携帯もダメ。貴女にメールした直後に全部壊れた」

「ねぇ。こんな日にお誕生日の人もいるンだから、サリアさんも休んだら?」

「え?お誕生日?私、いつも自分のお誕生日は働いてる。寂しくナンかないわ。仕事が好きだから。息子のカァタは預けられるし、年老いた母はバースデーケーキは食べない」

「そう…ですか。とにかく!IT担当でも呼びましょうか?」


次の瞬間、全館停電スルw


「今度は停電?何なのよ?」

「…恋しい?」

「え?何?」

「…私が恋しい?」


次の瞬間、壁一面にある大小の全ディスプレイに、真っ赤な女の唇が映り一斉に微笑む。


「DJのラズリは死んだわ。あの世に行ったの。会社のヘリの中で死亡。最悪ょね。私は、ラズリの亡霊"エレギャーナ"よ。サリアCEO、これから2人でお話しましょ?」

「ウソでしょ?!」


全ての画面がショート!

火花散る中、画面から…


「我が名はエレギャーナ。全てのパワハラに死を」


今度は全ての画面から火花が散り、真っ暗なオフィスを妖しく照らし出す。

そして、画面から飛び出して来た?人影は…曲線的なボディライン。女子?


「隠れて!」


エレギャーナと思しき人影が掌をサリアとミユリさんに向けるや…

図太く真っ白な放電が起き周囲を光の薙刀で斬り払い、薙ぎ倒す!


「ラズリは意識不明では?」

「絶好調で回復してるみたいね」

「助けを呼ばなきゃ!」


危うくデスクの陰に隠れたサリアとミユリさんが囁き合う。これは絶体絶命のピンチだ。


「タワーのセキュリティが20階下にいるわ。私が囮になって彼女を引きつける。その間にミユリさんは助けを呼んで!」

「え?でも…ソレより上手い手が(あっち向いててくれたらムーンライトセレナーダーに変身しちゃいますけどw)…」

「良いから行って!GO!エレギャーナ!貴女のターゲットはココょ!」

「あら。どこかしら、子猫ちゃん?」


光の薙刀が周囲を焼き払うw


「そのカラダは?」

「生まれ変わったの。前回までのあらすじを知りたい?」

「いいえ。別に」

「何だ。ソコにいたの?」


ソファに隠れようとしたサリアがエレギャーナに見つかる。サリアは観念し立ち上がる。


「良い度胸ね。立派な最期だわ」


エレギャーナが掌をサリアに向けると、真っ白で図太い放電がほとぼしり彼女を直撃…

…する寸前で見事に火花を上げて弾かれるwムーンライトセレナーダーの電撃が迎撃!


「ま、眩しい!お前は…」

「私はムーンライトセレナーダー。月と違って…早起きよ!」

「お仕置きじゃなくて?」


光の激突は互角の勝負w


「こんなコトやめて。CEOは私が助ける」

「ほっといて」

「サリアさん!逃げて早く」

「ムーンライトセレナーダー、ありがと」

「ふふん。貴女のお陰でエネルギーの補充が出来たわ!」


エレベーターに逃げ込むCEOの眼前にエレギャーナが立ちはだかるw

その真横からムーンライトセレナーダーが体当りして取っ組み合い!


マウントを取り合いつつ、激しく電撃を撃ち合うスーパーヒロイン達。

ムーンライトセレナーダーの頭突きに吹っ飛ンだエレギャーナが叫ぶ。


「ムーンライトセレナーダー、サリアのEVがヤバいょ。あはは」


振り向くと、サリアを乗せたEVがシャフトの中を急降下している!

ムーンライトセレナーダーが電撃でモーター逆回転させ急ブレーキw


「神様、助けて!」

「…もう大丈夫よ、サリアCEO」

「ありがと。ムーンライトセレナーダー」


エレギャーナは姿を消している。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


ヲタッカーズ出動後のお誕生日パーティw

ろうそくの灯りの中のレイカと大叔母様。


「アキバ中で停電が起きてるみたいだわ」

「停電なんて平気よ。でも貴女は…」

「やめて、大叔母さん。今夜は、もう無理。喧嘩は休戦ょ」

「こっちへ来て、レイカ。少しお話ししましょ。先ず、一族を持ち出して貴女を責めたコトを許して頂戴。貴女は立派よ。スーパーパワーが無いのに、いつも自分より…ヲタク?いいえ、誰かの幸せを優先してる」

「そう教わったから。でも…どこまで頑張れば充分なの?」

「私は、貴女に厳しすぎたかしら?ヲタッカーズのようなスーパーヒロインは、ただ、受け入れるしかナイ。でも、貴女は人間の娘よ。私を超えて欲しかった。厳しくしたのは愛情よ。だって、貴女は私のスーパーヒロインだもの」


真っ暗な部屋の中でレイカと大叔母さんは見詰め合い、そしてハグ。ソコへ電話が入るw


「レイカょ…ROG(りょうかい)。5分で司令部に行くわ…大叔母さん、ゴメンナサイ。呼び出しだわ。行かなきゃ」

「"リアルの裂け目"が開いたの?」

「悪いけど話せないの」

「ヲタッカーズをお願い。でも、貴女も無理しないで」

「ROG(りょうかい)」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


レイカ司令官が自分の誕生日に駆け付けた先は、ジャドー司令部ではなく、現場。

自称?怪人エレギャーナがサリアCEOを襲撃したワラッタ高層タワーの最上階だ。


万世橋(アキバポリス)とジャドーが合同で現場検証中。

壁の全スクリーンにニュースが流れる。


「コチラは、ワラッタ・ワールドワイド・メディアです。原因不明の停電が秋葉原の広範囲で発生する中"リアルの裂け目"から襲来した怪人エレギャーナの出現に、ヲタクの不安が高まっています…」


「ホントにウチのDJのラズリなの?雷に打たれただけで、あんな怪人に?」

「恐らく、雷に打たれたのはムーンライトセレナーダー。その影響ね。雷の電気が彼女のDNAを流れる際に、未知の特性を帯びたんだわ」

「わ、私のせいですね?」

「誰のせいでもないわ。"リアルの裂け目"では未知の現象が起きるモノ」

「エネルギーを吸収したと?私の電撃も吸い取り、エネルギーに変えて姿を消したと?」

「でもソレは、エレギャーナは肉体の時もあるってコトょね?ソレなら倒せるカモ」

「方法は?」

「ボルタニアと捕らえた時の方法が使えそうょ」

「ボルタニア?」

「100%、電気で出来た怪人」

「知ってます」

「当時の"光の罠(レーザートラップ)"をジャドーの技術チームに改良させましょう」

「ヲタッカーズも手伝います」

「待って。その前に、貴方。新宿…」

「いいえ。新橋です。人呼んで新橋鮫。万世橋(アキバポリス)の敏腕警部」

「自分で言っちゃってるし。で、その新橋鮫サンの部下が私のオフィスを荒らしてくれちゃってるけど、被害は万世橋(アキバポリス)が全額保証してくれるの?」

「失礼。CEOが避難なさってれば、こんな被害は出なかったのですが」

「あのね。CEOって逃げも隠れもしないの。嵐が来ようと怪人が来ようと年中無休。明日も会社は休みにはしないから!じゃ、ミユ…じゃなかった、ムーンライトセレナーダー。片付けが済むまで、少し屋上で話せるかしら?」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


ワラッタ・ワールドメディア・メディアHQは高層タワーで屋上はヘリポートになっている。


「嵐が病んで…じゃなかった止んでる。サリアさん、私をお呼び?」

「当面の危険は去ったわ。2人で嵐の夜を惨めに過ごすコトも無いと思って」

「ラズリは、逃亡中なのょ?貴女を残して帰るコトは出来ないわ」

「でも、今はいても役に立たないわ。貴女もお誕生日会に戻れば?」

「良いんです…実は、お誕生日会には戻り辛くて。大叔母さんの仕切りで、ゲストの私達には優しいのに、主役のお嬢さんには厳しいの。見てて辛いわ」

「あ、血のつながりって複雑ょね」

「CEOは、きっと自慢の娘でしょうね」

「うーん心の奥底ではそう思ってるかもね。でも、私はまだまだ力を生かし切れてナイそうよ」

「業界のトップに立ったのに?」

「そうよ。業績は関係ナイの。でも、誤解しないで。母には感謝している。今の地位があるのは、母が常に私にハッパをかけてくれたから。ソレは間違いナイ。母から認められナイと私は自分に満足出来ないの。だから、私は自分にハッパをかける。自分と…自分が見込んだ人達には」

「ヲタッカーズにもですね?」

「YES。でも、ラズリは違った。彼女には、低俗になればなるほど報酬を与えたの。だから、彼女は、とっくの昔にエレギャーナになっていた。私のせいよ。彼女を化け物にしてしまった。だから、私が何とかしなきゃ」

「サリアさん…」

「私がエレギャーナを誘き出すから、ヲタッカーズにも協力して欲しい。どう?私と手を組まない?パートナーとして」


第3章 operation"hit the fire"


ジャドー司令部。


兵器開発担当のミニスカ白衣美女のミューが対エレギャーナ用の秘密兵器をレクしてる。


「すごいな、μ(ミュー)」

「でしょ?でも、原理は簡単。つまり、ポータブル蓄電器なワケね」

「と逝うと?」

「先ず、敵の足元で作動させる。踏んでくれれば最高。すると、直ちに大電流が発生し、あらゆるエネルギー生命体は"μマイン"に吸い込まれ、その中で原子レベルに分解される。そーしたら、スタンバイしてるジャドーのメカニックが電気的に絶縁し封印スル」


珍しくミユリさんが無邪気に声を上げる。


「ゴーストバスターみたい!楽しそう…あ、ゴメンナサイ。良い作戦だと思いマス」

「場所は?」

「ソレは、サリアさんの経営判断です」

「ワラッタ・ワールドワイド・メディアの総帥ね?命がけの作戦に自ら志願したとか」

「特にエレギャーナは大量の電力を蓄えたばかりで、極大まで強力になっているハズ。殺されかねないのに」

「静かに!サリアさんのDJが始まりました…」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


幻のアキバ最強ラジオ番組"サリアのDJショー"!今宵、オンエア!


「みんな、嵐は去ったけど生きてる?ワラッタ・ワールドワイド・メディアのサリアよ!今宵はワラッタHQタワーのCEOルームから生放送。ワラッタは、怪人エレギャーナに襲撃されたけど、今宵も営業中。コレは、寂しがり屋のエレギャーナへのメッセージ。ラズリ。私はともかく、秋葉原に恨みはナイでしょ?私達は、きっと互いの妥協点を見つけられるハズ。と言うわけでココでlet's music!次の曲は"僕達の出会った場所"。OK?ヲタクのみんな!こんな時だからこそ、楽しかった過去を振り返ろうよ。コロナと闘う全ての医療従事者に感謝と愛を」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


深夜の地下アイドル通り。


ソレでなくても夜の早いアキバで、しかも深夜となれば人通りは皆無だが、ソコにコツコツと靴音を響かせ歩くのは…サリアCEOだ。


立ち止まり、廃ビルの壁面一杯に描かれた、極彩色の落書きを見遣る。ラズリの横顔だw


「ラズリ、出て来て!Come On」


すると、明滅してたネオンサインが急に輝きを増すや火花が飛び散りエレギャーナ出現w


「あら、CEO。カメラは連れて来なかったの?」

「ラズリ、カメラは必要ナイでしょ?」

「何で?貴女が感電死スルのをリアルタイムで配信したかったのに」

「貴女が首相官邸を支持しなくても、私は許したわ。ねぇ貴女の要求を言って」

「私の要求?ソレは、サリア。アンタの命だけど」

「私の命?くだらないwもはや貴女ってDJとしても失格ね。で、私と話し合う気はアルの?」

「ナイわ」


次の瞬間、エレギャーナの胸に拳骨のようなロケット弾が次々と命中し爆発スル!

要所に隠れたジャドー緊急展開部隊が照準スコープ付き狙撃用ロケット弾(パンツァーファウスト)を発射!


「全弾命中!」

「第2斉射、用意!」

「ターゲット、ポイントXへ!」


予期せぬ奇襲に思わずヨロめき、埋設された"μマイン"を踏んでしまうエレギャーナ!


「"μマイン"作動!」

「な?何だ?ぐわっ!ぎゃ…」

「やった!もう逃げられナイぞ!」


埋設された"μマイン"から光の柱が天空に向けて伸び、驚くエレギャーナを包み込む。

悲鳴をあげるエレギャーナだが、指先から放った電撃が電柱の柱上トランスを直撃スルw


どっかーん!


トランスが爆発!さらに配電系統からアーチ状の電光が走ってエレギャーナと直結スル。

次の瞬間、アキバに流れている全電力が"μマイン"に流れ込み更なる大爆発が起きる。


どどどっかーん!


"光のビッグバン"以来の大閃光が走りアキバの街全体が真昼のように照らし出される!

やがて、夜は暗闇を取り戻すが完全停電した地下アイドル通りに佇む女のシルエットは…


エレギャーナだw


「作戦失敗!」

「"μマイン"爆発!」

「ヲタッカーズ、後を頼む!」


ムーンライトセレナーダーが飛び出して、エレギャーナに向けて電撃を放って突撃。

エレギャーナも応射し、電撃が激突スル度に深夜の通りを真昼のように照らし出す。


「出たわね"愛され顔"の痛いオバさん。真冬にセパレートのコスチュームで寒くない?」

「だって、実際に愛されてるから仕方ナイでしょ?…確かにお腹は冷えマス」

「でも、貴方の大事なTO(トップヲタク)様だけど、今回ヤタラと出番がナイじゃナイの?貴女、若いメイドに推し変されてたりして!」


え?まさか…


思わぬガヤりに怯んだ瞬間、エレギャーナの掌から新体操のリボンのように電撃が伸びムーンライトセレナーダーの四肢に巻きつく!


「私の必殺技、電撃ロメロスペシャルで貴女の心臓、止めてア・ゲ・ル」

「あ…油断したわ。残念」

「トドメよっ!」


四肢をグルグル巻きにしたムーンライトセレナーダーを宙高く釣り上げるエレギャーナ。

さらに、電撃の電圧を極大まで上げて、ムーンライトセレナーダーから絶叫を絞り出す!


「ぎゃあああああっ!」


その時、僕は彼女の絶叫を聞きつつも眼前の十字に全神経を集中させ冷静に狙いを定める。


「HIT the FIRE!」


消防車の放水手席から、ミユリさんを焼き殺そうと残忍に笑う女の顔目掛け放水を開始!

水を浴びた瞬間、エレギャーナはショートし凄まじい火花を散らし、のたうち悶絶絶叫w


しかし、指先から飛んだ電撃が偶然消防車を直撃、爆発して僕は宙に吹き飛ばされるw

一方、地獄の拷問技から逃れたミユリさんは地面に叩きつけられながらも立ち上がる。


「ミユリさん、ホースを使え!」←


僕の叫び声に、ミユリさんは炎上する消防車からホースを引き出しエレギャーナに放水!

体内に溜め込んだ電気に自ら感電、目鼻口から激しく光を噴いてエレギャーナは断末魔w


消防車のタンクは小さく、放水は直ぐ途絶えてしまう。

しかし、後には痙攣して横たわるエレギャーナの姿が…


サリアCEOが制止を振り切り駆け寄る。


「ラズリ。あぁラズリ。ナゼこんなコトに。もうヤメて…」

「…アタシは、生まれ変わったの。アンタのおかげでね」

「…もう消えて。ラズリ」


ガックリとこうべを垂れるエレギャーナ。

その指先から、か細い放電が続いている。


第4章 大叔母さんの正体


先ずワラッタ・ワールドワイド・メディア。


「サリアCEO」

「あら。ムーンライトセレナーダー」

「お忙しそうですね?」

「毎週月曜日はね、写真部から週末に撮りためたパパラッチの写真が届くの。ホラ。秋葉原セレブ達の今週末の醜態(スキャンダル)。見る?」

「いいえ。週明けの恒例ナンですか?」

「ねぇ。スーパーヒロインならドッチを選ぶかしら?実は34才の地下アイドルが泥酔して潰れてる写真。それとも、隠れゲイのアイドルがゲイバーから出てくる写真」

「ええっ?ドッチかな?」

「あのね。ドッチもボツよ。今、秋葉原にはくだらない噂と中傷が溢れている。今週は、ヲタクの会話を高尚にしたいの。ホームレスの支援団体のフォトエッセイを発表して、もっと世間の注目を集めるとか」

「素晴らしい考えですね」

「でしょ?リベラルは泣ける話が好きだから泣ける記事で雑誌を売りたいわ」

「そ、そぉですか」

「さ、仕事ょ。ねぇムーンライトセレナーダー?」

「はい?」

「スーパーヒロインなのに悪いけど、熱いラテと抗鬱剤、ひき肉のレタス包。大至急用意して!」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


続いて、仕切り直しのお誕生日会。


「まぁ。力強いハグね!もう離して頂戴、レイカ」

「嫌よ。だって、大叔母様が大好きナンだモノ!」

「ありがとう。さぁ、ターキーとクランベリーソース。スイートポテトに私の絶品パイ。どうぞ召し上がれ」

「良かった。おふたりは仲直りしたのですね」

「そうょ。でも、ムーンライトセレナーダー。確かに貴女も頑張ってるけど、もっと訓練が必要だわ。あんな技をキメられるなんて」

「びっくり!もう褒めるだけじゃないンですね?進歩だけど…微妙な気分」

「えっへん。私は最高の気分よ」

「レイカ司令官!ヒドーいw」

「私の態度は…間違っていたとは思わないけど、少し古かったみたいね。今宵は、話しておきたいコトがあるの。先ず、この写真を見て頂戴」


ソレは、セピア色の古い写真だ。


「え?何ですか、コレ?大正時代の海水浴の風景とか?」

「…ま、待って!え?コレ、大叔母さんの若い頃?も、もしかして、コレはスク水?」

「バカね。昔の水着ょ。レトロだけど、当時はコレでも最高にぶっ飛んでいたの。でも、コレは海水浴じゃないし、私が着てるのも水着じゃなくて…」


ココで、大叔母さんは急に小声になり…でも次の瞬間、一同ノケ反って異口同音に絶叫w


「ええっ?!大叔母さんって、大正時代のスーパーヒロインだったの?!」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


そして、最後は僕とミユリさん。


「今回は、電撃娘同士の対決だったねぇ。しかし、ミユリさんも危なかったなぁ」

「ギブアップ寸前でした。消防の出動が少し遅かったンじゃありません?プンプン」

「神田消防(アキバファイア)は、御屋敷(ミユリさんのバー)の常連だから話が早かったンだけどなぁ。ソレに…消防車1台が全損で大目玉だw」

「あまりにも遅いから、私、てっきり若いメイドに推し変されたかと…」

「まさか。今回は電気の話で絡み方が難しくてさ。ホラ、僕は第3新東京電力の社員って設定だから。実際、マジでサラリーマンやってるし」

「テリィ様。アキバには、良い電気と悪い電気がアルのです。もちろん、私は…」


ココでキスをしたんだけど、唇が触れた瞬間ピリッと来た気がして…えっ?ホントだょ笑



おしまい

今回は海外ドラマでよくモチーフになる"落雷による怪人化"を軸に怪人化する人気DJ、その怨みを買う巨大メディアのCEO、迎え撃つ防衛組織の司令官とその大叔母さんなどが登場しました。


海外ドラマで見かけるNYの都市風景を、コロナ勝負の3週間後の秋葉原に当てはめ展開しています。


秋葉原を訪れる全ての人類が幸せになりますように。

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