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プロローグ
ぽつりぽつりと降る雨が頬を伝う。
泥が靴の中にまで入り、とても気持ち悪い。
昼間であれば、子供たちが遊んで騒がしくなっているだろうこの場所夜になるといっそう静かさを増す。
この蒸し暑い夜が余計にそうさせているのだろう。
ふと私はなぜこんなことをしているのだろうと疑問を持つ
。
かつて愛したあいつだったを抱えてこんなところまで来て‥。
たが、すべてはあいつが悪いのだ。
ざわざわとさざめくセミの声をよそに私は、その肉塊を埋めはじめた。
大丈夫、上手くいく。
そう言って私は、けたけたと笑った。