表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

自称発明家 トーマス マクマホン

もうすぐ六時になるね。

飯の時間だ。

今日も終わり。

何もなかったな、今日も。


トーマス マクマホン25歳。独身。AB型。1月生まれのアクエリアス(水瓶座)。

トーマス マクマホンは発明家だ。下水処理場で働いているが、彼のほんとの職業は発明家。彼の発明品を紹介しよう。まだ、ない。

何故なら彼はとんでもないものを発明しようとしているから。世界を変えるような。だから、小さな発明には目もくれずひたすら考えているのだ。

何はともあれ発明家といっても発明出来なきゃ収入が無い訳で、取り敢えず下水処理場に勤めているのだ。下水処理場はとてもいい職場だ。営業のようなノルマもないし、工場のようなひたすら同じ作業でもない。それ程の重労働もなければ、コンプライアンスもしっかりしている。


給料は低いが...


そこで毎日、水質検査や機械整備を行っている。23歳で大学を卒業して以来2年間ここで働いている。そして彼は悩んでいる。何もないこの日常に。発明できなかったらどうしよう。

発明できなかったらどうしよう。


そんな訳はない。自分は天才なんだ。発明出来たところまで人生を早送りしたい。そんなことを思っていた。


トーマス マクマホンは考える。自動車に代わる移動手段を。マクマホンは自動車を大した発明だとは思っていない。自動車のメリットとは、何だろうか。速い。そして、楽。重いものも運べる。そのぐらいではないだろうか。では、自動車のデメリットは。まず、動物が轢かれてしまうということ。町中の猫や、山道のウサギやクマなど。何の罪もない動物が突然、死を迎えるのだ。それだけで悲しくなってしまう。そこまで便利が欲しいかと。人間が土地を開発するにあたり、当然動物は生活の場を奪われている。川に面した道路を渡らければ水場に辿りつけない場合すらある。動物が道路を横断するのは仕方ない事といえるだろう。

動物だけではない。人も死ぬ。若者も子供も関係なく。交通事故対策も進んでいるが、無くならないのが現実であろう。もはや車の便利さは現代社会に必要不可欠なものとなっている為だ。さらに大気汚染もあるだろう。自動車の増加により大気は汚れ、オゾン層の破壊にまで繋がっているという。環境にも良くない発明だ。そもそも自動車のエネルギー変換効率は15%程度なのだ。どこぞの国の消費税ほどの数字だから驚きだ。

どうだろう。自動車はメリットよりデメリットの方が何倍も大きいように思う。だからマクマホンは自動車を大した発明と思わない。自動車に代わる何かを発明しようと思っている。


まず、地上を走るのはダメだ。動物を轢いてしまう。地下に道を造るにも途方もない予算が掛かってしまう。世界中には造れないし、もう地下鉄やらなんやらが埋まっている。高度な建築技術がいるし崩壊の危険性もある。

空を飛ぶしかない。ヘリコプターや飛行機のようにお金もかからず、ヘリポートや滑走路等広大な敷地も要らない、個人、又はファミリー単位で使える空飛ぶ乗り物。これだ。

ヘリコプターは、斜めになった羽が空気を押し出し飛んでいる。ただ、構造上、横に逃げる力も多く、安定させる為にまたエネルギーを使っている。改善点である。

効率よく空を飛びたい。なんなら重力を無視するのが一番ではないか。重力とは万有引力。地球に引っ張られる力。これを無くせないか。例えば磁気シールドのようなもので運搬対象を覆うことで、運搬対象の重力の影響を無くせるのではないか。


しかし、彼は重力、引力、磁力、等についてあまり詳しくない。頑張って調べることにした。

発明に対するご意見どしどし下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ