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7歳 ー 2
寝る前に本を読んでもらう。これは毎日の日課だ。でも絵本を読んでもらったからって眠くなるほどガキじゃない。
母さんはまだ俺をスピカと同じようだと思っているらしいが、もう七歳になったのだ、そう簡単にはいかない。
まあ、読んでくれるというんだから聞いてやらなくもない。
お、今日は狼と食えない豚か。この話は割と好きだぞ。
あれやこれやで豚を食おうとする狼、しかし言葉たくみに狼を言いくるめる五つ子の豚。序盤は三匹しか豚が出てこないけど、実は五つ子で入れ替わりながら狼を騙しててって話だ。
いや、でもこんなのじゃ眠らないぞ。母さんは俺を子供扱いしすぎなんだ。
こうして俺は眠りについた。