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101回目の異世界転生!  作者: 絢野悠
九章:転生とか関係なく強い奴がいると転生者の価値がなくなってしまう件について
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四話

 ということで昨日のうちにメンバーは集めておいた。そして現在朝六時、村の入り口に集合してもらった。


 今日のイカれたメンバーはコイツらだ。




 アルファルド

     職業:農夫

     武器:剣

     レベル:700


 シア

     職業:魔導師

     武器:銃

     レベル:250


 イズル

     職業:狩人

     武器:弓

     レベル:150


 ローラ

     職業:冒険者

     武器:剣

     レベル:200




 めちゃくちゃ無難なメンバーになってしまった。心強いのは間違いないのだが、おそらくリザーバーの中でも上から四人だ。こうしてみると俺のレベルとんでもないな。


 シアは「またか」みたいな感じだしローラは張り切っている。この二人は問題ない。問題は新メンバーだ。


「機嫌直してくんない?」


 めちゃくちゃ睨まれた。美人って怒ると怖いんだよな。というかコイツはまだ先日のことを根に持っているらしい。


「あれはさ、ほら仕方ないじゃん。どっちかは勝ってどっちかは負ける運命だったんだからさ」


 ってなんで俺が機嫌とらなきゃいかんのだ。最初に仕掛けてきたのはイズルの方じゃねーか。


「あークソ、面倒になってきた」

「急に態度を変えないでよ。怖いよ」


 一瞬にして立場が入れ替わってしまった。世の中なにが起きるかわからないもんだな。


「うるせー! 自分で喧嘩ふっかけてきといて負けたらガキみたいにいじけてんじゃねーよ! だったら最初からおとなしくしてろ!」

「なんで急に怒られてるんだろ……」

「お前が面倒な立ち回りするからだろ。いいか、俺は人の顔色見て動くのが大っ嫌いなんだよ」

「人間としてある程度は必要だと思うけど?」

「俺より権力があるやつに対してはそうする。それ以外はやりたくない」

「人としての欠陥がすごい人なんだなっていうのはよくわかった」


 イズルがため息をついた。まあ自分でもなかなかめちゃくちゃ言ってるなとは思う。


「わかったならいい。よし行くか」


 俺が歩き始めるとちゃんとついてくるではないか。たぶんだが根はいいやつなんだろうな。


 まあ歩いてすぐにピルに乗って飛ぶわけだが。


 今回ピルをメンバーに入れなかったのは、ピルが怪我をしてしまうと移動に困るからだ。安全な場所に身を潜めておいてもらわないと困る。


 ピルには昨日のうちに目的地を教えてある。あとは自動で到着するはずである。幸いというかなんというか、ピルは記憶力がよく地理に詳しかった。


「ちょっといい?」


 飛び始めてすぐにイズルが話しかけてきた。


「まだなんかあるのか?」

「なんか勘違いしてるな、と思って」


 水色の髪の毛が風に吹かれてなびいている。こんな状況だというのに美人なのも相俟って非常に絵になる。


「勘違いって?」

「ボクが怒っているのは勝ち負けについてじゃないってこと」

「他に怒る要素が……あー、そうか。あったなそういえば。ホント悪かったって。あれは不可抗力だったんだ。でも安心しろ、お前は間違いなく女だしめちゃくちゃ柔らかかった」

「そっちでもない!」

「なんだ、乳の件でもないのか」

「デリカシーを学んだ方がいいよ、ホントに」

「でもじゃあなんで怒ってんのかなおさらわからん。他になんかしたか?」


 彼女はため息を吐き腕を組んだ。その顔からは呆れと疲れが見てとれた。


「キミはボクを生かしたじゃないか」

「あー、そっちね」


 確かに「殺せ」って言われたからな。


「なんというか、余計な殺生はしない主義なんだ。あと奴隷も欲しかったし」

「後半部分に比重が寄ってる気がするんだけど」

「それは気の所為だ」


 体よく扱えるやつが欲しかっただなんて、さすがの俺でもそこまで思っていない。まあそもそも割と周囲にいるやつは体よく扱えるしな。

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