ロリコンな弟くんのデート
篠町リルカのウワサ
答案用紙のわからないところはケモ耳少女のイラストで埋めるらしい。
篠町家。
あたしとルルカはのんびり休日を過ごしていた。
「ねえ、ルルカ、今日は何しようかな?」
「何をするも何も、メルティでバイトの日ですよ」
「そうだったね」
そのとき、ファミマ入店音と同じ音がなる。客が来たようだ。
「はーい!」
扉を開けて出たのは、ルルカと同じくらいの幼女だった。
「こんにちは、ルルカちゃんのお姉ちゃん♡」
「はーい!みんなのアイドルリルカだよ♡」
「あたし、露莉宮ルララだよ~、よろしくね、リルカちゃん♡」
「はいはーい!よろしくね!ルララちゃん!」
露莉宮って…すごい苗字だ…
「どなたですか…って!ルララさん!」
「ルルカちゃん、今日はね、ルルカちゃんのお兄ちゃん、エリオきゅんとデートしたいの!」
「「ええっ!?」」
衝撃の一言に思わずハモった。
「ねえルルカ、どうしてエリオのこと知ってるんだろ…」
「お兄様はロリコンですからいつも小学校校舎によく来ます。そしてほとんどの女の子の名前まで知りましたよ」
「うわぁ…」
そういえばソライユ学園は小学校、中学校、高校の校舎がつながってるから行き来が楽だ。
そんなことをひそひそ話していると…
「おふぁよぉー…ん?ルララちゃん?…!」
白い髪の男の子が様子を見にきた。この男の子が篠町エリオ。中学2年生で14歳の、あたしの弟。重度のロリコンだ。
「エリオきゅん、あたしとデートしましょ」
「ルララちゃん…はいっ!喜んで!」
思い通りの答えだ、さすがロリコン。
「というわけで、行ってきます!」
「いってらっしゃいませ…お兄様…」
エリオとルララちゃんはホントにデートを始めてしまった…
「デート始めちゃいましたね、お姉様…」
「そうだね、様子を見に行く?」
「お姉様はバイトでしょ、見に行く暇がないじゃないですか」
「てへぺろっ☆」
「…まあいいです、わたし1人で行きます」
様子見はルルカに任せて、あたしはメイドカフェメルティのバイトに行った。
エリオとルララちゃんは商店街を歩いていた。
「ルララちゃんと2人きりのデート、僕は幸せな気分です~♡」
「えへへ、エリオきゅん、楽しいね~♡」
その2人から少し遠ざかって背後に、ルルカ。
「いた、お兄様とルララさん、変なことしなければいいのですが…」
「何してるの?」
「うわっ!」
ルルカの背後から誰かが声をかけ、驚く。
「って、雪乃さんですか、おどかさないでください」
そこにいたのは、あたしの幼馴染み、天野原雪乃だ。
「リルカに頼まれてね、私もあなたと様子を見ることにしたの」
「そうですか、ありがとうございます」
「あの2人の様子を見るのよね?」
「はい!お兄様とルララさんですよ」
エリオとルララちゃんはルルカと雪乃が見張りをしてることに気付かず楽しんでいる。
「エリオきゅん、お兄ちゃんに欲しいな~」
「そうですか?じゃあ、僕をお兄ちゃんって呼んでくれますか?」
「うん!あのね、お兄ちゃん♡」
(うっ…///)
エリオはほっぺを染める。
「どうしたの?あ、かわいいお兄ちゃん♡」
「かわいい…かわいい…///…あ」
エリオが何かに気付く、そこにはエリオのクラスメイトらしい女子中学生が3人いた。
その信じられないいちゃつきに、エリオから見て右の少女は手にするソフトクリームをぺちゃっ、と落とす。
「あなたたち、いつからそこに…」
エリオは怯えながら聞いた。
「女子小学生にお兄ちゃんって呼ばせてるの…」
「ヤバ…」
「このロリコン…」
エリオは青ざめた。
「ルララちゃん…やっぱりお兄ちゃんはやめてください…」
「もぉ~、なんで?お兄ちゃん」
「うわっ、お兄ちゃんって呼ばせてる」
「馬鹿がうつる!逃げるわよ!」
「もう嫌…ぐすん…」
3人の少女はどこかへ行ってしまった…
「ねえ雪乃さん、今の3人はお兄様の知り合いでしょうか?」
「そうね、私の勘ではクラスメイトと見たわ」
時は正午寸前
エリオは気を取り直し、ルララちゃんとのデートを楽しむ。
「ルララちゃん、そろそろお昼にしませんか?」
「うん!あたし、ここでお昼にする!」
ルララちゃんが指を指す。そこには、メイドカフェメルティ。
(えー!?お姉ちゃんのバイト先!?)
「どうしたの?ここでお昼にしたいの、お兄ちゃん」
「わー!わかったからお兄ちゃんはやめてください!!」
仕方なくメルティでお昼にするエリオとルララちゃん。
尾行しているルルカと雪乃も…
「わたしたちもお昼にしましょうか」
「そうね、お昼にしよう、ルルカちゃん」
メルティの扉を開けるエリオ。
「お帰りなさいませ!ご主人様♡」
あたしはメイドらしくお出迎えをする。
「あ~、エリオ来てくれたんだね!お姉ちゃん嬉しいよ!」
「ほぼ無理矢理連れていかれたけどね…」
「リルカちゃんメイドさんだ!」
「かわいいでしょ?」
「お姉ちゃん、スカートひらひらするのやめてよ、短いのに…」
「何言ってるの?チラ見せだよ?エリオ、見たいんでしょ?」
「見たくないです」
そんなことを話しつつ場所を取るエリオとルララちゃん。
「エリオきゅん、あたしこのオムライスにする~!」
「僕もそれにします!」
数分後。
メイドさんがオムライスを運んでくる。
そのメイドさんに、あたしもついてくる。
「エリオのために、美味しくな~れ♡萌え萌えキュン♡」
オムライスにおまじないをかけるあたし。
「かわいいおまじないだぁ~、早速食べよ!エリオきゅん♡はむっ、美味しい~」
「気に入ってくれて嬉しいよ♡ねえルララちゃん、あ~んする?」
「うん!」
「はい、あ~ん」
「あ~ん、美味しい~」
エリオが何か思いつく。
「ルララちゃん…僕に…あ~んして…ください…///」
「あ~んしてほしいの?いいよ!エリオきゅん♡あ~ん♡」
「あ~ん」
少し離れた席にいるルルカと雪乃。
「お兄様…いたいけな幼女にあ~んって…」
「それにしても、美味しいじゃない、このオムライス」
「そうですね。でも…これが…お姉様が作ったものだと思うと…ヘドが出ます…」
「え?ああ、リルカは料理下手ね、知ってるわ、調理自習でリルカが作った料理食べて死にかけた生徒がいたわ」
「そんなことがあったのですか…」
そして、メルティでのお昼も食べ終わり、適当にブラブラするエリオとルララちゃん。
そして、夕暮れの時。
「エリオきゅん、今日はとても楽しかったよ♡」
「僕も、ルララちゃんとデートできて、嬉しいです!」
「またデートしようね!」
「はい!今日はありがとうございました」
「エリオきゅん、だーいすき♡」
(大好き…ルララちゃんが僕のこと大好き…はあぁ~…エリオは今、最高に幸せです!!!)
こうして、エリオとルララちゃんのデートは終わった。
帰宅後のエリオは…
「お兄様…今日はとってもいい日を楽しんだようですね…」
「あの…ルルカちゃん?」
「おまけにルララさんの愛の告白も受けとりましたね…」
「え?それが何か…」
「お幸せに…」
ぺちっ!!
痛々しい音が響いた。
その夜、あたしは雪乃と通話をしていた。
「でね、エリオくんがルララちゃんに「お兄ちゃん」って呼ばせてたみたいよ」
「あはは、さすがあたしのロリコン弟だね~」
「それを3人のクラスメイトらしき女の子に見られてドン引きされていたわ」
「次の月曜日はロリコンの噂がばっきばきだね」
エリオに幸あれ。
To Be Continued...
天野原雪乃のウワサ
制服以外では、スカートやショートパンツをほとんどはかないらしい。