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現代に生まれた魔法使い  作者: レベルタロウ
プロローグ
6/28

第五話 あつあつご飯

 

短いとはなんだったのか




『最終電車発車いたしま~す』


僕は人気のない終電の電車に乗っていた。

申し訳ないが仕事中寝ていたから、目は冴えているから寝過す事もない。


しかし夜中の電車内を見渡すと、人気がなくて少し安心するのは何故だろう。

(まあ、そんなことはいいか)

 

僕は里栖に帰宅と明日は休みということメールに乗せて送った。

夜中にメールするのは、常識無いと思ったが、朝の事があったし一応という感じだ。


(さすがにねて)ピロロン♪

早っと思いながら受信メールを見ると、


【お仕事お疲れ様です!今日のご飯はカレーですよ?気を付けて帰ってきてくださいね♪】


心温まるメールに(お兄さん泣きそうです!)

と心の中で叫んだ。


【起こしたかな?ごめんね】とすぐ返信。


すぐに【大丈夫ですよ!起きていたので!】返信が来た。

【なるべく早く帰るね!】

【はーい!気を付けてね♪】


僕は降車駅で降りると全速力で走った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



いつも見慣れたマンションのはずが今日は何か違う。

見上げると僕の部屋の電気が付いてる。

しかし、そのことに僕は違和感と元通りが合わさった。


会社から駅の途中で引き下ろし履歴を調べたが、ちゃんと料金は引かれていた。

里栖がおかしくなったのか?と思ったが、心配してくれた人をそう思うのは、いささか良くないと思った。


ということは何かしら理由があるはずだ、

それを里栖に聞かなければならない。


(それよりも里栖のカレーが食べたい.......)



ドキドキを抱えながらエレベータに乗り最上階へ、自分の家に着いた。

本日二度目の深呼吸をして、扉を開けた。



「た、ただいま!」



目の前には待ってましたとばかり


「おかえりなさい、有真さん」


優しく迎えてくれていいた。



僕は緊張しつつ、

「は、はい!」と動揺した


「ふふ、有真さん固いですよ?」

「いえ、すいません……こういうこと初めてでして」

「……はっ、そ、そうですね確かに」

「ん…?」

「す、すいません!こんな若妻みたいなことして!」

「そこまで言ってないです!むしろ嬉しいです!」


と夫婦漫才を繰り広げているとお互い緊張がほぐれたのか

「ははは」

「ふふふ」

と自然と笑顔が生まれてきた。




「さあ有真さん?ご飯冷めてしまいますよ?」

「うんそうだね、その前に里栖、一つだけ聞いてもいいかな?」

僕がそう言うと、里栖は少し考え



「なんでしょう?」と笑顔で応じてくれた。


これを聞くのは気が引けるが、仕方ないと勇気を出して



「なぜ僕に良くしてくれるんだ?」



里栖はすぐに答えた。


「ひとめ惚れです」



僕は唖然した。てっきり面倒見の良い大家だからかと思っていたからだ。

「一体どういうことなの?」

と聞くと

「まあ、そこは熱々カレーでも食べながら追々喋りますね」

確かにご飯が冷めるのは良くないと思い、

「それもそうですね!」と返した。



家に上がると電気が付いていて、テーブルにはカレーが用意してあった。

「ベランダから帰ってきたのが見えたので、すぐ食べれるようにと用意しました!」

僕は(健気な若妻かメイドみたいだな)と思う


「じゃあすぐ食べよう!」

「はい!」

二人は向き合うように座り、手を合わせて



「「いただきます!」」



といい、食べ始めた。




しばらくして、僕はまず光熱水について切り出した。

「里栖、光熱水のことなんだけど、ちゃんと定期的に口座からは引き落としされていた。里栖は何を理由に僕が光熱水を使ってないと思ったんだい?」


里栖は言いにくそうに

「その.......実は.......」

「実は?」

「一応管理人として光熱水が使われているか、1週間に一回18時ぐらいに全宅チェックしているんです。ですが……気持ち悪い話ですが、有真さんの事が気になって一日一回チェックしてました。」


かわいいから許されるってあると思います、と心に言い聞かせた。


「そのあとは?」

「はい.......チェックしていくとまったく光熱水が使われてないことに気づいたんです。私どうしたらいいかわからなくて」

「なるほど、一応確認なんだけど、機械の故障は疑わなかったのかい?」

「業者さんにみてもらったんですが、異常ないといわれて.......」

「ふむ.......」

「だから有真さんに確認しようと思ったんです、でもドアから出てくる、有真さんの死にそうな姿を見て心が締め付けられて.......」


少し質問攻めしすぎたのか、里栖は泣きそうになった。


「ごめん!ちょっと知りたいこと多くて聞きすぎた、ごめん」

「いえ、大丈夫です!すいません、思いだすとつい.......それから何回も確認したんですが、なかなか言い出せなくて」

「そして今日、言い出せたんですね」

「はい.......少し生き生きしてらっしゃたので、チャンスだと思って!そしたら自分でも気持ちが抑えられなくなって」

「爆発したわけね」

里栖はこくりと顔を縦に振った。


僕はしつこいかなと、思ったが聞きたくなり

「もう一個聞いてもいいかい?」

「いいですよ」と笑顔で返事が来た。



「ひとめ惚れってどういうこと?」

僕は真剣な眼差しで言葉を放った。




そうすると里栖は自分と同じように真剣な眼差しで____






「有真さんは私の命の恩人なんです」





                  第五話 あつあつカップル? 続く




最後までお読みいただきありがとうございます!!


次回、動きます

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