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現代に生まれた魔法使い  作者: レベルタロウ
プロローグ
14/28

第11.5話 飛行機

 


大統領にあった後のおはなし


~ダレス合衆国上空、飛行機内~


アラン博士と助手のメリッサは、なかなかお目にかかれない個室型の席に対面しながら座っている。

一方は目線を窓の外を見つめ、もう一方は頬を膨らませて、アラン博士を睨んでいた。



「博士.......私は怒っています」

「.......」

アランは沈黙を守る。


「大統領執務室を出てからおかしいですよ!」

「すまない.......」

重い口を開くと出てきたのは謝罪の言葉だった。


しかしメリッサはそれでは済まなかった。

「訳を言いなさい!!」

「まだ話せないんだ。」

アランはメリッサを落ち着かせようと両手を挙げた。


「じゃあいつになれば話せるんですか?」

「あと少し待ってくれ…」


時計を確認するアラン、ぷいといまだに怒りが収まらないメリッサ


しばしの時間が二人の間に重く流れる。

かなり重い空気に、お互いは喋らないようにしたが


「アラン博士」

耐えきれなくなったメリッサが立ち上がり、しゃべり始めた途端に、



《アテンションプリーズ、ダレス発日本行き当機はただいま、ダレス合衆国領空から離れました。御乗客の皆様、あと10時間ほどの空の旅をお楽しみください。》



機内アナウンスが流れた。

声の透き通った女性の声で、言葉を切られたメリッサは、続けてアランに向かって話そうとしたが




「ああああああ疲れたよ、まったく」



と年不相応の声をだし、座っていたソファに思いっ切り身を任すアランの姿が見えた。


「え……」

とつぜんの事にメリッサは茫然とし立ち尽くしていた。無理もない彼は先程まで何かにおびえるように

がちがちに体を震わせていたからだ。


「だいじょうぶですか.......?」

アランを怪訝そうな顔で見つめる。


「心配かけて済まなかった。頭は大丈夫かい?本当に済まない」

「い、いえこちらは大丈夫ですが、アラン博士何があったんですか?」




「うむ、簡単にいうと暗殺されそうになっていたというべきかな」




メリッサは目を大きくして口をわなわなさせた。


「ど!どういうことですか!?」

メリッサは自分の三倍ある巨体に向かって胸倉をつかんだ。



「す、すまない……暗殺の事や大統領と喋ったことを口外すると、君の身が危ないと思ったんだ。だからずっと黙っていた。」

アランは泣きそうなメリッサに向かって見つめながらこう言った。



「そ、そんなあ.......」

メリッサはその場にへたり込み、それ以上は何も言わなかった。

いや自分の気持ちを解き放ちたいと思ったが、アランのやさしさも相まって言葉が出なかった。



「すまない.......もっといい言葉があるんだろうけど、私には思いつかない」

アランは同じ目線に立ち、ひたすら謝り続けた。



するとメリッサは大丈夫です。と言い何処かに行ってしまう。

アラン博士はそれをただ見ることしかできなかった。



_____________________________________________




流れる水の音、鏡に映るメリッサ、赤い眼



彼女は飛行機内にある洗面台で茫然としていた。



「.....................」



何かが怖い……いえアラン博士はもともと怖かったけど、いい人だ。

でもアラン博士が言うことを推察すると、彼には何か触れてはいけない面があると思うと急に怖い。


「先ずは落ち着かなきゃ.....................」

メリッサが少し落ち着こうとすると、ドアノックが二回鳴り響いた。




「す、すいません!今出ます」



急いでドアを開けると、そこにはお人形さんみたいにきれいな女性が立っていた。

まるでメリッサの進行を妨げるように


「あ、あの……通していただいてもいいですか?」

メリッサは困惑した顔で女性にそう言ったが。


女性はその言葉の後にこう告げた。





「見つけた」




飛行機内に悲鳴が響き渡る___________




              第11.5話 広がる領空 続く


最後までお読みいただきありがとうございます!!!!!!!!!!!!!!!



(  _*`ω、)_ねもい

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