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一話03〜逃亡者〜

文の練度、戦闘描写がまだまだですね

橋上にて2つの影が何度も交差する

追われる者と片や追撃者

元々同じ場所に立っていた二人は今は互いの相容れぬ目的の為にぶつかり合う

二人はあらゆる面において対象的な存在だった

性別が違う


“教団”に入った目的も違う


そして己が得物すら異なる


決して仲違いや互いに憎悪しているわけではない

二人が対立している理由は目的、思想等の根本的かつ決して交わらず同じ方向にベクトルが向くことのない決定的な違い

逃亡者は自己に存在理由を与えてくれた他人のために、襲撃者は己が信念に殉じ組織に忠誠を誓うために


二人は不協和音を奏でながら刃を交える

「くっ!」


ジンは雨のごとく降りかかる銃弾をかわしながら後退する

奴――――“教団”におけるトップ武装集団異教徒粛清部隊ナンバー爛の名は伊達ではなく


放たれる弾痕はスピードにおいて“訓練所”にて“強化”を受け豹のような素早さを獲得したジンの動きすらも的確に捉えていた

それを必要最小限の動作で交わすジンだが逃亡における度重なる疲労と先程の戦闘における消耗のお陰で致命傷には遠いものの二発ばかり弾をもらっていたた


(話し合いで帰ってもらうなり、体力回復の時間を稼ぐなりしたかったがまさか彼処まで組織への忠誠心が厚いとは、、、)


ジンは己の読みの甘さを呪う

どうやら“教団”で復讐を果たしたが為にカンが鈍ったと半分無理矢理納得する

今はそんな事を考える余裕なんてない


現在のコンディションでは彼女を倒す事は難しいだろう

戦闘における彼女は自分と同格

万全の状態でミドルレンジに踏み込むだけの体力が有れば決して負ける事は無いだろう

たが今の自分は疲労に加えて傷を追っている

そして20メートル程の距離を保たれの近付く事も出来ずにひたすら銃撃されている

彼女に油断や満身があればなんとかなるかもしれないが、先程のやり取りで激怒させてしまった以上本気で自分を殺そうとする事は明白。基本的に無表情な彼女が普段見せない狂気を孕んだ笑顔がその証拠

なればこそ先刻の居合いですぐに決着をつけたかったのだ簡単に見切られ体を僅かに捻っただけでかわされた上に隙だらけの死に体に銃弾を喰らい手傷を追った以上後退するしかなかった

絶え間なく飛んでくる銃弾を紙一重の体裁きでかわし避けられないものは致命傷にならなければ以外敢えて体で受ける


ジンは歯噛みする

次々と傷を負い消耗しつくした体ではもはや相手を倒す体力は無い

それどころか相手の攻撃を避ける事すら困難になりつつある

このままでは逃げる事すら難しくなるだろう

逃げられないということはこの橋で殺されるか、捕らえられて“教団”に連れ戻され処刑を受けるかの違いどちらにせよ敗れるのならば死は確実でありそれだと約束が果たせなくなる

それだけは避けたかった


ならば取るべき道は一つ

逃げるしかない

こんな所で死んで何になる

何も残らない

なら何故この場所を訪れたのか

彼は自らに問いかける


途端に銃撃


狙いは頭部と右脚


二つとも避けるのは不可能であり刀で弾こうにも決断が余りにも遅すぎた

だがジンは自ら姿勢を崩し地面に倒れるようにして辛うじて頭部への銃弾を回避、だが次の瞬間鋭い痛みに顔を僅かにだが引きつらせる


しまったと思ったがジンは諦めてはいなかった

彼女は無駄な事はせず敵に確実にトドメを刺すタイプである

必ず自分の頭にトドメの一撃を撃ち込む為近づいてくる筈だ

その時にこそ逃亡の機会がある

いまはじっとしておくのが最善だ


ジンはそう思って事に備え静かに巌のごとく動かず体力を温存する

そして、動かなくなったジンを見て爛が近づいてくる


「倒れるのが早くないかしら?訓練所で昔見たあなたは決して諦めなかったのに」


更に失望感を隠さずにジンに語りかける

「やっぱりあの女に騙されて異教徒にされから腑抜けてしまったのかしらね?ま、異教徒は全員繊滅するに決まってるけどね、それは貴方でも例外ではなくてよ」

爛が靴音を鳴らしジンに近付く

ジンは靴音が五月蝿いと少し思った


爛が銃口を向ける


今だ


ジンは袖に忍ばせた投擲用ナイフを放とうと左腕に意識を集中し

「なぁんだ。やっぱり昔のままだったのね♪嬉しいわジン」

その腕を満面の笑顔を浮かんだ爛に靴底で思い切り踏み砕かれた

次の話はあまり間をおかずに出したいと思います

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