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神ノ島 ~自然文明が発達した国~  作者: tke
第一章:始まり
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修業前の復習

山の一部、切り立った崖にて修業は始まった。

と言っても、修業の前にすべきことがあるのを忘れてはいけない。


ばさっ!!

「ありがとう、ドラコ」

父上の神獣はドラゴンのドラコ、私とウォーと父上を乗せて飛んでくれたドラコを撫でながら父上はいつものように感謝を伝えた。無論、私達もだ。


「ありがとう」

「うぉん」

私は撫でながら言い、ウォーはすり寄りながら言った。


ドラコは動物王シンの一族の子孫だそうだ。私のウォーも、同じく子孫らしい。



ただ、なぜ形態が違うのかについては…

5000年も経っているため、その間に色んな種と交わったことで多種多様に分かれたのだそうだ。



「さて!この国の成り立ちは知っているな?」

「うん!」

「言ってみろ!」


「えっと…まずは5000年前に島に辿り着いて

人間達が植物を荒らすだけでなく動物達を狩りつくしかけて、怒った動物達が人間達を狩りつくそうとし出して。

その両者の王が『このままでは滅びの道を行く』と判断して、互いに手を結び合った」

「うん!」


「そして領土は別れながらも互いに支え合いながら自然を護り、この島を護り、共にどんな障害でも乗り越えてきた。

島の中央にある火山の噴火、大津波、海の動物達とも結託し合い、共に平穏な日々を過ごした」

「そして3820年が経った後」

「巨大な隕石が落ちてきて、最期のその瞬間まで互いを想って祈りをささげた。

それに神様は心を打たれたのか、島に結界を張って私達の祖先を護って下さった。

それから後の現在でもなお、ずっと神様の力は島を覆い続け、護り続けてくれていた。


ただ、神様の力が島に浸透してから1000年後に変化が訪れた。

自然が意思を宿し、力を貸してくれるようになった。

植物達は神性を宿して結界を常にあり続けるように。

動物達は自然の力と一体化して、神獣となった。

人間達は自然の力を具象化して、神器を手に入れた」


「うん、あらかたわかってるな。

正確には人間達は自然の力をその身に宿し、具象化することで自分だけの神具、「神器」を手にした。だ」

「そして長い;」


「はっはっはっ!

エヴァンの民なら、これぐらいそらで言えて普通なんだ」

修業に入る前、いつものように総復習のようにそらで言わされた。



というのも、神様や自然、色んなものから護られている感謝を忘れないようにとのことだ。


その理由にも納得してはいるが、少しだけ簡略化して欲しいとも思った。



と言っても

昔に「以下略」と略したら、くどくどと説教が2時間も追加してきたのでもうしたくはない。



「では、始めるか!」

「はい!!」

修業開始の合図に、私は背筋を伸ばして気を付けをした。


「まず、これはなんだ?」

そう言いながら、父上は腰辺りの位置で空中に浮いたままの剣を抜いた。



それは無論、言うまでもなく…



「神器!!」

「そう!

自然の力を具象化させたものだ。これは消すことはできないし、常に身につけていないといけない。

自分の分身のようなもので離れようとしないものだからな」

「なるほど」

両刃の宝刀とも言える輝きを見せる父上の神器に、私は目を輝かせた。


「それに自然の力を現わす」

「何が合ってるかは、人それぞれによって変わってくるんだよね?」

「ああ。

火、水、風、雷、土、光…他にも数え切れないほどあり、扱える力の質は人それぞれによって違う。

様々な力の活用方法があるが、見たこともない使い方をする奴だっているしな!」


「私は神獣と融合できる!」

「それは覚醒融合で、同じくそれができる人がいなければやってはいけない。

私の方がキャリアは上だし、暴走した時に止められる人が必要になるからな!」

「頼りにしてます!」

「ならば地下遺跡では使うな!皆が暮らしているんだから!」

「はい!!」


それから覚醒融合の危険性を重々踏まえた上で、実戦系の修業がようやく開始された。

・神ノ島

主人公達が暮らす、円形の島の名称。直径10kmの島で、中心に標高3500mの山がある。

南はジャングル地帯、北は岩石地帯、西は森と岩石が一体化した地帯、東は標高が高く林と川と崖と温泉とカルデラ湖がある。

噴火口はちょうど北西の方角を向いている。


その昔もともとは東側に火山口があったわけだが、紀元前5000年頃の大噴火によって崩壊してカルデラ湖となった。

それに伴い、もとは4500mだった山が3500mにまで標高が下がり、噴火口も東側から中心へと変わった。


自然文明誕生後、その下に地下遺跡を作ってそこで暮らしている。

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