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神ノ島 ~自然文明が発達した国~  作者: tke
第一章:始まり
4/52

説教

王宮の前で正座をさせられてから

先程の一喝の後、いつものように父上からの説教タイムとなった。



「いいか!?遺跡が壊れる程度の危険性じゃない!

覚醒融合は…うっかり地球を崩壊させる力を持っているんだぞ!!」


「…」

「うっかりって何?」

正座したままうつむいて黙って聴き入るスイとは対照的に

私は父上の言葉を聞いていて素朴な疑問を感じ、冷や汗交じりに口にした。



「実は私は覚醒融合で、地球を一度壊しかけたことがあるんだ。ついうっかり」

「なんだ、父上も同じじゃな~い」

「はっはっはっ!なんせ初めて神器を手にしたものだからな!」

「あっはっはっはっはっはっはっ!!」

そう快活に笑う父上につられ、私も一緒になって父上と笑い合う中…



「趣旨がずれてる」

溜息交じりに冷や汗を流しながらスイが呟いた一言で、一気にまた戻ってしまった。



「あ…」

「あ!ずらせれてたんだ!」

そう言われた父上は冷や汗交じりに固まり、スイの言う言葉によって気付いた。

まあ、意図していなかったし…。



「おっほぉん!!」

そのやり取りによってなんか変な空気が場を包み込み、それを払おうとするかのように父上は咳払いした。


そして私と同じ黒い髪をかき上げながら、当時の状況を説明しだした。



「結界内だったからこそ神様の力が働きかけ、すぐに直して下さったからよかったものの…もしも再びやって直らないほどの深手を地球に負わせてしまえば我々は生きていけんのだ!

わかるか!?」

「そこまではわかる」

「当たり前です」

「ならばよし!」

そして、最後のまとめへと切り替えだした。



「ケイト、覚醒融合を使うのは私との修業の時だけにしろ!」

「はい!」

背筋を伸ばしながら、私は元気よく答えた。


その理由としては修業で実践として使った方が楽しいというのが一番だ。



「スイ、ケイトをからかうのはほどほどにしてやってくれ。怒りが爆発する」

「ケイトが同世代に意識を向けないのが悪いんですよ」

ふいっと顔を逸らしながら言うスイに…



「…嫌われるぞ?やきもち妬きは」

「覚悟の上です」


「レオとケイトが既に婚約しているのに惚れたのか?」

「そうです。悪いですか?」

「何の話?誰かと結婚したいの?」

「黙れ鈍感」

何で私は怒られているんだろう?さっぱりだ…



「まあ…そういう反応を取ってしまうスイもスイだが、ケイトもケイトだぞ?

恋心を抱かれた場合の対処法を身につけるべきだ」

「身につけなくて結構です!

失礼します!!行くぞ、グリ!」

怒りながら一礼した直後、グリに乗ってぱっぱと立ち去り、修業へと向かっていった。



「…ねえ、父上」

「んー?」


「私はレオと結婚するんだよ?」

「ああ。知ってるよ?」


「…なんでスイって、諦めないの?

私がレオのこと、好きで仕方ないのと同じぐらいに思ってるから?」

「…お前、今やっとわかったのか」

「うん…

悪いことしちゃったかな?」


「まあ、本人の問題だから気にしないでいいだろ。

それよりも早く修業の構えに入れ。やるんだろ?」

「はーい」


「それで…結局、お前はどこの部隊に入るつもりなんだ?」

「えへへ!神器&神獣研究専門部隊!!」

「ほお。私がもともといた部隊か…頑張れよ!」

「うん!だから修業するんだ!!」


そう叫びながら私は正座状態から勢いよく立ち上がって、元気に答えると

それに父上はいつものように満足そうに笑って、乱暴に頭を撫でだした。



それから後…


私達はいつものように、日課でもある修業をするため場所を移動した。

・共鳴融合

『共鳴』融合=互いの意思が『共通』することによる、一体化。


互いの力を引き出し合い、その『一方の力』×『一方の力』させた力を出すことが可能となる。



・覚醒融合

『覚醒』融合=互いの意思を全て理解し合い、どのようなことがあっても大切にし合う『強き想い』による一体化。


互いを認め、互いへ力になろうとする強い意志の力に伴い

互いの力を『共鳴』よりも遥かに強く引き出し合い、その『一方の力』の『一方の力』乗させた力を引き出すことが可能となる。

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