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神ノ島 ~自然文明が発達した国~  作者: tke
第一章:始まり
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神の力

それから私はレオと実戦を交えた修業と共に、レイゼン隊長から教えてもらった。


神器とは、自身が神の力とも一体化したことで得たものだということ。

神獣もまた然りで、神の力も共に一体化したことで自然の力を自在に扱えているとのこと。



「…なるほど。

つまり、その宿った「神の力」を引き出して、自在に自然の力を扱う術が『神法しんぽう』ということか…?


自然の力とは違うのか?

というか…神器や神獣や自分が出している力は自然の力では?」

「ああ。

自然の力に相違ない。だが、一つだけ違うことがある」


神器の力を出す前に呟いていると、レイゼン隊長がその疑問に答えてくれた。



「?どういうことですか?」

「我々は神の力をも宿しているということだ」

『!!』


その言葉にレオが尋ねると

すぐに放たれたレイゼン隊長の答えに、私達は驚くばかりだった。



「ケイト、レオ…お前たちエヴァンの民なら解ることだろう。


神様の力が島に浸透してから1000年後に変化が訪れた。

自然が意思を宿し、力を貸してくれるようになった。

植物達は神性を宿して結界を常にあり続けるように。

動物達は自然の力と一体化して、神獣となった。

人間達は自然の力をその身に宿し、具象化することで自分だけの神具、「神器」を手にした」

「その言葉…修業の前にいつも言わされている」

「忘れないように、胸に止めておくために言わされる言葉だ」


エヴァンの民とは、その名の通りエヴァンの血筋を引く王族のことだ。


それに私とレオが呟くと、レイゼン隊長は頷いてから再び説明を続けた。



「自然の力とは、神の力により具現化された力。

であると同時に、その神の力とも一体となることで宿すことが可能となっている。


何故「神」という字が入っているのかと言われれば、それによるものが非常に大きい」

「なるほど。だから各々で意思を持って行動に移すことにも、心や魂を宿すことまでにも繋がったんだ」

「ということは、神器とは生命的には己にも等しい存在であると同時に、己とはまた別の存在と考えた方がいいのですね」

「ああ。その通りだ」


その言葉に私とレオは納得して、各々にまとめ、レイゼン隊長はそれに頷いた。



「それはそうと、入隊するためにも「融合を目の前でやってもらう試験」を…

と言いたい所だが、気が変わった」

「?」


「私と、さしで戦おう」

『!!!』

「ええ!!?」

「しかしレイゼン隊長、それでは一方的にケイトが負けるのでは」


「何を言っている?

噂はかねがね聞いている。


あいつの暴走を、地殻を傷付かせないよう押さえ込めていた。ということは…

逆をいうなれば、その気になれば国王のあいつを倒せる可能性は十二分にあったということだ」

「それは曲解ですよ!」

「かもしれん。だが、押さえ込めていたことに相違はないだろう。

私が直々に、お前の器を確かめさせて欲しい。それだけだ」


「……」

どうする?


このままでは入れない。

よしんば融合だけ見せたとしても、それに伴う実力までは見せられない。


上辺だけを見られるよりは余程いい。

でも、凄まじく険しく高い壁だということは誰の目にも明白。



「どちらにせよ、融合できるのならば入隊は確実。

私がお前に問いたいのは、お前が戦いたいかどうかだ」


その瞬間、殺意に似た闘志を真っ直ぐにぶつけられた。



ぞくっ!!


目を真っ直ぐに合わせながら、見下ろすような真剣な表情…

有無も言わさない姿勢に、恐怖がよぎった。



「ふっ…ふふっ…」

だが、なぜだろう?


それよりも…笑いが込み上げてきた。



「私も…やりたいです!!」

どこまで通用するか解らない。


それでも…全力を受け止めようとしてくれるレイゼン隊長に、全てをぶつけたい。

まだ神器とは融合できていない。神獣と神法しか、覚醒融合は出来ない。



そうだとしても、今の「自分の全て」を見てもらいたい衝動に駆られた。


そしてそれは…レイゼン隊長も同じだったようで。



「構えろ!」

「はい!」

初日にして、私達は直接ぶつかり合うことになった。

・人口密度

地下遺跡においての人口密度は291人/平方km(横1.95km、縦1.45km、高さ1.05kmの直方体で2.968875平方km)。

島においての人口密度は11人/平方km(直径10kmの円形で78.5平方km)。


地下遺跡にて864人とその神獣864体が住んでおり、生活の基点としている。

なお、人口のため神獣は数値に含めていない。



・生活

機械文明との一番の違いは、金銭というものがないことだ。

各々の役目を全うし、互いに補い合うことで自然文明においての生活が成り立っている。

貧富の格差が一切存在しない。


特殊警務部隊に属していない人達は、生活に必要なものを作ったり、各々で役割は違う。

服や靴や下着などの衣服、紙や洗剤などの日用品、タンスやベッドや布団などの家具などを作ったり

洗濯や掃除など、様々な役割を互いに補い合うことで生活している。

古くからの音楽や楽器なども、伝統を守護する面もあって行っている者達もいる。


特殊警務部隊は警察と遺跡保護と環境保護と消防と救急の役割を担っており

治安を護ると同時に、有事の際にはすぐ駆けつけられるように構えてなければいけない。

地下遺跡において神獣や神器の使用を赦される。というのも、力を使用したことに対する責任を取れるだけのものとなった証としてである。

それに伴い、一瞬で駆け付けることが可能となる。

植物が密集し過ぎて育ち辛くならないよう調節したりするのは、自然環境保護専門部隊である。

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