シスコンにならない方がオカシイ。
シスコンという単語から、こんな妹がいたらシスコンになっても仕方がないのではと言う。非常に独断と偏見が強い、ありきたりな話。低クオリティな為、期待はしないでください。
では、シスコン兄の話をどうぞ。
俺の妹はスパークソ可愛い。シスコン野郎と言われても「それがどうした?何が悪い?」と素で返せるぐらいには可愛い。
精神的には大変逞しくて嬉しいことこの上ないが、それ以外の事が心配だ。昔、友人に「そんなにシスコンだと嫌われるんじゃないか?」と心配された。――普通なら一理あるだろう。が、妹は可愛い可愛い俺の妹は違う。自分の欠点をよく理解しているのだ。ゆえに、嫌われない。と答えたら「分かった。同類かよ」と言われた。
でも、考えてみてほしい。この世界の魔法適性はダブルの人間がほとんどだ。とはいっても、貴族は顔か能力など使えるか見て婚姻を結ぶから必然的にそうなるのだが――ちなみに一つの場合は元の素材が全然違う――とりあえず貴族の大半はダブルである。オレはトリプル持ちだが。
基本元素魔法と呼ばれる基本の魔法。属性は主に八つである。火、水、土、風、光、闇、夢、無。全ての魔法は主にこの八つのどれかからなっており、応用魔法も必ずどれかの属性が入っている。今時、己の身を守れない令嬢はいない。昔なら生意気だとか思われていたが、今の世は自分の身を守れるなら安心だという一択のみである。まぁ、厳密に言うなら自分が助け出すまで持つから少しは安心という問題だが。ちなみに俺は、それ以前の問題にそんな状況に陥れさせる奴は漢ではないと思っている。
話が逸れた。さて、俺の妹は身体が弱く生まれた。儚げ美少女という単語がピッタリの妹である。小食であり――というより食おうと思っても食えないらしい――何もないところで転び――血が出ても骨が折れても本人はケロっとして「またやらかしました」と言うだけで気にしない。いや、悟っている感じである。見ているこちらがヒヤヒヤする。――肌の色は病的に白く――本人は「日焼け止めいらずで便利です」と肌を焼けない事を気にするどころか便利呼ばわり。――すぐに熱を出すほど病弱――でも、暇だからベットから抜け出したり、部屋から抜け出そうとする行動力。誠実に別のところで発揮してほしいと思うのは間違いだろうか。――そして、最大の要因は適性が皆無である事。――「でも、適性があると面倒事が起こるのでは?ただでさえ身体が弱いのに強硬手段を取られたら抵抗できませんよ」との言葉だけは同意した。いくら適性があろうとも術者本人が気絶したら魔法は発動できない。常識中の常識である。が、兄としては全くの皆無というのは心配である。――こんなにも不安な要素があるのだ。むしろ、コレで心配したり過保護にならなければ家族ではないというのは偏見だろうか。
しかも、本人は自覚はしているが無茶をする。いや、本人は無茶をしている自覚はない。ゆえに、心配なのである。
ただ本当に、あの逞しい精神だけは良かった。簡単には折れないし、折らせる気などない。可愛い可愛い俺の大事な妹は少なくとも、俺より何かしらの面で優れている奴にしか渡さん。コレは兄上達も同意している。――ちなみに、兄は二人。弟一人。妹は……というより、女は母と妹。――
さて、大事な妹に寄る害虫共を追いださないといけない。俺より優れているところが一つもない奴は、少なくともやらん!!!妹の性格を理解したうえで、配慮できる人格者前提であり、優れた能力を持つ者の選別もやっとおくべきだろう。最低限のレベルに達してない奴は、妹の傍に近寄る権利はない。
可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い俺の妹の為に、多少の無理や犠牲は伴っても構わない。さぁ、妹よ待っていてくれ!!!!
ちょっとした設定。本編に登場していない者も含む。
・シスコン兄
公爵家三男。上に兄2人、妹一人、弟一人。
魔法の適性はトリプル(闇・夢・無)で、剣はそこそこ。
魔力の量は普通だが、コントロールが高い。
優先順位は、妹、家族、友人。が基本。
親しい間柄でないとドがつくほどのシスコンだと気がつかない。
外面完璧。
・妹
実は転生者。
身体弱い、適性なし……でも家族強い。=気にしなくてよくね?
なんだかんだ思いつつ、自由人である。
家族の事は好き。
・友人
幼少期からの兄の友人。思考回路、行動力を理解している。
ある公爵家の嫡男。遊び心を忘れない人。
他にも、色々と設定はありますが……続編書く気になれば、その時に書こうと思います。
では、失礼します。