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1話目

 3ページコメデイ作品


アンケート協力ありがとうございました。


今日から開始

 ある日の学校の帰り道、高校から駅までの道で憧れの金色の髪で柔らかそうな髪質、素朴な感じで誰もが親しみを持つと思われるお嬢様なのにお嬢様っぽくないクラスメイトを見つけた成績にしろ、見た目にしても良くも悪くもない平凡な高校一年生、真水君。

(あっ、矢野原さんだ)

 矢野原さんに会えた嬉しさを表情に出さないようにして彼女に声をかける決心をしながら真水君は近づいていく。


(さりげなく声をかけて一緒に帰れないかな~~)

 何かが頬に当たったので微妙に気になった真水君は殺傷能力はないかもしれないが、恐ろしく威力のありそうなゴム弾で威嚇射撃をされた。

「あら、真水君! 何、座ってるの?」

 振り向いたときに真水君を見て微笑んでいるということは、矢野原さんも彼に関して悪い感情はないとわかる。しかし、真水君は空から攻撃されたショックでそれどころではなかった。ゴム弾でも上空からの重力が加わっているので大怪我、下手をすれば死んでいたかもと思うと言葉が出ない。


「お嬢様に背後から近づく不審者め!!」

 真水君に威嚇をしたのはヘリコプターの席からの迷彩服の男だった。矢野原のお嬢様を守るためかヘリから飛び出した迷彩服で銃を持っている男は当たり前だが、パラシュートを開いてゆっくりと降下してくる。その彼はパラシュートが切れた電線に引っかかり、電流で体にダメージを受けた。


「うぎゃあああああ!!」

「誰!?」

 真水君はそんな状況なので焦りものだが、矢野原お嬢様はなんだか心配はしていても、またかという感じの驚き方である。この迷彩服の男はお嬢様の前で何度も自分のミスで怪我をしているのかもしれない。


「大丈夫ですか?」

「うぅ…………」

 怪我をしている迷彩服の男を放っておけない真水君は彼に肩を貸す。

「鍛えているから平気よ」

 矢野原さんの視線を感じたと思った真水君は、優しい声をかけてくれた彼女に自分の下心を悟られないようにさりげない口調で返した。


「え? 矢野原さんの知り合い?」

「彼は私のボディガードよ~、という訳でー、私を危険から守ってくれるの」

 矢野原さんが迷彩服の男をボディーガードと紹介すると、そのボディガードに真水君はこめかみに銃をつけられる。

「え?」

 さっきから怖い思いをしていたのはこの人のせいかと思って、彼は顔を青ざめさせられるのであった。


「この方はクラスメイトの真水君、不審者じゃないわ」

「そうでございましたか!!」

 お嬢様より説明を受けて敬礼をするボディーガード、良く考えれば矢野原さんはお嬢様なんだからボディーガードがいてもおかしくないよなーと考えながら真水君はボディガードさんに申し訳ないという表情をすることしか出来ない。


「迷惑をかけてしまいましたわね、せめて私の家でお茶でも飲んでいってくださいな」 

 ボディガードが仕事に忠実なのは良いと思うけど、と思っていそうな感じの若干困り顔な矢野原さんに真水君は誘いを受けた。

「あっ……喜んでっ!!」

 理由はどうであれ、矢野原さんの家に招待されることになった真水君、断るはずがない。


(わーい♪ 愛しの矢野原さんの家に行けるぞっ!)

 嬉しさで胸が高まっている真水君は夢心地である。

「まだこっそり付いてきているけど気にしないでね」

 街の商店がある道に草は似合わないのでバレバレだ。隠れる気がないんじゃないかと疑ってしまった。

(こっそり……?)

 真水君は疑問を感じているが、銃口を自分に向けられている気がしたので下手なことは言わないようにした。


 理由は不明だが豪邸の勝手口から招き入れてくれた矢野原さんが客室に案内してくれるのかと思ったが、予想外なことに自分の部屋へ案内してくれた。しかも、使用人さんがお茶を運んできてくれるものかと思っていたら矢野原さんが持ってきてくれる。

「紅茶で良かったかしら?」

 好みの女性の部屋に入れてもらった時、大きな子グマのヌイグルミがあったのでそれだけは忘れないようにして彼女にプレゼントを考えた真水君はお茶を持ってきてくれた矢野原さんにお礼を言った。


「あっ、ありがとう」

 純粋に紅茶を楽しんでもらおうと持ってきた矢野原さんに紅茶をすすめてもらう。

「これは私のお気に入りの紅茶なの。お口に合うといいなぁ」

 花のように香しい匂いがするこの紅茶の銘柄は『ローズヒップ』という種類だと教えてもらった。

「美味しいよっ」

 矢野原さんの笑顔が見れただけで満足な真水君は胸の鼓動が大きくなっていく。


(こんなドキドキしてて味わからないけどね……)

「良かった♪」

 矢野原さんに喜んでもらえたのは嬉しいのだが、真水君は嫌な予感を感じた。

“早く帰りたい”

 大きな子グマのヌイグルミからのぞく視線に真水君は涙目になった。 憧れのクラスメイトと一緒で幸せな気分をぶち壊されて恐怖を感じる。


 1週間くらいで完結予定


次の話は少し短いかと。水曜日15時前後に予約投稿しておきます


楽しんでもらえるといいな^^

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