終・友の後日談
都萌まどか・伊集院葵子・天幢寺椿の後日談。
「ここ、、、であってるのかな?」
「わかんない、、、」
「でも、マップではここよ」
私達は大きなビルの前に立っていた。
私の手の中にはあの日、瓦礫の中から探し出されて綺麗にされた靴。
椿の手の中にはあの時のドレスと同じ色で使いやすいデザインのワンピース。
葵子の手の中には今まで一緒に撮った写真全部集めてコメント書いていったアルバム。
「んん?あ?都萌たちじゃねぇか。こんなとこで何してんだ?」
「神楽先生。」
「悪いけどもう俺は先生じゃねえんだよな。見たところ、白銀への贈り物って感じか?」
「、、、はい。陽翠、ここに居るんですよね?」
「ああ。一応声かけてきてやっけど、、、おし、待ってろ」
神楽先生がビルの中へ入っていった。
夏の風が頬を撫でていく。木の香りが漂って。
だだだだだっ!!!!!!
ばんばんばんばん!!!!!ずどぉぉ!!!
ぐっしゃああああ!!!!!!
「おい、白銀!!!!大丈夫か!!!!」
こけたのか。こけたな、これ。ぐっしゃあああって。凄い音したけど。
「まっ、、、まどかっ!!椿!!葵子っ!!!!!!」
綺麗なポニーテールはやや乱れていた。
私達は飛びついて陽翠の小さな身体を抱きしめた。
「「「おかえりっ!!!!!!」」」
「っ、たっ、ただいま!!!!!」
帰ってきたんだ。陽翠は。ちゃんと。生きて。
泣きじゃくりながら私達は話した。
「ひっ、一言くらいっ、言ってくれても良かったじゃないっ!!急にいなくなんないでよぉ!!」
「あの時守ってくれて本当にありがとう。怪我、もう大丈夫?」
「うわーん!!こんなにちいちゃくて可愛いのにあんな戦ってたなんて!!!気づけなくて本当にごめんねぇ!!!!」
えぐえぐ、きゃーきゃー、みーみー。思い思いの擬音で泣きじゃくりながら感謝を伝えた。
「えっ、、、これ、靴!?!?どっか行っちゃったと思ってた、、、」
「リボンの部分は付け替えたんだけどね。でも、他の部分は結構綺麗になったでしょう?」
「服っ、、、!?!?しかもこの色、、、」
「陽翠似合ってたからね。もっともっと、これ着て思い出作って!!!」
「っ、、、!!!!」
アルバムを見た瞬間、陽翠は蹲って泣き出した。
「あっ、、、ありがとぉっ、、、ほんとにっ、、、友達に、なってくれてぇっ、、、」
「当たり前だよ!!!!これからもこの先もずーっとずーっと、ずーーーーーーっと友達なんだから!!!!!!」
「忘れないでよね!!!!」
「体調気をつけてね!!!たまに連絡してね!!!」
「「「「またねっ!!!!!!」」」」
一時交わっただけの道。私達はまたそれぞれの道を歩み始めたんだ。その先にある思い出でまた会えたら。
その時はみんなでたくさん話そう。一日なんかじゃ足りない。もっともっとたくさん話すから。
今はお別れ。
会えないなんてことは絶対にないよ。だって道は繋がってるから。どこをどう歩いても、最終的には繋がってるから。
ばいばい。陽翠。
幸せに。
いつまでもいつまでも、友達だよ。
***
花手毬柚希・梅宮紗里の後日談。
「っ、、あれ、白銀ちゃんじゃない!?!?」
私、花手毬柚希と親友、梅宮紗里は町中でとてもよく似た人を見つけた。
(白銀ちゃん、浄化師だったんだ、、、)
あの日命を懸けて戦っていた後輩。今まで見た何よりも。百万円のオーケストラよりも何千万の美術品よりも。
美しくて、感動した。
ゆっくりと女の子が振り返った。
天使のような笑顔を浮かべて。
「先輩。お久しぶりです。」
「うっ、、、うわあああああああああん!!!!!!!!!!」
「じろがねぢゃあああん!!!!!お疲れざまぁああああ!!!!!!」
「えっ、、、うわっ!!」
全力で2人で抱きしめた。
この後輩の幸せを祈って。
***
有栖川真姫・美姫朱音の後日談。
「陽翠、もういないのか、、、」
たった数ヶ月。それだけで陽翠はもう私達の核になっていたことに今更気がついた。
「もう一回、会いたいなぁ、、、」
内気すぎる朱音がそういうくらい。
「会える、、、よね。だって世界って広いもん。」
そうだよ。会えるに決まってるよ。
「真姫ー!!朱音ー!!アルバム作るから、コメント書いていって!!」
朱音も私も、書くことはもう決まってたんだ。
「またね。ずっと友達だよ。」
「絶対また会おうね!!忘れないから!!」
***
「いずーー!!!」
「?」
町中で懐かしいような大声がした。
「俺、絶対いずのこと忘れないからな!!いつか全部思い出したら、手紙かなんか、くれよ!!!!」
「俺んちの住所○○○区○○丁目○○-○○だからなーーー!!!!!!!」
「「個人情報町中で叫ぶな馬鹿ぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」」
青く澄み渡った夏の空に、懐かしい誰かの個人情報と友を守る怒号が溶け合って、浮かんだ。
今回の章はこれで終了です!!いかがでしたでしょうか!!!
この章のタイトル「星霜の抱擁・久遠の友情」は過去を受け入れ抱きしめることと永遠の友情をイメージしました。おまけページがあとに続きます!もしよろしければブックマーク、高評価で応援していただけますと大変励みになります!!




