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幕間・桜月綾星はおしゃれしたい

幕間を三話ほどはさみます。桜月さんの話です。

「どうすっかなぁ、、、」


ベットの上に並んだ服。私の持っている服を総動員した結果だが本当に服が少ない。


何でこんなに悩まされているのかと?


「クインテットになったお祝いをしてくれ」


先日クインテットになることが決まったバディの水滝原碧からそんなメッセージが届いた。


了解、と返したがさあどうしようか。


持ってる服はTシャツとジーパンとパーカー。それぞれ白と青がベースでTシャツはよくわからない英文の内容だけが違うものたち。


水族館に行きたいと言われたため水族館は決定だがその他は任された。ちょっと良い晩ご飯でも奢ってやるか、、、。


「買いに行くか。」


私はショッピングモールに徒歩で向かった。


話が変わるが私の服の好みはフレガリだ。ロングスカートやワンピース、上品で可愛い服が大好きだ。だが、、、


「私、背ぇ高いんだよな、、、」


+顔。


吊り目!

吊り眉!

眩しいときはジト目!


顔も合わさって可愛い服が全くもって似合わないのである。


可愛い服のコーナーの目の前まで行ったが店に入る勇気がでない。目の前を通り過ぎるのはきらきらした可愛い女達。美容院が苦手で髪は重たいロングヘア(前髪は自分で切れるようになった)とシンプルな服装。


(やっぱ良いや、、、)


回れ右して帰ろうとしたその時。


「綾星ちゃーん!」


聞き慣れた呼び声が聞こえてきた。


「本願寺さん。どうしたんですか?」


「買い物!久しぶりに服買おう思て!綾星ちゃんは?」


「私は服を買いに。」


「へえ!ええやん!綾星ちゃん、こういうの買うん?」


まずい。こんな可愛い店の前に立っていたことを忘れていた。慌てて


「あっ、この後移動するんです!!こんな服似合わないし、、、!!」


「ええっ!?なんで!?かわええやん!今のうちに好きな服着な損やで!」


がしっと腕を掴まれて大股で本願寺さんはお店の中に入った。


『いらっしゃいませー!』


店員さんの大きな声が響いて店の中に強制的に入った。


「綾星ちゃん五歳のときから可愛いもん好きやったしなぁ。ぜーんぜん買わせてくれへんかったけど。」


『綾星ちゃん、これ欲しいん?』


そう聞かれても全部首を横に振ってきた。ここまでしてくれる人にこれ以上迷惑はかけられない。そう思ってて。


「んー、綾星ちゃんは、、、」


次々と服をかごにいれる本願寺さん。黒のロングスカート、チェックのミニスカート、袖口に控えめなフリルのついたブラウスにもこもこのボレロ。私も何個か選んでかごにいれる。


全部憧れてたもので心が浮き立った。


「んー!かわいい!こっちは?」


くすんだ水色のブラウスと黒のロングスカート。

オーバーサイズのカーディガンとチェックのミニスカート。

深い赤のタートルネックのニットと白いスカート。

シースルーのビスチェワンピース。


何着か試着をしていったとき。


「あ!可愛いやん!におうとる!」

「かわいい、、、」


くすんだピンク色のニットは楕円形の窓から肩が見えるデザイン。


黒いロングスカートは歩くたびに揺れるデザインでふわふわ広がっている。


靴は黒のベルト付きのぺたんこなパンプスで白いレースのタイツ。


「やーん、かわいい!!!!店員さーん!これください!」

「かしこまりました。」


さらっとスマートに本願寺さんがお金を払った。


「えっ、いいですよ!そんなの!」

「ええのええの!妹甘やかすの趣味やから」


悪戯っぽく笑って返された。


「この後は?なんか買うん?」


「メイク道具買って、、、あと髪の毛切ろうなって。」


本願寺さんはお店の外で待ってて私は髪の毛を切りに行った。


あご下4㎝タッセルボブでお願いします。前髪は整える感じで。


よし、言える。頑張れ、私。


「軽さはどうなさいますかー?」


想定外の質問しないでよ!!!!!


「おお!かわええ!すっきりしてる!」


髪を切り終わって帰ってきた私を見て本願寺さんは言った。


私は重たい陰気ロングから軽やかな今風のボブに変身した。思ったより前髪をざっくりいかれたが表情が見やすくて良いかも。頭が随分軽くなった。


「次は、、、コスメか!」


化粧品売り場はとても眩しかった。このままではジト目が発現してしまう。顔を前に戻して売り場を見た。


「えーと、、、ベースは下地とパウダー、、、かな?ファンデーションはいらへんよな。綾星ちゃん肌もちもちのマシュマロやんかぁ。シミそばかす一個もない。うらやましいわ~」


小さいときから本願寺さんは日焼け止めを絶対に塗らせた。焼けてからじゃ手遅れだから、と。


「アイシャドーとマスカラとアイライナー、それにチークとリップ!どんな色が似合うかなー?」


「何かお探しですか?」


素早く店員さんが現れた。わっ、怖っ。


「この子にあうコスメ探してるんです!この子初メイクで~」

「素敵ですね!お任せください!」


大きな鏡の前に座らせられて店員さんが持ってきたたくさんのコスメを試していく。


「お客様のお肌の色には、、、」

「目の縦幅を強調するように、、、」

「チークは丸くふんわりと、、、」

「マスカラは軽く束を作るように塗って、、、」


人生一番の情報量が頭に入ってくる。


「ありがとうございましたー」


また本願寺さんが出すと言っていたけど私も譲らず、結局半分こすることになった。


「今日はありがとうございました!楽しかったです!」


「ええよええよ!綾星ちゃんも()()()()()()()()()()()()()()()()()


、、、はい?


今なんて?でっ、、、デート!?!?碧と!?違う違う!ていうかなんで!?碧となんて一言もっ、、、!!


「んー?正解やろ?お姉ちゃんの目は誤魔化されへんでぇ~」


本願寺さんによる追っかけ回しは帰るまで続いた。





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