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幕間 ある配達員、藤嶋晃の証言

本日も2話構成となっております。

こちらは2話目です。

 全く冗談じゃない。こっちはしがない運び屋なんだ。

 ヤーさん共の内輪揉めに巻き込むんじゃねぇ!

 ……って言えたらどんなに良かったか……

 

 あの日はいつものように、”加工屋”に運んで、そこからあの女の家に届けるだけのいつも通りの簡単な仕事だったんだ。

 なのに、出発間際になっていきなり受け渡し先の変更とか言ってきやがる。

 面倒とは言え依頼主様だ。あの時は逆らうわけにもいかんと思って素直に従ったよ。

 もちろん、裏取りはしたぜ? でないとこっちの独断とかって言われかねないからな。

 まぁ結局、その裏取りをした相手もすでにすり替わっていたようで、まんまと一杯食わされたわけだが。

 

 どうやら、俺が運ぶはずだった”荷物”はそのまま”加工”させたくないやつがいたようでな。そいつを逃がして偽の荷物、まぁどっかから適当な検体か何かをかっぱらったんだろう。

 それを身代わりにして加工屋まで運ばせる、しかも受取人もすり替えていたらしく、その検体を適当に加工して仕舞い込んでから俺に渡したらしい。

 なんでそんな雑な仕事するんだか……

 

 まぁ結局? あの女の元にゴミなんか送りつけたもんで、あっさりバレたワケだが。

 やらかした連中は全員粛清されたみたいで、俺もめちゃくちゃ詰められた。マジで命の危機を感じたな……

 元の契約上、機密保持と盗難防止のため荷受けと配達の間に荷を検めないって言う決まりと、一応裏取りをしようとしてたことでなんとか事なきは得たが、マジで俺まで出荷されるんじゃないかと気が気じゃなかった……

 追加のルールで、直前でのルートや荷受人の変更はしないってことが契約書に明記されたな。

 これで今回みたいな厄介事は無いと思うが、ほんと、頼むぜ……

 

 ん? 粛清されたアホどもがどうなったかって?

 

 そんなの、あの女のディナーかランチかモーニングだろうよ。

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