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第32話 品格

※4/3


一部内容修正、入れ替えを行わせていただきました!


以前の30〜34話の内容に変更がございます、ご了承いただけましたら幸いです!



その直後、私を追いかけてきたクロウも合流した私は、彼女たちの話に割り込もうとしたのだけれど、クロウの助言により、まず状況把握のために角からこっそり覗いて様子を見ることにした。



「神との対話もできていないあなたが、聖女だと言い張るつもり?」



「身の程をわきまえなさいよ」



「正々堂々と競い合って決まったことでしょ?」



なんだかんだ言われているが、リイナも言われっぱなしというわけではなく、ちゃんと言い返しているようだ。


でも3対1では、押しで負けてしまう。



「そうね、まぁ本当はもっと相応しい能力の人間が聖女をするべきだと思ったけれど、あなたの力の強さには敵わないから大人しく引いたわよ」



「でも、今はどう?血族に呪われた汚らわしい人間がいる、その状況は聖女として相応しくない。」



「まぁ、みなさん。彼女は何も悪くないのですから、責めるのはお門違いですわ」



「……」



捲し立てている2人を宥めるように一人が静かに口を開いた。

一瞬リイナを庇ってくれるのか……と思ったけれど、そうだとしたらこんな対立構造にはなっていなかっただろう。


だから、彼女たちはこう続けた。



「だってそうでしょう?彼女に落ち度はないもの。聖女の座が狙いなのであれば、彼女でなくても、儀式を行った私たちの誰かが、同じ目にあっていた。その場合は、ルナ令嬢のように庇ってくれる相手もいませんでしたでしょうから?私たち本人が苦しい思いをしていたでしょうね」



「!」



私はカッと血がのぼる。


一見、リイナの無事を祝う言葉に聞こえなくはない。

でも、実際に言いたいのはこういうことだろう。



『あなたを庇った《《せいで》》従姉妹が呪われ穢れたのだ』と



これは、リイナにとってはこの件を外野から責められていることになり、

私にとっては侮辱である。


だから殴り込みに行こうとしたのだ。


しかし私はそれを実行できなかった、なぜならクロウに肩を掴まれ止められたからだ。



「こらこらこら」



「ちょ、はなしなさいよ!」



小声で抗議したけれど、クロウは黙って首を横に振る。



「今君が行ってどうする」



「言われっぱなしじゃ納得いかないわ!」



「ここで君が殴り込みに行ったら、あれやこれや余計に騒ぎ立てられるよ?せめて言い合いで収まる程度に怒りが静まってから行ってくれ。じゃないと血祭りが起こる」



私はクロウにそう言われると、頬を膨らませて、その場にしゃがんて、彼女たちの話の続きを聞いた。



「だから、呪いをかけられそうになったリイナ嬢が責められるようなことは何もありませんわ。でも、穢れた親族がいる令嬢が相応しくないというのは、曲げようのない真実ですわね。」



「もちろん、挽回方法がないわけではないわ。聖女の力で親族の呪いを自ら解くこと。」



「でも残念ね、あなたにそれはできない。浄化でもなければ治癒でもないのだから。」



「どれだけ素晴らしい力でも。近しい人間すら救えないなんて、虚しいわね」



リイナを囲む彼女たちは、フフフ、アハハと笑いながら、リイナにそう詰め寄った。

もうプライドとかそういうのはなく、とにかく難癖つけてでもリイナを引き摺り下ろして、自分がその地位につきたいのだろう。


リイナは軽く俯きながら、両手で服をギュッと強く握った。

もう本人にはこんな暴言耐えられないだろう。


そう思ったけれど……そうだった。



「私のことはいい。危機管理が甘かったのは事実だもの。」



リイナはそんなヤワな人間じゃないのだった。


リイナはもう一度手を強く握り込んだ後、息を思いっきり吸い込むと、パッと顔を上げてこういった。



「でも、呪われたからって、ルナのことそこまで責める資格は、あなたたちにはないわ!」



他の誰でもない、私のために、声を上げてくれたのだ。


ここまで読んでいただきましてありがとうございます!m(_ _)m


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