雪の日
少し曇った窓を開けようと、その冷たく湿った取手を触る。
外の様子を見ようと、まるで冷蔵庫に首を突っ込む子供のようにして、その白く灰色の外を覗き込んだ。
舗装されたばかりの道路が濡れて黒く光っていた。路肩の車の上には少しばかり雪が積もっていた。
今となっては触れるとすぐに溶けてしまうほどの雪。
僕が何の問題もなく寝ていた数時間前の雪はきっと、テレビでよく見るちゃんとした雪だったんだろう。
雪の日が僕は好きだ。スケボーやスキーが好きなんじゃない、むしろした事もない。
雪の日は外の景色、空気が変わらない。日が上り、暮れるまでずっと白と灰色の世界。
時が止まったように思えて、僕は落ち着く。
なぜ落ち着くのかはまだよく分かってない。