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 これまた、少しの逡巡の後、橋本先輩はぽつりぽつり、と話し始めた。

 「私には二つ下の弟が居るんです。弟は私と何もかもが真逆でした、私と違って身長は高いですし、筋肉質でガタイは良いですし……何より、性格が違いました、弟は、とても喧嘩っ早いんです。よく顏を腫らして帰ってきました。所謂、不良と言われるやつです」

 

 「そんな生徒、この学校に居たか?」

 宮下先輩は腕を組み首を傾げる。


 「いえ、弟は違う高校に進学しました」

 

 んんっ

 橋本先輩は咳ばらいをする。

 

 「弟は勉強は出来たのですが、先ほど言った通り素行が悪かったので内申点が低く、私と同じこの高校を受験したのですが落ちてしまいました、それで、今は滑り止めで受けた高校に行っています」


 橋本先輩は座る体制を正し、「ここからが本題です」と言い、話の続きを話し始めた。


 「最近、顔を腫らして帰ってくることが増えたのです。酷いときには脚を引きずって帰ってくることもあります。流石にこれはただ事ではないなと思ったのですが、弟に聞いても絶対に教えてくれないので、私の友達、中学校時代の友達が弟の高校に通っているので、お願いして、弟の事を調べてもらったのです」


 ふう、と橋本先輩は喋り疲れたのか小さく息を吐く。


 「なにか、飲み物でも買ってくるか?」

 

 「あ、いえ、大丈夫です」


 そして、また、小さく咳ばらいをし、話し始めた。


 

読んでいただきありがとうございます。

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