24話 ぎゃあぎゃあ
荒谷が寝てから、色々と考えてみた。
その結果、僕は分かった。
「ねぇ、現さん」
「……、?」
それは。
「《創造捏造》って何ですか?」
考えても分からないものは分からない、と言う、簡単単純なものだった。
だって、《創造捏造》に対する知識も無しに、どうしろって言うんだよ!?
荒谷が言うには、《創造捏造》は慣れてしまえばどうにかなるらしい。
なら、さっさと慣れちゃえば良いじゃないか、なんて結論に至っても仕方ないよねうん仕方ない。
「「ッ!?」」
「?」
と、視界の隅で三人がそれぞれ反応を示している。
「って、荒谷起きてたの?」
「面倒から逃げたかったからな。狸寝入りしてた」
「それ言っちゃうんだ?」
で、当の本人である現さんと言うと、
「……、……、……、……、……、……、……、……、……、……、……、……、」
無言の圧力。
僕に顔を近付け、目を見開き、僕を凝視していた。
「雨宮、練、とか、言ったな」
「は、はいっ!?」
あれなんで声裏返してるんだ僕!?
別にやましいことなんてない筈なのに!
「貴様、今、つけている、下着、女物、だろう?」
「「「「は!?」」」」
僕、猿渡さん、荒谷、アリス。
その四人――この場にいる現さん以外の全員が、驚愕に目を開いた。
「ちょっ、えっ、何で知っ」「え、雨宮君否定しないの!?」「おいテメェそれ誰の下着だ!? 二人のどっちの下着だ!? つーかその下着って上か下か!?」「アリスのはサイズ的に違うでしょうけど、いやでも雨宮練は細いしもしかしたら上なら!?」
ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ。
「好きな、女性の、下着を、つける、気分は、どうだ?」
「いやいやいやいや違いますよ何を言ってるんですか!?」「でも《創造捏造》で言った事よ!?」「好きな『女性』って事はクオンか!? クオンのなのか!?」「何故アリスを女性扱いしないのですか!」
……ん?
今、猿渡さんはなんて言った?
『でも《創造捏造》で言った事よ!?』
こう言った。
つまり。
人の心を読むのが、現実さんの力《創造捏造》……?
「って言うか、雨宮君の好きな人ってこっちの世界にいるの!?」「テメェ! アイツが好きなのがクオンなのかスミレなのかハッキリしやがれ」「アリスです!」「……、……、……?」「「え?」」「あ、いや、雨宮練がアリスを好き、と言う意味ではなくてですね!」
右手を顎の下で丸めて思考を深める僕の横で、ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ声がしていた。




