表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/50

13話 ずっとここにいたいの?

「……寿命で死ぬまで、ずっとここにいたいの?」

「え?」

 そこに居るのは、本当に同じ人物――猿渡久遠さんなのか?

 そう言いたくなるほどに、そこにいる【うずまき】女店長こと猿渡さんは、悲しそうな顔をしていた。

「……さって、と! とりあえず、洗濯機の中から残りの洗濯物を持ってきてくれる?」

「え、へ、あ、は?」

「手伝い、してくれるんでしょ?」

「あっ、はい喜んで!」

 と、叫べばすぐに振り向いて、【うずまき】の中へとダッシュ。

 初めて入る店の奥で迷いながらも、洗濯機を見つけて中から洗濯物を取り出――

「あれ?」

 ――なんだっけ、この水色のフリフリがついていて、タグにアルファベットが一つとか書いてあって、立体的な丸みを帯びている布は――

「ごフッ!?」

 ……深くは考えないようにしよう。

 だって今、深く考えるべきは、先ほどの猿渡さんとのやりとりなのだから。

 時間がかかりすぎてしまうから歩きながら考えるが。

「寿命まで……?」

 思えば、最初から不思議だった。

 なんで、猿渡さんは現実の僕の状況を理解していたんだろう。

 僕ですら知らなかった、現実での悲惨な光景を。

 本人が、自分の境遇を知っている。

 ……それ、普通なの?

 荒谷の境遇、は猿渡さんの口から出てきていたから分からない。

 でも、アリスは自分から語っていた。

 どうやら、猿渡さんは現実の自分がどうなっているのかを知っている。

 どうして?

 と。

「あ、やっと来た」

 そこまで考えていた時に、僕は猿渡さんの所にたどり着いていた。

 どうやら、もう僕の思考タイムは終わるらしい。

 まぁ、仕方ない、のだろう。

「でも、わざわざありがとうね」

 洗濯物入りのかごを受け取りながら、猿渡さんは笑顔を浮かべる。

「もうすぐ私もそっち戻るから、冷蔵庫のお茶でも飲んで待ってて?」

 ……この笑顔を曇らせてまで、自分はでしゃばりたいか?

 答えは、ノーだ。

 なら。

「分っかりました!」

 僕は、足元の海水を跳ねさせながら、駆ける。

シリアス(に似た何か)が続いていましたが、次回からはまたギャグ(に似た何か)に戻ると思います。

ここまで応援ありがとうございました。

まぁ、まだまだ続きますが。できれば、まだまだお付き合いください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ