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詩歌集

ドラゴンの花嫁


幼き頃からよく見る夢

翡翠色の瞳に 天色に煌めく鱗

蝙蝠こうもりのような翼に 蜥蜴とかげのような尾

怖そうで けれども優しそうな

そんな 大きな体の運命の貴方



御前が心身ともに熟した頃

御前を迎えに行く



低くて 私の心によく響く貴方の声


美しい貴方の姿に 声に

私は恋をした


待ってて 待ってて

貴方に見合う女になります

だから 少しだけ待ってて

時間トキを貸してください


天色の許嫁の貴方

ドラゴンの貴方




桜舞い散る 春頃

私は十九を迎えた


心身ともに熟したかなんて

分からない

貴方に見合う女になったかなんて

分からない


けど 貴方は私の夢から飛び出てきた

私のもとに現れた

大きな翼を羽搏かせながら

翡翠色の瞳で私を見下ろし 見詰め

貴方は低い声を 震わせる



この時間トキをずっと待ち望んでいた

美しく育った御前よ

私と共に 時間トキを生きよう

今世こそ 私と一緒になってくれ



私はあたたかな雫を溢しながら

こくりと 頷く


天色の許嫁の貴方

ドラゴンの貴方



私は今日

天色のドラゴンの花嫁になった





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