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83 たまには二度寝も

ここ最近、俺は中々にアグレッシブであったと思う。


シスタシア王国に行ったり、アンデッドを倒したり、闇オークションに行ったり、エルフに会ったり、遺跡で色々頑張ったり、婚約者が増えたり……うん、思い返すと中々色々あったと思う。


とはいえ、そんなことが関係ないくらいに自室での睡眠が心地よい。


ベッドの上で柔らかい布団に包まれていると、不思議と心が安らぐ。


最近は、たまにベッドに進入してくる婚約者のセシルとハーフエルフのソルテという2人が居たが、本日は潜り込んでないようで、布団の温もりだけを感じる。


2人の可愛い女の子と添い寝というのは中々に良いものだが、たまには一人でのんびり寝るのも悪くない。


うっつら、うっつらと、少し目を覚ましてからベッドの温もりに身を任せていると少しづつまた睡魔が近づいてくる。


「もうひと眠りもいいかも……」


朝食までまだ時間もあるし、その欲望に身を任せようと俺はゆっくりと眼を瞑り――


「おじちゃまー!」

「ぐえっ……!」


ドスン!という、衝撃と共にお腹に何かが馬乗りになる。


いや、まあ、慣れてきた重量なんだけど……


「……おはよう、ティー」

「おはようごじゃます!おじちゃま!」

「うん、元気に挨拶出来て偉いね」

「えへへ!」


俺に馬乗りになっているのは、毎度ながら何故か会う度に突撃してくる姪のティファニーであった。


本日も大変愛らしい笑顔だが、ここ最近朝の突撃は無かったので油断していたと言えば油断していた。


「それで、ティーさんや。どいては貰えないだろうか?」

「いや!」


やんわりとお伺いを立てるが、バッサリと一刀両断されてしまう。


何とも愛らしい笑みで拒否をするものだ。


「それはどうしてかな?」

「きょうは、てぃーのひなの!」

「うん?そうなの?」

「せしると、そうきめたの!」


話を聞いてみると、最近はソルテが来たばかりだったからソルテを優先していたが、それだと不満に思いそうなティファニーのために、それぞれ俺を起こす日をセシルと決めたのだそうだ。


何か本人の知らないところで妙なことが決まっていたが……婚約者と姪が仲良くやれてるようで、少しホッとする。


「あれ?スワロは?」

「おねえちゃんは、きょうはままとねてましゅ!」

「そっか」


いつも一緒の双子の姉であるスワロはまだ母親とぐっすり寝てるそうだ。


まあ、その位まだ朝は早い時間なんだけどね……


「おじちゃま!あそぼ!」

「いいけど……朝早いのに元気だね」


ひょいっと、ティファニーを下ろしてから、俺もベッドから起き上がる。


外は中々に快晴そうで、洗濯日和に見えるが、今世ではメイドさんがそれらの雑事をやってくれるので、あまり縁は無かった。


まあ、これでも前世では家庭技能をフルで備えていた俺だし、メイドとか執事の仕事も出来なくはないが、今世はやってくれる人が居るし無理に仕事を奪う理由もない。


水魔法で軽く顔を洗ってから、メイドさん達がが洗ってくれた新品の服に着替えて、鏡で軽く身だしなみを整えて準備完了。


「おじちゃま!はやくはやく!」

「分かったから。まずは朝ごはんね」


なんとも賑やかな姪に手を引かれて、食堂に向かう。


まあ、こんな朝も悪くないね。









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第3王子はスローライフをご所望
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