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杯から溢れた方の水

作者: 椅稲滴

 雲はしばらく動かなかった。

 そこに不吉な予感はあったが、当然、雨の気配はなかった。

 日差しも、残酷なまでに緩やかだった。



 飼い葉を求める馬がいた。

 私は悲しかった。

 とても遠かったのかもしれない。


 泣きじゃくる子どもが路の傍らに立っていた。

 脂ぎった土の路。

 上流には寝起きの巨大な顔があった。


 空はカーテンの色をしている。

 黄ばんだカーテン

 をもつ家の空は


 ややあって、家族が顔を出した。

 黒髪を切り落とす。

 翅は、細く世界の指からこぼれ落ちた。

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