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超ハードモード異世界召喚勇者物語  作者: 津筒津
人類救済の英雄
2/10

ハーレム?人類が生き残れたら強制です

ズバンッ!!


魔物が聖剣にて斬り倒される。

一息に数十、数分間に数百を斬り殺していく。


「”聖剣よ今こそ”ドラァ!!」


聖剣には力を発揮する聖なる言葉が存在する。

存在するが、長ったらしい言葉を数百と繰り返していれば省略できる所は省略するようになり、最終的には掛け声の前に発する面倒な言葉に成り下がる。


それでも聖剣は真価を発揮して極光を放ちドラゴン諸共前方全ての魔物を薙ぎ払う。


「出て来い魔王ぉお!!消し炭にしてやらぁ!!」


或いは聖剣も真価を発揮し過ぎて発動可能条件を引き下げたのかもしれない。

もしくは聖剣に感情があったのなら、この壊れかけの自棄になっているようにしか見えない勇者に同情したのだろう。


「勇者様! 西側が落ちました!至急救援をと!」


「西……あのオッサン役に立たねぇな!」


勇者に嫌味な態度を取って帰れと言った西側の軍を率いていた貴族、国家が今現在成り立っていないので元貴族というべき人間が魔物に屈したらしい。


「あの時に助け求めとけってんだよ!人類存亡の危機にプライド優先してんじゃねぇ!!死ぬのはテメェの部下と後ろの民達だってんだよ!!」


八つ当たりとして一般兵が対処できない魔物を根こそぎ斬り殺す。

いちいち全滅させていては時間的にも体力的にも無理があるのだ。


「よし!後は兵士でもいけんだろ。西に急ぐ!全開で走るから後から付いてこい!!」


「了解!」


勇者は走れば馬より早い。

愚痴もほどほどに走り出す勇者。

方角さえ合っていれば真っ直ぐ進むと大軍にぶつかる。

何十と繰り返しているので即決即断、部下と化している隊も既に慣れている。










ズバンッ!!


(小説とかだとハーレムとか大金とか名誉の為に頑張るんだよなぁ勇者って)



西側に到着し、砦を突き破り暴れ回る魔物達を斬り殺しながら考える。



(人類存続の為にハーレムは強制、大金も名誉も国家あってこそだろうし……でも見捨てられないよなぁ)


砦跡地まで魔物達を押し込み、もはや口癖になった聖剣の真価を発揮する言葉を


「“聖剣”ダァア!!」


これで真価を発揮する聖剣が哀れだ。

だが勇者からしてみれば知ったことではない、勇者にとって聖剣など1週間の付き合いのビームが出る剣でしかない。


「勇者よ!!もはや人類は終わり」

「魔王か!?魔王だな!?よっしゃ死ねぇえええ!!!」


聖剣が極光を吐き出す。

魔王への殺意で真価を発揮できるようになったらしい。


譲羽 護


彼は正義感とか功名心などで戦っていない。

責任感で戦っているのだ。

召喚された場所は避難所のような貧相な砦、土下座する姫君達は国を丸ごと壊され各国から逃げてきた哀れな亡国の姫達。

そんな可哀相な人達に乞われたら仕方ない。

頼まれたら大抵のことを仕方ないで請け負う彼のような人間を苦労人。

または社畜の卵と呼ぶ。





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