FourthとForce
『そう言う事!』優子が言う。
『俺らは本多さんの言葉で眼が覚めたんだよ。』大友が続く。
『でも、Forceは4人で1つじゃないのか?』相島は言うと、
『それが違うのよ。最初は私達もそう思ったんだけどね。』由子が言う。
『続きは私が話しましょう。』圭介は由子を制す。
『皆様はForceをどう捉えてましたか?
4つのと言う意味のFourthと考えていませんでしたか?
4人1組の参加ですからね。』圭介は続ける。
『それはあなた方が勝手に解釈しただけで、
私達は最初からForceとしてこの大会を開いたのです。
力と言う意味のね。』
『そして皆様は見事にそのForce、すなわち力を使い、
新しい挑戦者を自ら生み出したんですよ。』
『意味がわからないわ。』遥はそう言うと、
『まだわかりませんか?あなた方は参加申込書に、
最強4人組、和気あいあいの職場仲間、一心同体など
書かれていましたよね?』
確かに書いた記憶はある。浩平は黙って圭介の話を聞いている。
『でも、あなた方は力を意識して使ったのです。
4人の中から1人をふるい落とす力をね。』
『そんな事はない、ただそれが条件だったから。』健吾が言う。
『条件?その条件に合う人を選び、条件に合わない人は
選んでいないという事でしょう。』圭介は冷ややかな眼で見ている。
圭介のその冷たい眼を雅美は横目に見ながら、
背筋に冷たくなる感触を覚えた。
『もういいじゃないですか、俺らはふるい落とされたと思っている。
だから正々堂々やりましょうよ。』我慢出来ずに大友が言うと、
『私も負けないから!』と優子と由子が続く。
『他にご質問ありませんか?無ければ、これからルールを
ご説明致します。』
完全に静まりかえった集合場所。
『ではルールを説明致します。』圭介は静かに説明し始めた。




