参加者、山崎浩平(17歳)の場合。
『夏休みの思い出に…』
『4人1組、男女2名が参加条件だったので…』
『何だか空しさで胸がいっぱいになった…』
『優勝賞金100万円、決勝大会参加者全員にも賞品があります。
男女4人1組参加(男女各2名)』
Forceの参加を浩平に持ち掛けたのは、同じクラスで友人でも
ある大柴健吾であった。
健吾は付き合って9ヶ月になる同級生の彼女、佐々木優子と
デート中に駅前で配られたチラシを握りしめて、浩平の家にやってきた。
『これ面白半分に出てみない?この前のキャンプも大雨で不完全燃焼だったし』
確かに夏休みに入ってすぐにキャンプをしたが、
突然の雷雨でまともなキャンプなんて出来なかった。
『参加条件見ても、高校生参加OKで、
しかも賞金100万だぜ!決勝に残れただけで参加賞も貰える。
男女4人1組での参加だよ。
俺と優子お前とお前の彼女の4人で出ないか?』
申込はネットで行うようになっていたのだが、僕がネットで確認する前に
既に健吾は僕に参加の話を持ちかける前に実は応募していた。
『わりぃ、実はもう申し込んだんだよねぇ~』
『やれやれ』
既に申し込んだならば参加するしかないのか
僕はそう思い、Forceのホームページを確認する。
応募条件は確認したところ問題ない。
年齢もクリアー、健吾が話したとおり4人1組で男女2名ずつ、
ただし決勝大会は3泊4日の大会である為、あとは僕の彼女の
石田遥の許可を取るだけだが、付き合ってまだ2ヶ月の
浩平はもし決勝に勝ち残れば2人とって初の外泊になる。
健吾は帰り際に、
『付き合って2ヶ月ならば、そろそろいいんじゃない?多分待ってるぜぇ~』と
ニヤニヤしながら話した事を思い出した。
遥はこの誘いにのるだろうか?
家も普通に厳しく学年でも優秀な遥だから、断るんじゃないだろうか?
浩平には一抹の不安がよぎったのだが、その不安はいとも簡単に消え去った。
既に健吾の彼女の佐々木優子が遥にメールで誘っていたのだ。
二人揃って抜目ない。遥は決勝まで残る事はないだろうと決めつけているから、
簡単に誘いを受けたのだろうと思った。
僕は改めてForceのホームページを見ると大きく書かれてあった、
言葉に僕は惹かれた。
『信頼ある4人で宝を手に入れましょう。』